「ハリ合わせ」について

鮎釣りをする人は必ず耳にしたことがあるはず。
皆様はどの程度こだわっておりますか?
「掛かるときはみんな一緒だよ!」、という方も多いでしょう。

でも本当にそうでしょうか?

同じような場所で、圧倒的なスピードで入れ掛かっている人を見たことはありませんか?
自分がバレやケラレが起こるのに、確実に獲っている人を見たことはありませんか?
「今の自分のペースが本当に最速だろうか?」、と考えたことはありますか?

トーナメントのファイナルで多くの人が数日前から下見に入るのは、ポイントや鮎の特性を確認する以上に、この「ハリ合わせ」のためだということをご存知でしたか?
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ここで注意しなければならないのは一概に「ハリ合わせ」と言っても、傾向は確実にあるものの、そのハリが誰にも一番良いというわけではないことです。その人の釣りスタイル、すなわち使用するラインや竿、竿の角度などによっても変ってきます。私が「ハリ合わせ」に影響すると考える要因を整理すると、以下のような内容になります。

①ハリ  / タイプ、サイズ、針先形状、軸径
②ハリス / 材質(ナイロンorフロロ)、号数
③ライン / メタルorフロロorナイロン
④穂先  / 硬さ、チューブラorソリッド
⑤穂持ち / 穂先とのバランス     
⑥スタイル/ 引き釣りor泳がせ


これらの要因を考慮して、「当たりバリ」を絞り込んでいくわけです。目安としては最低でもケラレまたはバレが2回続くようならハリを交換。経験が浅い人は、このときなるべく対極にあるハリに交換します。これで止まるようであれば、そのタイプに近いハリで絞っていきます。逆に交換して悪くなるようであれば、タイプをもとに近いものに変更して比較していきます。この作業を積み重ねていくと、バレやケラレ方である程度ハリ合わせの検討がつくようになります。

私の場合は前年の実績で抽出された6種類に、新製品から好みの形状を2種類追加してシーズンをスタートします。同じハリでもサイズによって重量やハリス・バランスが違うので、8種類のハリでも実際はかなりのバリエーションとなります。ハリをシーズンオフに巻き貯める人もおりますが、無駄を避けるならシーズン中に巻くことをお勧めしますよ。
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通い慣れた川では、この時期はこのタイプのハリというような傾向がわかります。しかし初めて行く川では、この「ハリ合わせ」情報がもっとも重要となります。釣法は多少違っても当たりバリの傾向が掴めれば、その情報をもとにハリを絞り込めば、大会前の下見が3日かかるところ2日で済みますものね。
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ちなみに狩野川の大会では、今でも遠征組から使っているハリを聞かれます。私はもう大会には出ないので、もちろん正直に教えてあげますよ~。かつては私も遠征先で、地元組に使っているハリを尋ねた後、「そのハリケース見せて!」とからかったのが懐かしいです!(笑)

また九頭竜のような特殊なフィールドになると、ハリやハリス強度の関係で選択肢がぐっと狭くなります。バリエーションが少なくて錨で合わせきれない場合は、チラシという選択肢も考えなければいけませんよ!

「答えは鮎に聞け!」

皆様もフィールドで試行錯誤してみてはいかがですか?
きっと世界が変ると思いますよ!

# by scott1091 | 2008-06-14 18:36 | Technique | Comments(1)

久々に酒匂川へ!

解禁一週目にして評判が急落している酒匂川。

「天然遡上が多いというのに鮎が見えない」とか、「放流した鮎が掛からずビリ鮎ばかり」などなど。ネットで簡単に不特定多数の人に情報が発信できる現在、目にしたちょっとした情報と自分の体験が一致すると、それが伝言ゲームのように広がります。

そして現在のようなネット社会では、ワンクリックで詳細な情報が得られるので、バーチャル鮎師が登場してしまう。私の友人はあるおとり店で、口角泡を飛ばして能書きを語られたが、その内容が自分のホームページの内容とまったく同じという笑い話も・・・。

さ~て話がそれましたが、結局は自分で実釣してみないと真実はわからないということ。特にシーズン初期はね!

ということで梅雨の中休みに、不調が伝えられる酒匂川に今年初めて様子を見に行ってきました。今年は5月に雨が多く、上流にあるダムが解禁前に数回下水の放水を実施。低水温で石垢の生育も悪いので、鮎が小型であることは容易に想像できます。
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そこで私は石が大きく、石垢の成長が早い山北地区を選択。週末の友人の情報では、水量が多く豪快な瀬釣りができるとのことだったのですが、川に着いてみるとまさかの平水。過去の経験からこんな事態も想定してはいましたが・・・。上流にダムがある川の宿命です。今年は瀬の流芯狙いなので、セオリーどおりの場所からスタート。

酒匂川の鮎は当たりが良いので、型が小さくても楽しめます。最初の場所で約1時間で10尾ほど釣りますが、その後はまったく釣れない。瀬の流芯は入れるとすぐに掛かりますが、瀬ワキや弛みで泳がせても鮎の反応がほとんどありません。
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午前中に短い瀬を三つ流して21尾。午後からは午前中に釣った瀬を反対側から攻めなおします。瀬は反対側から見ると表情が変るので、オトリをいれる角度や場所が微妙に変ってきますね!

川幅が狭いので、午前中の半分くらい釣れればよいと思っておりましたが、午前中人がいて釣らなかった場所が思いのほか良く、午後は16時半までに20尾。合計41尾でした。残念ながら20㌢を超える魚はいませんでしたが、オトリにできないサイズは1尾のみ。
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急速な減水で、私が入ったエリアはアオモが繁殖中。場所によっては川が緑に見えるような状況になりつつあります。今の酒匂川は、鮎が小ぶりで瀬以外ではほとんど掛からない。また小さい鮎でのオトリ継ぎが難しいのも、現在の不評の一因と思われます。

これからダムが水を絞り過ぎて極端に減水しなければ、他の河川同様に梅雨明けから楽しめると思います。もう少しの辛抱ですよ、きっと!

# by scott1091 | 2008-06-10 21:01 | 鮎釣り/狩野川他 | Comments(0)

今年は流芯ですよ、流芯!

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鮎が遡上する時期に高水が続く年は、鮎は流芯につく傾向があります。ここ数年はこの時期渇水が多かったので、荒瀬の一番鮎が抜かれるとしばらく流芯に鮎がつかない。昨年の今頃は、ナイロンで浅場を泳がせていましたものね。

しかし今年の狙いは流芯です。5月の天気が悪かったので、今現在も流芯の垢付きは今ひとつ。多くの釣り人がヘチや浅場の新垢を狙っているのを見かけます。でもこれはハズレ。垢が薄かろうと関係なし。今年は「男は黙って流芯を釣る!」、これが正解です。(笑)
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ということで日曜日の報告。天気予報どおり朝から雨。プライベートの大会をやっているのか、宮田橋周辺に集中して釣り人がいますが、その他の場所は7時現在ゼロ。雨は降っていますが、濁りが入るような降りではなく、気温も半袖半ズボンで寒くない。梅雨の時期に今日竿を出さないでいつ釣るという感じです。

どこでも入れる状況なので、いつも比較的人が多い場所に入りました。雨で川に入るのをためらっているギャラリーの前で、狙いどおり型のよい鮎を抜いていきます。こうなると一気に釣り人が川に入ってきますね!(笑)
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雨でもこれくらいの気温であれば朝から掛かるんですよ~。100㍍区間に私一人だったのが、いつの間に10人近くに・・・。でも釣り始める場所が違うんですよね。この場所は11時半まで釣って17尾。前半のペースを維持できませんでした。

そして昼食後は川見も兼ねて車で移動。そこも見渡せる200㍍区間に一人のみ。しかも釣っている場所が違う。ゆっくりと川見をしてから一番の荒瀬にオトリを捻じ込むと、すぐに会心の当たりで竿が大きく絞り込まれます。午後の場所ではこれが最大。

13時過ぎに雨が上がって日が差し始めると、釣り人が5人ほど入ってきます。ここはやや小型のダム湖産系の鮎が中心。一時のペースであれば午後も20尾を狙える勢いでしたが人に挟まれ、また釣っている対岸に人が入ってしまい失速。不本意ながら15尾で終了となってしまいました。

今日の反省点は、午前中もう少し細かく拾うべきでした。瀬の釣りは追いの良い鮎を拾い釣りしてしまう傾向が強くなってしまいますが、2級ポイントでもう少し拾うべきでしたね。総釣果は32尾。昨日と違って小さな鮎も混じりました。
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来週はそろそろ他の川に出陣かな~。
え!九頭竜ですか?
ガソリンが高くて身動きとれません。(泣)
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# by scott1091 | 2008-06-08 21:17 | 鮎釣り/狩野川他 | Comments(1)