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竿の開発について・・・

この週末は、台風12号の雨により釣りができませんでした。
そこで今回の話題は、竿の開発についてです。

以前にも少し触れましたが、釣具業界ではテスターという言葉がよく使われます。これはメーカーが開発している竿を実釣でテストして、開発コンセプトへの適合具合や調子の良し悪し、また改良点などをアドバイスする役割を担います。

大手メーカーではスタッフ層が厚いので、開発サイドである程度候補を絞り込んでからのテストとなるため、多くの場合は「この3本ならこれが一番良い」というような感じになります。

新しいコンセプトの竿やフラッグシップモデルのリニューアルでは、シーズンを通してテストが行われますが、それ以外の竿はテスターが一同に会する日に、お墨付きをもらうというのが現状だと思います。裏を返せば、開発スタッフがそれだけ充実していることと、廉価版の竿のテストに時間を費やすテスターはいないということでもあるのでしょう。

また多くのテスターは竿作りに精通しているわけではないので、指摘事項もかなり漠然としたものになります。具体的には「もう少し先にハリが欲しい」とか、「〇〇よりも感度が悪い」、「引いたときにオトリが付いてこない」、「鮎の抜けが悪い」等々。

これらの微妙な表現を的確に分析し、設計に反映するのが開発スタッフの腕の見せ所となります。テスターも重鎮クラスになると発言力も大きいので、思い通りの修正プロトが上がってこないと、「こんどの担当は勘が悪い」とか、「鮎が釣れない竿を作る」などと言われてしまうのですが、ここがまさにテスターと開発スタッフの「阿吽の呼吸」なのでしょう。

長年コンビを組んでいるケースが多いのはこのような理由からなのでしょうが、お互いの役割分担がはっきりしているので、テスターはプロト試作に掛かるコストなどは一切気にする必要がありません。自分が伝えたとおりの竿に仕上がってこなければ、それは開発スタッフの責任ですから、もう一度プロトを作り直してもらえばよいわけです。

他方、私の現状はどうでしょうか?

フナヤオリジナルの開発に、無償で協力しているのはこのブログを見ている方はすでにご存知だと思います。テスターの場合は、自分が担当した竿はメーカーから提供されるのが一般的ですが、私はこれについても固辞しております。

その理由はなぜか?

それは、自分の理想とする竿を追求することが目的だからです。
したがってそれの障害になる要素は、極力排除しておきたい。

すなわち私に竿1本分のコストが掛かれば、全面改良や修正プロトに踏み切る際の制約のバーが上がります。フナヤオリジナルはサンテックのOEMですから、大手メーカーが自前の工場でプロトを試作するよりも制約が多くなるわけです。

したがってフナヤさんは商売ですから、あまり無理なお願いはできません。コスト的に見合わなければ、これで完成という判断も尊重します。ここはしっかりと線引きしておかなければ、私の存在そのものが迷惑なものとなりかねません。

ただ、もう少し手を加えれば、この竿は確実に良くなる。そう確信でき改良すべき点がはっきりと指摘できるなら、プロト作成のコストを自分が負担してもトライしたいと私は考えています。もちろんフナヤさんが負担させるようなことは今のところありませんが、それに甘える気持ちもありません。

だからこそ、プロトを作り直すたびにヒシヒシと感じる重圧と、表現しようのない憂鬱。できるだけプロトの本数が少なくて済むよう、「節の長さ」や「テーパー」、「素材構成」にまで私は言及しているので責任は重いのです。

今までも、すんなり行く竿の方が少なかったのは事実。特に思い入れの深い「征龍竿」と「龍星☆竿」は、悩み抜いた末での決断でしたが、全面改良に踏み切ってよかったと心から思います。そしてその結果がともなっているからこそ、「α90」でもフナヤさんは信頼を寄せてくれているのでしょう。

「α90」は「プロト3」で全面改良。「プロト4」でやっと修正パーツのレベルまでこぎつけました。すでに「プロト3」の段階でも、〇〇のレベルではないとか、△△よりもはるかに良いという評価を頂いています。しかし私の目指しているレベルは、もう少し高い・・・。

私も、「プロト3」でも十分売れると思っています。そして最終段階のこだわりとも言える調整は、違いを感じないユーザーも少なくないと思います。しかし違いが判るユーザーも確実にいる。そしてそのユーザーは、「α90」にも同じレベルを期待しているはずです。

思い起こせば2008年の「征龍竿」開発のとき、TOMOさんが狙っているレベルは高過ぎて一般ユーザーには理解されないと・・・。そしてNP工法は半完成品に見えるので、クリアー全塗装でなければ売れない。こんな経緯から「征龍竿」は、2009年にクリアー全塗装で発売されました。

そして「征龍竿」は多くのユーザーからの要望により、2010年には私が当初目論んでいた「征龍竿EM」となり、他の竿も2011年にはNP工法が採用されました。

良いものを作れば、ブランドに関係なく評価してくれる人がいる。
それを信じて、「α90」の開発に邁進しております。

by scott1091 | 2011-09-04 22:23 | フナヤオリジナル | Comments(7)

「α90」の開発にあたって。「硬中硬」の位置づけは?

「フナヤオリジナル」の「硬中硬」クラスとして、「α90」を開発中であることは、このブログを読んでくれている人はご存知だと思います。この「α90」の開発を通して、ずっと考えていたのが「硬中硬」の位置づけです。

各メーカーでいえば、ダイワであれば「中硬硬」。シマノであれば「H2.5」、がまかつであれば「硬中硬~引抜早瀬」と表示されるクラスだと思うのですが、一昔前に比べると鮎竿は確実に硬くなってきています。そして「持ち重り」や「自重」がさほど変わらなければ、より硬い竿の方が応用が効く。

これはトーナメントロッドの主流が「Special T」や「H2.6」になっていることからもわかります。これらの竿はまさに「早瀬」クラスなので、時代は確実に「硬中硬」から「早瀬」に移りつつあるのだと思います。
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私が過去使った竿のなかで、もっとも柔らかい竿は「スペシャル競90-95 H2.25」と「銀影競技スペシャルF中硬9.5」の2本。いずれも「超高弾性カーボン」と「金属コーティング」の採用により、竿の張りそのものは「H2.5」や「中硬硬」と大差ないレベルに仕上がっていたこと。そしてやはり自重が魅力で購入しました。

しかし実際に使ってみると、やはり「H2.5」や「中硬硬」のようには繊細な釣りができない。柔らかい竿で、より細い糸を使うのが繊細な釣り。こう考えている人が多いと思います。しかし私が考える「繊細な釣り」とは、正確にオトリをコントロールし、狙うべきラインやピンスポットを緻密に攻めることだと思うのです。

この時代は、まだオバセによる泳がせが全盛の時代でしたが、私はすでにテンション系の釣りをしていたので、この2本の竿は非常に歯がゆかったです。高価な竿なのでかなり頑張って使いましたが、このシーズンは釣果激減でした。

こんな経緯もあって、それ以降は「H2.5」、「中硬硬」、「引抜早瀬」より柔らかいクラスには、いくら自重が魅力でも手を出しませんでした。しかし時代も変わり、「超高弾性カーボン」と「レジン低減技術」により、竿は飛躍的に軽くなりました。
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↑↓いずれも尻栓込みの自重
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人間の手は、しっかり握れば握るほど感度が落ちます。どんなに感度の良い竿でも、しっかり握ってしまえば、その竿のメリットを最大限利用することができません。したがって鮎竿が軽いことは、最大のアドバンテージであることは間違いありません。

しかし同時に、これ以上軽くなくてもよいという下限が存在します。それは自重を追求するあまり、風に弱かったり、繊細な操作性が犠牲になるからです。人それぞれ腕力や握力が異なりますが、これらの総合的な判断が、まさに今の「Special T」や「H2.6」への評価だと考えています。

このブログで以前書きましたが「Z90」には興味ありませんが、「Z-SVF」で作られるであろう「Special T」や「Special MT」には非常に興味があります。これは今のトーナメントロッドの主流が「早瀬」であるのに対し、近い将来「急瀬」に置き換わる可能性があるからです。ちょっと極端な書き方ではありますけど・・・。
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↑「プロト2T(改)」。2㌘重くなりました

先にも書きましたが、同じ持ち重り感と自重なら、硬い方が汎用性が高い。しかし全てのシチュエーションで扱いやすいかというと、これは明らかに否。この竿は硬すぎるという感想を聞くことが多いので、これを例にもう少し掘り下げてみましょう。

まず鮎竿における操作を大別すると、以下の三つだと思います。

①オバセを含むオトリ操作
②掛かり鮎を抜く操作
③風に抗するための操作


では竿が硬いと、三つの操作にどのように影響するでしょうか?

<①への影響>
メリット :(A)操作精度が高い
     :(B)オトリを入れる場所を選ばない 
デメリット:(C)ラインを張ったときのオトリへのインパクトが大きい

<②への影響>
メリット :(D)場所を選ばず抜ける
デメリット:(E)ビリや掛かりどころが悪いとバレ率が高くなる
     :(F)油断すると伸されやすい
     :(G)魚が小さいと釣趣に欠ける

<③への影響>
メリット :(H)竿の吹かれが少ないので操作精度がよい
デメリット:(I)裏返しでラインが張ったときのオトリへのインパクトが大きい

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↑大して曲がっていないように見えますが、6番の曲がりを見ればご想像頂けると思います

こんな感じではないでしょうか?そして硬すぎるという指摘は、(C)、(E)、(F)が一番影響しているように感じます。釣り人の技量も重要な要素ですが、やはり竿が硬くなるほど操作がタイトになるのは間違いありません。車のハンドルに遊びがあった方が運転が楽であるというのとまったく同じです。

そして「F1ドライバー」であっても、公道を走るときはハンドルに遊びがあった方が、同乗者と話もできるだろうし、運転も楽なはずです。ようはどこで妥協するかで、それを決める要素は技量、体力、スタイル、そしてシチュエーションだと思います。

竿には多少のファジー感があった方がよい。これが硬すぎるという評価の裏返しではないかと思うのですがいかがでしょう?ここでは本来もっとも影響する、持ち重り感や自重の条件は排除して考えております。実際は硬い竿は重たいというのが、竿の選択に大きく影響しているのは間違いありません。

このファジー感は、硬い竿でも穂先を替えることでかなり解決されてしまうのですが、ここでは割愛させて頂きます。
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↑「征龍竿EM」と「プロト1」の比較。錘は100㌘
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↑「征龍竿EM」と「プロト1」の比較。錘は150㌘

さてこの週末のテストで、弟子アナキンとの会話を一つ。


<アナキン>
「マスター、今日の竿操作はキレがありませんね!」
「いつもとイメージが違いますが、その竿ダメなんじゃありませんか?」

<マスター>
「ばか者。操作が大きくなるのは『征龍竿EM』より柔らかいからだ!」
「同じように誘うと、竿の操作幅が大きくなるのは当たり前だろ。」

<アナキン>
「ちょっと持っていいですか?」

<マスター>
「細いから握り潰すなよ!」

<アナキン>
「わぁ~、あらためて『Special T』が良い竿だと実感しました!」

<マスター>
「ばか者。そう感じるのがまさに『硬中硬』と『早瀬』の違いだ!」
「今日は、予備竿を持ってきた?」

<アナキン>
「はい。ちょっと前のリミプロを持ってきました!」

<マスター>
「すぐに持ってきなさい!」

しばし後・・・

<アナキン>
「はい、これです。」

<マスター>
「お前にしては綺麗に使ってるな!」
「何といっても、固着した『競』を石で直接叩く豪傑だからなぁ…。」
「ほれ、振ってみなさい!」

<アナキン>
「こ、これは~。」
「マスター、この竿ではもはや戦えません。」

<マスター>
「何度も言うが、これが『硬中硬』と『早瀬』の違いなのだ。」
「竿は好みだから、お前の好みが『早瀬』だったに過ぎぬ。」

<アナキン>
「マスターもですよね!」

<マスター>
「だまらっしゃい…。」



以上です。ちょっと長くなりましたが、やはり「硬中硬」であっても1~3番の張り。そしてその張りを支えても、ブレがでない4~8B番は譲れないというのが結論です。
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↑「プロト2T」と「プロト2W」の比較。錘は100㌘。わずかに下がっているのが「W」
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↑「プロト2T」と「プロト2W」の比較。錘は150㌘。わずかに下がっているのが「W」

その点で、残念ながら「プロト2W」は感度以前に没です。200㌘を切る自重、そして同じクラスの竿としては魅力的ではありますが、残念ながら精度の高いテンション系の釣りはできません。

次に「プロト2T」ですが、これも1~3番がふらふら(ヒワヒワ)してストレスが大きい。先日折ってしまった「プロト1」の方が良かったので、1~3番を交換するとかなり改善しました。しかし1~3番が強化されたことから、胴にフラつき感が出ています。これがまさにアナキンが指摘した事項です。

「硬中硬」ということで、「征龍竿EM」と明らかな自重差を意識してきましたが、今回の「プロト2」でその点は諦めざるをえない感じです。私の「征龍竿EM」は実測で228㌘。それに対して「プロト2T(改)」は無塗装にもかかわらず213㌘です。

しかし10㌘違えば、竿のパワーは雲泥の差です。「プロト2T」はカーボンを肉厚に巻いて粘りを重視したことにより、自重が嵩んでいると思われますが、ここからは設計者の力を借りるしかありません。自重低減を狙って、私の提言で元竿を細くしたのも良くなかったのでしょう。040.gif
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↑「プロト2T(改)」と「プロト2W」の比較。錘は100㌘。穂先が上にあるのが「2T(改)」
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↑「プロト2T(改)」と「プロト2W」の比較。錘は150㌘。穂先が上にあるのが「2T(改)」

今回のテストでは、「プロト2T」では23㌢のオトリで23㌢は抜けませんでした。「プロト2T(改)」は1~3番が強化されたことにより曲がりが胴に入るので、このクラスでも何とか抜けました。しかし「征龍竿EM」に比べるとオトリを入れるのに怯みがありますし、瀬の段落ちを押さえられないケースも多くあります。

「硬中硬」で、そんな場所釣らねーだろーというご指摘を受けそうですが、狩野川のように変化の多い川はこのような場所が点在しておりますし、竿抜けであることが多いもの。「早瀬」のようにはいかなくても、やはり「硬中硬」は一般河川ではオールマイティであるべきと考えます。

今のプロトでは「硬中硬POWER」は謳えません。
しかしあまり突き詰めると、「征龍竿EM」になってしまいます。
「α90」の開発は、難航しそうです。

「プロト2T」の改良パーツで進めるか、切り長さも含めて早い段階で全面改良に踏み切るか…。フナヤさんとサンテックさんの判断を待ちたいと思います。
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by scott1091 | 2011-07-20 07:59 | フナヤオリジナル | Comments(0)

「双龍竿85/75 急瀬Long Change」が完成!

昨年開発した「双龍竿」。
まだ完成品を紹介していなかったので掲載します。
開発の意図や特徴は、前項をご参照くださいませ!
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↑元竿と元上はクリアー塗装が施され、それより上はNP工法を採用。ズーム部分の加工にも手が掛かるのに、この価格でNP工法採用はかなり画期的です

今年は酒匂川をホームグランドにしている方は、狩川、早川、千歳川などで竿を出す機会も多いと思います。このような川では、とても重宝する長さと調子に仕上がっています。

私は狩野川の上流や支流、伊豆の小河川で使うことを想定しておりますが、竿が折れそうなくらい風が強い日は、迷わずこの竿を選びます。自重はありますが、竿が50㌢短いだけで操作が凄く楽になりますから。

機会があれば、肉厚から生まれる潜在的なパワーをお試しくださいませ!
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↑玉口は「龍芯竿」と同じヘリコン塗装。見る角度によって赤茶にも緑にも見えて、高級感があります
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↑自重は尻栓込みで256㌘。7.5㍍で使ったとき元竿がガタつかないよう、尻栓が工夫されています

by scott1091 | 2011-07-16 17:50 | フナヤオリジナル | Comments(0)

「双龍竿85/75 急瀬Long Change」

来年の新商品となる「双龍竿」。この竿は名前の由来のとおり、8.5㍍と7.5㍍の二通りで使える「Two Length」の竿です。

メーカーによって「マルチレングス」とか「アクションズーム」、「2 WAY」などと呼ばれる竿に類します。これらと少し違う点は、調整できる長さ。かつて「アジャストレングス」などと呼ばれていたころは、「双龍竿」と同じように1㍍に設定されたものがありましたが、現在は50㌢が主流となっています。
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では、いまさらなぜ1㍍なのかと言うことですが、経験的に50㌢くらいの違いなら持ち方を工夫すれば何とかなるもの。せっかく二通りの長さにするのであれば、縮めることによって明らかな優位性を持つには、やっぱり1㍍くらいは必要との結論によります。

すなわち1本で2本分をカバーするという発想ではなく、竿の長さと天井糸の調整により、同じポイントでも受動的ではなく、攻撃的に攻めることを目的としているのです。

な~んて前振りを書きましたが、実は私もこの手の竿を使うのは初めて・・・。
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かつてシマノの「Hi-speed ZOOM」を使っていたこともありますが、このズーム機能は長さを変えるというよりも、手尻の長さを確保できるというのが最大のメリットなので、少し発想が異なります。

ではこの手の竿を、どのように使うのでしょうか?私がテストに選んだのは、狩野川の支流である大見川の特別解禁区。川幅は大体6~9㍍くらいです。両岸が葦に覆われているため、狭い川なのに立ち込まないと釣りになりません。

かつては特別解禁に合わせて両岸の葦がきれいに刈られましたが、現在は一部区間を除けば、川に下りるのも大変な状況です。こんな場所なので鮎の数も少ないですが、当然釣り人も少ない。今年のように狩野川本流の鮎が小さくても、この場所では放流魚主体に22~27㌢くらいに成長しております。
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今回、十数年ぶり訪れたわけですが、まず川原に降りられません。かつて降りた護岸まで、藪がひどくて近づけないのです。やっと降りた場所は、水深が深すぎて遡行不能。あらためて対岸の支流から入りなおしますが、この支流へ降りるルートもない・・・。008.gif

今年は天然遡上がここまで来ているのに、まったく釣り人を見かけない理由がよ~くわかりました。スタートした場所の川幅は竿の長さと同じなので、ジャスト8.5㍍です。水位が高めなので、その上の瀬は完全な一本瀬。葦を掴んでも、ヘチを遡行できるかわからないような状態です。

こういう場所は川幅が狭いということよりも、立ち位置が制約されることが一番釣りを困難にします。特に攻めたい場所がすぐ目の前だったりすると、通常はそんな場所は諦めますよね。このようなポイントは瀬であることが多いので、ブレがない竿があれば目の前にオトリを捻じ込み、徐々に対岸に向かって探っていくことが可能です。
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今回のテストで、一番重視したのがまさにこの性能です。竿のブレを排除するにはテーパー、素材・肉厚などの方法がありますが、もっとも有効なのは竿を短くすること。例え硬い竿でも、9㍍の竿と10㍍の竿を比較すればこれは一目瞭然なので、ご理解頂けると思います。

したがってカーボン弾性率が低くても、8.5㍍の竿は9㍍の竿よりブレが少ないのは当たり前なのです。その点で、最初にテストした「プロト1」は無難に仕上がっていました。しかし足元からオトリを送り出すと、ある角度からどうしても竿にあばれが出る。これは2~3番に負荷が掛かって振れることにより発生します。

そこで「プロト2」では、2~4番まで切り長さを見直してより先短設計とし、さらに2番の軽を太く設定し、トップを急テーパーにしました。2番の玉口径が「急瀬HIGH POWER」の「龍星☆竿」よりも太いといえば、竿の安定性がある程度想像できると思います。
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「そんなに太くて硬過ぎないの?」と思われる方もいらっしゃると思いますが、使用されているカーボンの弾性率が「龍星☆竿」ほど高くないので、鮎が掛かればきれいに曲がります。この方法が取れるのは、自重が同じでも8.5㍍は9.0㍍ほど持ち重りしないからです。

竿を軽く仕上げる一番簡単な方法は、太いセクションはより短くし、細いセクションをより長くする。竿の安定性を高める「先短設計」は、まさにこれに逆行します。そのため「征龍竿」や「龍星☆竿」は先短設計でありながら軽量化とパワーを両立するべく、超高弾性カーボンを多用しています。しかし「双龍竿」はそこまで弾性率を上げなくても、持ち重りについては8.5㍍のアドバンテージがあります。
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もちろん、素材的には最高クラスの竿ではありませんので、「征龍竿」や「龍星☆竿」のような卓越した感度ではありません。しかしテーパーの妙技により、安定感のある仕上がりになっています。フナヤオリジナルの「龍シリーズ」の1本ではありますが、その点をご留意くださいませ。

価格はサブとして買えるギリギリのところだとは思いますが、この1本があると釣場の選択肢が広がることは間違いありません。竿の操作が困難な風の強い日はもちろん、渓流相でピンポイントにオトリを投げ込んでいくシューティングロッドとしても重宝すると思います。

ご興味のある方は、プロトをご覧くださいませ!
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実釣記録①(プロト1)
実釣記録②(プロト2)

by scott1091 | 2010-10-19 20:52 | フナヤオリジナル | Comments(3)

「龍芯竿915 超硬EX」

そして今年の新製品で、最後に紹介するのが「龍芯竿915 超硬EX」です。

この竿はある意味、私の九頭竜での集大成。目指すは、超硬クラスのハイエンド・モデル。より先短設計とするべく9本継ぎを採用し、材料にはコスト的な制限は一切設けない。そんな夢のような企画を、開発責任者が立ち上げてくれました。043.gif
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最終的な価格がいくらになるのか予想もつかないので、フナヤさんにとってはめちゃくちゃ「ハイ・リスク」。そもそも扱いが粗くなる超硬ロッドに、車で例えるところの「F1マシーン」のような性能を、求める人がどのくらいいるのでしょうか?008.gif

まさに「ハイ・リスク、ロー・リターン」の典型みたいな開発です。
でも私は欲しい。絶対に欲し~い。

ということで、世の中にないものは作るっきゃない。こんな展開で完成したのが、この「龍芯竿915 超硬EX」です。完成に至る経緯は、同じカテゴリー内にある2009年9月26日掲載の記事をご覧ください。
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↑斜めから見るとメタリック・ブルー
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↑正面から見るとメタリック・グリーン

玉口塗装の2本ラインは、見る角度によって色調が「青」と「緑」に変化する「ヘリコン塗装」を採用。手元の竿は、尻栓込みで自重293㌘。ホームページ上に掲載されている自重は295㌘で、竿のケースに印字されている自重は298㌘なので、わずかではありますが予定より軽く仕上がっています。

概観は「超硬」にふさわしく、また高級感ある仕上がりと言ったら贔屓目でしょうか?すでに5月納品分は完売ですが、6月納品分を見る機会がありましたら、ぜひ手にとってご確認くださいませ。
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「補足」
根掛かりの際は、無理に竿を煽らないでください。ハイエンド・モデルに応じた素材構成となっておりますので、丁寧な取り扱いをお願い致します。
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by scott1091 | 2010-05-24 14:27 | フナヤオリジナル | Comments(10)

「征龍竿90 EXPERT MODEL」、「龍星★竿90」

まずは、「征龍竿90 EXPERT MODEL」と「龍星☆竿90 急瀬HIGH POWER」についてご紹介しましょう。両竿のテストの模様は同じカテゴリー内に掲載されておりますが、「征龍竿」については2008年秋、「龍星☆竿」は2009年秋に開発されました。

<征龍竿90 EXPERT MODEL>

2008年の「征龍竿」が何ゆえ今年の新製品かと言いますと、2009年はクリアー全塗装バージョンとして、「征龍竿90 早瀬HIGH POWER」がリリースされております。この竿をよりプロトに近いものにするべく、NP(Non Paint)工法で仕上げたのが「征龍竿90 EXPERT MODEL」です。

開発に携わった私としては、当初からこの竿はNP工法しか想定しておりませんでしたが、フナヤさんのお客様にはクリアー全塗装を望む方々が多い。加えて工場サイドも開発が遅れてスペックの確定が遅れたため、NP工法に対応するだけの工程表がとれませんでした。007.gif

そして迎えた2009年。リリースされた「征龍竿90 早瀬HIGH POWER」はメーカー激戦区の「早瀬クラス」で思いのほか検討。購入した方々から高い評価を頂きましたが、やっぱりクリアー全塗装が竿本来の性能に与える影響について、ご指摘するユーザーがいらっしゃいました。当初からNP工法を想定していた私は、その声が本当に嬉しかったです。

笑われるかもしれませんが、この竿はトップ・トーナメンターが決勝大会で使うことになっても、まったく引けをとらない。いやむしろ上を行っている、そんな意気込みで取り組みました。「何を寝ぼけたことを!」と、お叱りを受けるかもしれませんが…。008.gif

メーカー大会の常連さんは、多かれ少なかれ使う竿に制約を受けますが、大会から退いた方や、競技志向がなくても大会上位者レベルの釣りをする方も少なくありません。そしてブランドだけで物の価値を判断しないユーザーが必ずいると。

そんな方々のご要望により、2年越しで実現したのが「征龍竿90 EXPERT MODEL」なのです。006.gif
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↑使用したデジタル秤の精度は保証できません。したがって、各モデルの重量差の目安として見てください。また最小単位が1㌘なので、表示がしばしば変化することから、227.5㌘に限りなく近い228㌘と判断されます

そして「標準チューブラー穂先」が硬い設定なので、私は当初オプションで「細いチューブラー穂先」を開発するつもりでした。もともと完全なチューブラー派でしたから。しかし「PT(PowerType)ソリッド」を使い込んでいくうちに、ソリッドで狙うところを目指した方がメリットがあるのではないか?そう感じるようになります。

ソリッド穂先は穂先1本に、「ソリッド部分」と「チューブラー部分」が存在します。したがってテーパーも、ソリッドとチューブラーで設定できるし、カーボン弾性や長さの組み合わせも、チューブラー穂先よりはるかに自由度があります。そしてコンセプトは、オトリに負担を掛けない「ソリッド」から、チューブラーの進化系を目指した「ソリッド」。それが今季リリースされた「HPT(HighPowerType)ソリッド」です。

「征龍竿90 EXPERT MODEL」のリリースに当たっては、ぜひこれらのソリッド穂先も替穂としてつけたい。この欲張りな願望が、「チューブラー+ソリッド3本」という、かつて類をみない替穂の数となりました。
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そして更なるこだわり。それは専用の替穂なのだから、「別売りソリッド」のようなクリアー仕上げでは芸が無い。見た目もNP工法に見合ったソリッド穂先にしたい。しかし、ソリッドは塗装しないと裂けてしまうので塗装は不可欠。チューブラ部分のみNP工法で、ソリッド部分はクリアー仕上げというのも…。

こ~んな紆余曲折を経て完成したのが、「艶消し塗装」された今回の替穂です。こんなところにも、こだわりを感じて頂けたら幸甚です!

【補足】
以前にも書きましたが、このクラスの竿は使い手の資質も求められます。竿の「丁寧な取り扱い」と、「限界の見極め」をお願い致します。
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<龍星☆竿90 急瀬HIGH POWER>

次は「龍星☆竿90 急瀬HIGH POWER」です。今季リリースされた竿は「龍星☆竿」に限らず、以下の2点に留意して塗装のデザインが決定されております。

①2番~元上までの玉口塗装幅を狭くして軽量化を図る
②元竿塗装の軽量化を図る

新製品3本とも玉口塗装の幅が従来のモデルよりも狭いのは、①を狙ったもの。そして共通して元竿の黒い部分に、黒の下塗りをしないでクリアー塗装が施されたのは、②の理由からです。

そしてこの狙いが顕著に出たのが、この「龍星☆竿」です。フナヤさんのホームページに掲載されている自重は250㌘で、竿のケースに印字されている自重は252㌘。しかし私の手元にある竿は、「尻栓込み」で244㌘に仕上がっています。

「龍星☆竿」の尻栓は5㌘なので、竿本体の重さは239㌘。一方「急龍竿Ⅱ」は「尻栓込み」で247㌘。「急龍竿Ⅱ」の尻栓は7㌘なので、竿本体の重さは240㌘となります。

この2本の硬さの違いは、2009年11月5日に掲載した錘負荷によるベンディング・カーブを見て頂ければ歴然ですが、「急瀬HIGH POWER」が「急瀬」とほぼ同じ自重で仕上がったことになります。これは「龍星☆竿」には80㌧カーボンをコンポジットしている要因もありますが、①、②の効果も少なからずあります。

今回「龍星☆竿」に採用された「ロイヤル・ブルー」は、私が3年前に特注(*)で作った「Super LightⅡ90」にも使った色。私の「龍星☆竿」の塗装案は、無難に「メタルグレー」or「シルバー」の2本線でまとめるというものだったので、この配色は思い切った採用だと思います。
(*)2年前から工場がフル稼動となり、特注対応はまったくできなくなりました

実際の色は写真よりも濃いメタリック・ブルーですが、この色は川で思いのほか映えます(=目立ちます)。こっそり一人でいいこと…、見たいなことはできません!001.gif

今季の新作を使ってる方をお見かけしたら、感想をお尋ねするかもしれません。その際はよろしくお願い致します。040.gif
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上から「龍星★竿」、「急龍竿Ⅱ」、「征龍竿」、「征龍竿EM」
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<征龍竿90 早瀬HIGH POWER>
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↑「征龍竿 早瀬HIGH POWER」の自重は、尻栓込みで243㌘。尻栓を除いた本体重量236㌘に対して、「征龍竿 EXPERT MODEL」の本体重量223㌘。トップ~元上までのクリアー全塗装とNP工法では、13㌘異なることになります

<急龍竿Ⅱ90 急瀬SPECIAL>
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by scott1091 | 2010-05-16 13:12 | フナヤオリジナル | Comments(7)

「龍星☆竿90 急瀬HIGH POWER」ついに完成!

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来季リリース予定のフナヤ・オリジナルの新作は、「龍星☆竿90 急瀬HIGH POWER」と「龍芯竿915 超硬EX」の2本。コンセプトに基づいて製作された各「プロト1」は、「龍芯竿」は9本継ぎの方向性が正しいことを確信するレベルに仕上がっていましたが、「龍星☆竿」は明らかに今ひとつ。この時点では、「龍星☆竿」の方が時間が掛かるだろうと予想しておりました。

しかし「プロト2」が上がってくると形勢は逆転。それぐらい「龍星☆竿」の「プロト2」の振り調子が良くなります。逆に「龍芯竿」は振り調子では違いがあまり感じられず、更なる修正プロトの製作も視野に入れて実釣テストを優先します。しかし九頭竜でのあらゆるテストの結果、私の心配は杞憂に終わったことはすでに既報のとおりです。
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一方の「龍星☆竿」は振り調子が極めて良かったことと、テストした方々の評判も良いようなので私は完全にノーマーク。九頭竜でお会いする方々から「龍星☆竿」の質問も多いため、シルバーウィークの一日を神通に割り当てて、9月21日に第一回目のテストを行いました。

そこで痛感したことは、竿は実際に魚を釣ってみないと細かいことは分からないということ。振り調子で不安を感じた「龍芯竿」は「プロト2」で仕上がる一方、振り調子でとても良い感触だった「龍星☆竿」は・・・。実釣では「プロト2」は十分な操作性能も有しているし、胴のパワーもある。事実、神通では楽しい時間を過ごしたけれど、私が期待していたレベルとは・・・。具体的に書くと。
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〇80+65㌧カーボンで得られるべき感度が期待ほどない
〇オトリ操作で感じるファジー感(車で言えばハンドルの遊び)
〇胴のハリは素晴らしくパワーもあるが、そこまで曲がる前に感じる竿のブレと不安定感

フナヤさんは「プロト2」の製品化を前提に受注を開始していたので、このテスト結果はかなり焦りました。翌日早々、フナヤさんに戻って使用感を報告。何とか「プロト2」の素材見直しで対応できないか?連休明けに工場サイドと詰めることになります。
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そして私は自分の感覚に間違いはないか?またその問題点を解決する方法を、狩野川の実釣とベンディングカーブの比較写真で模索し、自分なりにまとめた所見をメールします。それに対する開発責任者からの返事は・・・。

「プロト2」はすでにこれ以上高弾性化できないレベルにあるため、素材の見直しでは対応できない。残された方法は全面改良。工場サイドで設計に再度トライするが、設計責任者は要望に応えられるか自信がないと・・・。
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この時期にして八方塞。正直に言えば、このまま「プロト2」で行けば楽になる、そう思いました。しかしこれではリリースありきで本末転倒。すでに「プロト2」を評価している方々に配慮しなければなりませんが、私は自分が使う竿として、このレベルではどうしても妥協できません。

他の方々の総合的な評価。そして何よりもプロト数が増えれば開発費が嵩むので、「プロト3」を作るかの判断は、開発責任者に委ねます。そして出された結論。それは「プロト3」の製作に着手すると・・・。
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昨年の「征龍竿」は「プロト2」のテストが10月11~12日、「プロト3」のテストが11月8~9日だったことを思えば、最悪「龍星☆竿」は「プロト4」まで行ける。後は11月まで狩野川で釣りができるかが一番のポイント。台風18号は本州直撃ルートですが、この時期であれば被害がでないくらいの増水であれば問題なし。

ましてや石垢が完全に飛ばないくらいの雨であれば、10月中はフルに竿のテストができる。この状況を受けて、設計書にGOサインが出されてからは、工場の迅速な対応で「プロト3」が10月9日には到着します。そして10日からテストを開始。
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↑「最終プロト」と「急龍竿」の比較<100㌘>

竿の能力をフルに引き出し、それを正しく評価できる使い手がはたしてどれくらいいるのか?これは販売する立場では極めて重要なポイントですが、「征龍竿」が高く評価されたのも事実。そして何よりも自分自身が満足できる竿が欲しい。原点に戻って、自分の理想とする竿を探求します。

「プロト3」は設計責任者の意図したとおり、私が理想とする調子に仕上がっておりました。しかし「プロト2」の胴のパワーを残したため、全体のバランスからパワー的に2ランクくらい上のレベル。超高弾性カーボンの効果もあって、振り調子はまさにビンビン、シャキーン。「急瀬 HIGH POWER」としては、「こりゃ~硬すぎるぜ~」という感じですが、実釣テストをすると意外に振り調子で感じるほど竿が跳ねないしバレも少ない。
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↑「最終プロト」と「急龍竿」の比較<100㌘>

「プロト3」は硬さを度外視すれば、かなり私の理想に近い竿となっておりますが、フナヤ・オリジナルの「龍シリーズ」としての硬度調整をしなければなりません。「プロト2」と「プロト3」の明確な違いは、「プロト3」がより先短設計で2~4番の径が太くなっていること。穂先の安定を考えると先短設計は変えられないので、1~3番の修正プロトに着手します。

従来のテーパーで素材を見直したものと、新たにマンドレル(芯金)を作ってテーパーを見直した「Aタイプ」と「Bタイプ」。「プロト3」の1~3番を含めると、全部で10通りの組み合わせが存在します。しかし実釣で全ての組み合わせをテストすることはできないので、開発責任者が先行して絞り込んでくれた3パターンをテスト。
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↑「最終プロト」と「急龍竿」の比較<150㌘>

このテストでやっと「龍星☆竿」の製品化に目処がつきます。こうなると出口が見えており、また今年の狩野川は10月中は確実に釣果が期待できる状況なので、最後にどうしても試しておきたい修正プロトの製作を開発責任者に懇願します。そして完成したのが「Cタイプ」。

最終的にどのパターンを採用したかは、組み合わせが複雑なので省略しますが、「龍星☆竿」は修正パーツまで含めると「プロト6」で、やっと完成です。なお一連のテストは、「標準穂先」と「PTソリッド」で0.05~0.07号のメタルラインで行っております。実釣記録に記載の通り、神通などで初期から使う場合は「PTソリッド」の併用をお勧めします。
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↑「最終プロト」と「急龍竿」の比較<150㌘>

一時はどうなることかと悩まされた「龍星☆竿」の開発。しかし開発責任者の熱意と、それに応えてくれた設計責任者。そしてフナヤさんを支えるスタッフや友人、工場の方々のご協力により、何とかこの日を迎えることができました。関係者の皆様に御礼申し上げます。

ということで、やっと「龍星☆竿」の「プロト」を見て頂ける状態になりました。今回は開発責任者と私で、リアルタイムで打ち合わせができるよう、プロトを2本作っております。したがって今後は1本は店頭用に、もう1本はご依頼があれば送って見て頂けるようになります。

竿は自分の好みと感性が重要ですので、ぜひ実際に手にとってご確認くださいませ。「征龍竿」同様、極めて完成度の高いレベルに仕上がっておりますので。くれぐれも「急瀬 HIGH POWER」の「HIGH POWER」をお見逃しなく!


実釣記録①(proto2)「標準穂先」
実釣記録②(proto2)「標準穂先」
実釣記録③(proto2)「標準穂先」
実釣記録④(proto3)「標準穂先」
実釣記録⑤(proto4~5)「標準穂先」
実釣記録⑥(proto6)「標準穂先」
実釣記録⑦(最終プロト)「PTソリッド」
実釣記録⑧(最終プロト)「PTソリッド」


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↑参考までに「proto2」と「急龍竿」の比較。上が100㌘で下が150㌘。バットに対して2~3番が弱いのがご理解頂けると思います

by scott1091 | 2009-11-05 17:14 | フナヤオリジナル | Comments(3)

「龍芯竿」開発への道!

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初めてフナヤさんを訪ねたのが2006年9月11日。2006年に受注のみで完売になった「SuperLight超硬90(以降SL)」と、2007年に発売予定の「撃龍竿925」のプロトを借りに行ったのが始まりです。翌日、当時は一番空いていた北島橋カミの「岩盤ノ瀬」で試用しました。

当時使っていた竿は硬い竿定番の胴調子で、後期の大鮎では身切れが頻発。私は竿の長さを生かすべく異常なほどシモ竿まで攻めるので、胴から曲った竿が起きてこず、一向に水切れしない掛かり鮎に苦慮していました。

もともと早瀬や急瀬クラスは先調子の竿を好んで使っていたので、「超硬クラスでしっかりした先調子があれば、胴折れしない竿があればもう少し獲れるのではないか」と。2003年から九頭竜に通い始めてある程度川慣れし、やっと竿にも目が向くようになった時期でもあります。

当時の試用レポートは本ブログに掲載されておりますが、結果は「SL」の2~3番を補強した竿が欲しいというもの。当然この時点で、一見の客の要望を聞いてもらえるとは微塵も思っていませんでした。しかしこれをきっかけに私の意見が取り入れられ、2007年の「SLⅡ」開発に展開します。
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その後「SLⅡ」、「急瀬ECO」、「征龍竿」の開発を通してはっきりと感じたことは、フナヤさんの開発責任者と私の竿の好みが非常に近いということ。今年のメジャー3社の竿で、気になった竿1本がまったく同じであったのにはさすがに驚きました。

こんな感じなので自分が欲しい竿はおのずと一致しており、それが来季リリースを目指している「龍星竿」と「龍芯竿」というわけです。レンジ的には「龍星竿」は「急瀬High Power」で、「龍芯竿」はよりブレが少ない「超硬Extra」。特に「龍芯竿」は、今までの開発経験を生かして、自ら開発責任者に要望したモデルでもあります。

そんな経緯もあって、「龍星竿」は釣期が長い狩野川や富士川で10月までテストできますが、「龍芯竿」は九頭竜で完全に仕上げたかったので、私自身シーズン当初からかなり焦りがありました。中途半端なものをリリースする気はまったくないので、最終的には2年掛かりになることも覚悟しておりました。
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「超硬」はすでに「SLⅡ」があり、素材の見直しだけでは明確に違うものを作るのは難しい。また必要以上に高弾性化すれば、超硬クラスの竿は破断リスクが飛躍的に高まります。「超硬」で破断の不安が頭をよぎるようでは、大鮎では一瞬の気の迷いで一気に伸されるかたちとなるのは必至。

素材以外にパワーと強度を持たせる方法はないか?

その答えが、より先短設計とハードテーパーを実現し、さらにジョイント強度が期待できる9本継ぎを採用することでした。しかし工場サイドは9㍍では初めての9本継ぎとなるため、新たなテーパー設計はもちろん、マンドレル(芯金)から作らなければなりません。同じ長さで継数が変れば、全てを見直さなければならないので時間もコストも掛かります。

竿の開発で重要なコンセプトが決定し、工場サイドで設計に移され「プロト1」が仕上がってきたのが7月末。9本継ぎの関係から長さは自然体で915。私は8月9日から九頭竜でテストを開始します。ここで9本継ぎに確かな手ごたえを感じ、開発の方向性が間違っていないことを確信しましたが、全体的なバランスから3~4番部分に不満が残りました。

竿の場合は、単純に3~4番だけをいじればよいというものではないので、私の意向を開発責任者に伝えて工場サイドと検討。私は最終的に3~4番を詰めて、長さを90にすることを提案しましたが、破断強度の問題があるので、最終的な判断は工場サイドに委ねられました。
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そして「プロト2」が上がってきたのが8月末。長さは915のままでしたが、高弾性化はもちろん、同じ弾性率でもメーカー特性やシートの組み合わせにこだわり、振り調子では「プロト1」よりパワーを感じる仕上がりとなっています。

そして「プロト2」は9月3日からテストを開始。背バリと錘によるオトリの引き感度。鮎の抜け具合と、「九頭竜返し」で切り返したときの鮎の止まりと跳ね上がり具合。タモ受けの場合のコントロール性能と手首への負荷。そして風による持ち重り感と操作性。もっとも重要な破断強度のテスト等々。

これだけの項目を一つ一つ検証するためには、最低でも100尾は釣らないと結論が出せません。当初は最終製品は15㌢詰めるのを前提に、各ジョイント部分にマーキングを入れて曲り具合を逐次チェックしていきました。しかし初日が終了した時点で、掛けたときに描かれるベンディングカーブから、これ以上詰める必要がないという結論に至りました。

二日、三日目のテストは竿の引き感度をさらに重点的に確認。「プロト2」の特筆すべき点は、超越した高感度にあります。私の仕掛けは錘用に、メタルラインに付け糸が約40㌢付いておりますが、この付け糸の「水切り音」が竿尻にはっきりと抜けてきます。特に背バリの場合は、その音の強弱で付け糸のオバセ具合が的確に判断できるため、オバセを調整することで超硬竿でも「激流泳がせ」が可能になります。
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初めてこの竿を使う人は、あまりの音の情報量に困惑するかもしれません。しかしこの超高感度により、ハリの掛かりどころがほとんど分かりますので、早い段階で取り込み方法を決定することが可能となり、結果としてバラシが減少します。またこの高感度によって錘の状態を正確に把握できるため、通常より重たい錘を使うことにより、流れが強い底石の側面に付いている鮎を効率良く掛けることができますし、根掛かりも減少します。

今まで書いてきたように、「龍芯竿」は私が一番欲しかった超硬クラスのスペシャル・バージョン。簡単に表現すれば「超硬ロッドのF1マシーン」です。したがって「競龍竿」同様、竿の扱いに無頓着な人にはお勧めできませんので念のため。

購入される方には、大切に扱って頂きたいと思います。

<現在までの「龍芯竿プロト2」での釣果:263尾(MAX28.0㌢♂)>


実釣記録①
実釣記録②
実釣記録③

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by scott1091 | 2009-09-16 21:09 | フナヤオリジナル | Comments(8)

「征龍竿90 早瀬HIGH POWER」完成!

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↑元竿玉口デザイン
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↑元竿グリップデザイン

昨年11月までテストしていた「征龍竿」が、ついに工場から上がってきました。竿本来のカーボン素材(*1)やテーパーデザイン(*2)はもとより、塗装方法(*3)やデザイン(*4)に至るまで、ま~本当に紆余曲折がありました。008.gif

(*1)「80㌧+60㌧」のコンポジットから、「80㌧+65㌧」に変更
(*2)テーパーデザインを2回見直し、より先短設計を明確にして2~3番のブレを低減
(*3)ノンペイントフィニッシュ(NP)→クリアーペイントフィニッシュ(CP)→?
(*4)色を増やすとマスキング・塗装・乾燥工程が増えてコストアップに直結

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↑元上から2番までの玉口デザイン

塗装については前回の記事にもあるとおり、玉口部分以外はサンテックのクリアーペイントフィニッシュ(CP)を予定しておりました。しかし実際の作業段階で工場側の判断により、金塗装の色ムラ防止や塗膜強度を考慮してクリアー全塗装が施されております。

クリアー塗装については、極力調子に影響がでないよう薄く仕上げられておりますが、自重は当初予定していた235㌘よりも少し重く仕上がっております。私の竿は実測で242㌘。竿は自重よりもモーメントの方が持ち重り感を大きく左右するので、7㌘程度のアップであれば差を大きく感じる人は少ないと思います。
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↑秤に誤差がある場合はご容赦くださいませ

私は解禁当初からこの竿を使う予定なので、一緒にフナヤ・オリジナルの「NTソリッド」と「PTソリッド」も購入しました。写真でもお分かり頂けるとおり、「標準チューブラ」よりも「NT」で20㌢、「PT」で16㌢長くなります。
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↑手前から「標準チューブラ」、「PTソリッド」、「NTソリッド」

実際に竿を継いだ場合は、ジョイントのコミ代が違うので多少長さが違ってきます。私の計測では、全長で「NT」が17㌢、「PT」で12.5㌢長くなります。私の穂先の使い分けは、解禁初日は一番鮎を想定して「PT」。その後梅雨明けまではビリ鮎を想定して「NT」主軸に「PT」併用。盛期は「標準チューブラ」をベースに、ポイントによって「PT」を使い分ける感じでしょうか。

特に高弾性カーボンを使用している「PT」は、チューブラ愛用者にも違和感なく使えるソリッド穂先だと思います。当初のソリッド穂先を知っている人ほど、敬遠する方が多いですが、最近の流れは感覚的にソリッド穂先がチューブラ穂先に近づいてきているような印象です。

素人なりに各穂先の曲がりを撮影してみました。100㌘荷重では、撮影角度によって竿全体の曲がりにやや違和感を感じるかもしれませんが、穂先の曲がり方は参考になると思います。標準荷重については、私が感覚的に同じくらい負荷が掛かったと判断したとき曲りです。

超高弾性カーボンが生み出す弾むような調子。久しぶりに持ちましたが最高です!006.gif


<標準チューブラ>
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↑標準荷重
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↑100㌘荷重

<PTソリッド穂先>
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↑標準荷重
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↑100㌘荷重

<NTソリッド穂先>
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↑標準荷重
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↑100㌘荷重

by scott1091 | 2009-05-04 13:58 | フナヤオリジナル | Comments(3)

「征龍竿90 早瀬HIGH POWER」の塗装について!

私の場合、鮎竿のようにハリやキレ(操作性)、自重(持ち重り感)に大きな制約があるものは、機能が最優先と考えています。したがって塗装が必要以上に嵩んで竿の性能が犠牲になるのであれば、プロト状態の竿でもよいと思います。

しかし性能をさておけば、その竿をシーズン通してきれいに保てるかというと話は別。ましてや数年使うことが前提となれば…。塗装が薄い竿は仕舞った状態で節と節がこすれ、テーピングで残った凸部分の塗装が剥がれてきます。数年使い込んだメタル塗装の竿がまさにその状態ですね。
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↑このメーカーで最初にメタル塗装されたモデル。2~3番は玉口のクリアー仕上げも省略。その後塗装の概念を捨てたエアグロスフィニッシュ(4~元竿)と、ノンコート(1~3番)の組み合わせに発展

そこでどうしても塗膜の補強を考え、一般的な「全塗装+クリアー仕上げ」か、一番こすれる玉口に「15㌢程度クリアー仕上げ」が必要となり、結果として玉口以外の塗装部分をどう軽量化するかが重要なポイントとなります。

ところで鮎竿のような長尺ものは、想像以上に塗装重量が竿の性能に影響するのをご存知ですか?一つの例として、竿全体にきれいな黄色の塗装を施すとしましょう。塗装工程は、まず竿全体にカーボン地色の黒が発色しないよう、白か銀色の下地塗りをします。その上から本命の黄色を数回塗装し、その上からクリアー仕上げが施されます。
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↑一般的な「全塗装+クリアー仕上げ」の2本
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↑一般的なクリアー仕上げをしない塗装。このメーカーはこのモデルでシェアを拡大。その後より軽量なチタンコーティングに発展

ほとんど塗装されていないブランクをベースにこの状態を極端に表現すれば、お気に入りのへら竿や渓流竿に、磯竿用ガイドを取り付けるイメージでしょうか?ご想像のとおり、ハリのあった竿がガイドの自重で全体にたわみ、竿のキレがなくなります。

ちょっとした振動でも竿はダヨンダヨンし、竿先をブラさずに操作することが困難となります。支点に近い元竿はほとんど影響しませんが、元上からトップはこれらの理由から塗装重量を極力軽く仕上げたい。各メーカーが上位機種で、玉口以外はクリアー仕上げしないのはこういった理由からなのです。


軽量化するには塗膜を極力薄く、かつ節同士の擦れ傷が目立たないものがベストとなります。塗装という概念を超えてカーボン素材そのものを研磨処理する「エアグロスフィニッシュ」は、塗膜がないので堅牢度・耐久性の問題はあるものの、良い方法の一つかもしれませんね!
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↑現在使っている竿は全てNP塗装。一番手前の竿は2シーズン、一番奥の竿は3シーズン使用したが、節同士の擦れ傷はまったく感じない

こいった背景から、フナヤ・オリジナル(急龍竿Ⅱ、撃龍竿Ⅱ)では「ノンペイントフィニッシュ(NP塗装)」が採用されています。このNP塗装は軽量化以外にも、水切れが良く糸絡みが少ないのも特徴です。工法の詳細はわかりませんが、「ゼロコーティング」も同じ発想だと思います。

しかしこのNP塗装は半完成品のよう見えるなどの理由から、一部で評判が良くないとのこと。フナヤ・オリジナルでは、通常のクリアー塗装に変更を要望する方が多いようですが、これでは出来上がっている竿本来の性能が犠牲になってしまいます。プロトには「ブランクス・プロト」と「塗り仕上げプロト」がありますが、「征龍竿」のように「ブランクス・プロト」にこだわってテストすると、塗装を厚くすると完成品は別物となってしまいますね。

このような経緯もあり、「征龍竿」は折衷案的塗装を採用。玉口以外は塗膜を極力薄くした「黒塗装・クリア仕上げなし」とし、NP塗装に限りなく近い軽量仕上げを予定しているそうです。残るは製品の顔となる、元竿と玉口のデザインですね!
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私の希望は「金」、「銀」を使ってシンプルに!言葉で表現するのは難しいので、色紙を使ってイメージを作ってみました。あくまで個人的な案なので、最終製品とは異なりますのでご留意くださいませ!001.gif
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↑持ったときはこんな感じ!左手部分がクロスカーボン無地に「征龍竿90 早瀬HIGH POWER」の印字。銀テープの間にサンテックマーク、そして右手部分がノンスリップ加工。あくまで個人的なイメージです001.gif

by scott1091 | 2009-02-19 00:00 | フナヤオリジナル | Comments(0)