目まぐるしく変わる天気でも三連休を満喫!

紅葉もいよいよ終盤となった11月の三連休。天気に恵まれれば行楽客で賑わうのでしょうが、天気予報は残念ながら雨。しかも当初は連休初日だけだった雨が二日目まで残るとなると、客足が鈍るのも致し方なし。紅葉(もみじ)狩りは天気が悪いと足場がぬかるむし、色がくすんで見えます。雨の日の新緑はきれいですけどね!

こんな天気予報なので紅葉(こうよう)を見に行くのは最終日。海の中は雨は降っていませんし、天気が悪いと釣り人が少ないので前半に釣りに行くことにします。他人のブログを見ていると何時間もヤエンをする人がいますが、私は長くても3時間勝負。地合いを過ぎてもアジが残っている場合は、潔く放流しちゃいます。
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潮回りによって長い短いはありますが、アオリは地合いがはっきりしているのでずるずる粘っても経験的にあまり良いことがありません。もし朝マズメと夕マズメの地合いを両方釣るとなると、釣り場に止まる時間は15時間以上にもなります。しかし実際の地合いは両方あわせても3時間程度でしょう。

さらに釣り場まで何時間も要するなら、釣行は完全に24時間計画。車中で仮眠しても寝不足になるので、これでは週末二日が丸つぶれ。毎日サンデーであればこれでも問題はないのでしょうが、週末限定ではかなり辛い。私も1時間圏内に釣り場がなければアオリ釣りはしないと思います。どんなに魅力がある釣りでも、ドキドキできる時間があまりにも短過ぎますものね!
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もっともこれは私のホームグラウンドの話。四国や南紀では地合いも長いようなので、これであれば「お泊り釣行」をする価値もあるのでしょう。もともと磯の渡船や船を利用する人は暗いうちに家を出ることに抵抗はないと思いますが、これらの釣りはいずれも沖上がりが早い。

しかしアオリは両方の地合いを釣るとなると、家族が寝ている時間に家を出て、家族が寝ている時間に家に帰ることになります。これからアオリを始めようと思っている人は、釣り場まで要する時間と家庭の事情をよ~く考えてからにしましょう!私はどちらか一方の地合いしか狙いませんし、夕マズメの場合は遅くても21時には帰着するようにしています。
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さてこの週末の状況です。潮回りは9.2~10.2の長潮~若潮。これで月が出れば11月ではベストの週末ですが、大気が不安定なので荒れないことを祈るのみ。そして地合いが終わりに近づくと雨が降り始め、風もしだいに強くなってきます。今回はヤエンの調整もあるので、小型にも全てヤエンを入れました。

そして最後の最後に手ごわいアオリが・・・。ヤエン到達寸前で離されること3回。同じアジを食わせていましたが、さすがに小さくなってしまったのでウツボに齧られた死にアジを投入。もう食わないと思いましたが、アジが着水すると同時に抱いてきました。このアオリを4回目でゲットして7杯で終了です。
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翌日は日中雨が上がるものの、前日よりもさらに大気が不安定になります。局地的な前線が気になるところですが、海は風が吹いていないようなので釣りに行きます。この日も連休とは思えないくらいの車の少なさ。いつもより遅くに釣り場について、暗くなる前に急いでピトンを打ちます。

そして1本目のアジを泳がせ始めると、はるか遠くで雷鳴。その音はしだいに大きくなり、稲光から落雷までの間隔がカウント6まで接近。この頃になると雨が土砂降りとなり、竿が飛ばされるくらいの風が吹きます。こんなときに限ってアオリが盛んにアジを抱いきますが、当然ながら竿を持てませんし磯にいること事態が危険な状況です。emoticon-0124-worried.gif
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落雷は濡れた岩場を伝うので、近くに落ちたら逃げ場がありません。1㌔圏内に入るのは時間の問題なので躊躇している暇はありません。竿や道具をそのまま放置して、距離がありますが安全な車に避難します。鮎釣りや山でも何回か経験していますが、磯で経験する雷鳴は山ですぐ横を走る稲光と同じように凄い迫力。バリバリに身の危険を感じます。

最初の雷雲は南西の方角から近づいてきましたが、それをやり過ごすとその反対からまた雷鳴が近づいてくる始末。この間に激しい雨と強風をともないますが、波が立つ心配がない風向だったのが唯一の救い。しっかりピトンは打っているので、波が乗らなければ竿が海中に転落する心配はありません。

いつまで経っても雷鳴が止まないので、カウント10まで遠ざかってから釣り座に戻ります。4杯釣ってちょうどアジがなくなった頃には雨が止みましたが、また南西から雷雲が接近してくるのが見えます。すでに道具はほとんど片付け終わっていたので、このタイミングを逃すことなく撤収を完了。自分でも「よくやるぜー」って感じでした。
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連休最終日は天気予報どおりに晴れ。すでに行楽客は帰途についていると思い、午後から伊豆の紅葉スポットに妻と出かけます。しかしこれが予想外に混雑。伊豆は河津桜の時期が一番混雑すると思っていましたが、この日はそれと同じくらいの渋滞。知り尽くした裏道を駆使して移動時間を短縮しますが、さすがに駐車場待ちは回避できません。

そして紅葉を見た後は、一度も訪ねたことがなかった「中伊豆ワイナリーヒルズ」へ。この施設は韮山町(現、伊豆の国市)出身のシダックス創業者、志太勤(しだ つとむ)氏が作ったワイナリーと付随する施設です。「シャトーT.S」の「T.S」は、志太氏のイニシャルから取ったのでしょう。
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夕方だったのであまり人はいませんでしたが、若い女性がかつて行ったフランスのワイナリーみたいと感動していました。残念ながら私はイタリアのワイナリーしか行ったことがありませんが、その風景と比べるとやはり「ここはJapanだろ~」って感じ!しかし広々としたワイン専用種のブドウ畑は甲府とはちょっと違う風景なので、一度見る価値があると思います。

無料の試飲コーナーには「T.Sシリーズ」の赤と白。一番人気という甘口のロゼ「巨峰の丘」と「ぶどうジュース」の4点がありました。試飲しましたが、このワインはいずれもパス。目下のところフラッグシップの「志太プティ・ヴェルド2009」を買うつもりでしたが、な~んと価格が5,900円。ブドウ畑ができてからの年数を考えると、海外では考えられない値段です。
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有料の試飲コーナーで飲んでみたかったのですが、あいにく係員が不在でかなわず。無料の試飲コーナーにあるワインだけでは実力は判断できないので、3,300円の「志太シンフォニールージュ2011」を購入しました。これもかなり高いと思いますが、観光地にある「地ビール園」と同じようにワインの純然たる価格と考えてはいけないのでしょう。

場所は大見川を上流に向かって、オトリ店「好鱗」、「橋本屋」を通り過ぎたところにある信号を左折。大型バス専用の道もありますが、普通車はそのまま直進して10分くらい走るとワイナリーに突き当たります。狩野川本流しか行かない人は存在を知らない人も多いと思いますが、伊豆に観光の際は立ち寄ってみてはいかがでしょう。

時間になるとワイナリーの鐘が響き、若い女性の反応も上々の様子でした。
若いお二人なら、意気投合したらウエディング・プランもありまっせ~!emoticon-0105-wink.gif

by scott1091 | 2012-11-25 19:29 | アオリスト(Aorist) | Comments(4)

ヤエンリール考!

ヤエンシーズン開幕にあたり、今回は「ヤエンリール」についての考え方をまとめてみました。これはあくまで私の釣法を前提にしたものなので、異論・反論は当然あるでしょう。釣具に対する考え方は人それぞれなので、一つの意見としてご笑覧頂くださいませ!

さて、過去にレバーブレーキ・リール(以降LBリール)に行き着いたことは書いておりますので、ここではなぜ私には最適であったかを掘り下げたいと思います。そのためには、まずLBリールの特性を理解しなければなりません。

LBリールはグレのフカセ釣りに特化して、日本独自のリールとしてシマノから誕生しました。今はフロント・ドラグが装備されていますが、初期のものにはありません。その理由は、まさにレバーブレーキがドラグの変わりであったからです。これはマルチプライヤー・リール(以降マルチプライヤー)のダイレクト・ドライブ方式と同じで、レバーを使う発想は自転車メーカーのシマノならではだと思います。

リールはマルチプライヤーとスピニング・リール(以降スピニング)がありますが、それぞれの特性に応じて、使用されるジャンルが決まってきます。ここでは細かいことは書きませんが、決定的な違いは、仕掛けを投げたときにマルチプライヤーはスプールが逆転するのに対し、スピニングはスプールからラインだけが放出されること。この特性の違いから、スピニングにおいてダイレクト・ドライブ方式を採用するとなると、ベールの回転を何らかの方法でコントロールする必要がありました。

ではなぜ日本でLBリールが生まれたのでしょう。
この答えはグレという魚がいて、それを磯から釣る人が多かったことに尽きると思います。
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「ABU 1750A」
↑当時の日本代理店は「エビスフィッシング」


グレ釣りではその手返しからスピニングを使うわけですが、どうしてもドラグ機能では克服できない問題がありました。それはラインを出されて根ズレで切られるくらいなら、ラインを出さないで切られる方がまし。このような判断をしばしば求められ、自分の意思で瞬時に選択できるリールが必要だったからです。

マルチプライヤーのダイレクト・ドライブ方式は、「ABU 1750A」が有名です。このリールの特徴を述べると、ハンドルとスプールはギヤで直結されているため、スプールが逆転するとハンドルも逆転します。もちろんキャストのときはクラッチを抜くことが可能ですが、ドラグがないのでギヤをつないだ状態でも容易にスプールが逆転します。この逆転によるバックラッシュを防止するのに使われているのがクリック機能です。

魚とのやりとりでライン・テンションをコントロールするときは、キャスティングのサミングと同じようにスプールを親指で直接押さえたり、ハンドルの保持や回す力でコントロールします。一般的な使い分けは、瞬発的な走りをかわすときはハンドルから手を離してスプールで。走らない魚や寄せてくるときはハンドルでコントロールします。

もはやルアーで「1750A」を使う人はいませんが、現在でも使用している代表的な例が、湖のマスのムーチングです。餌にワカサギなどのベイトフィッシュを使うので、飲み込むまで少し時間が掛かる。餌の食い込みは竿の調子によるところが大きいですが、魚によっては咥えたまま移動するものもいます。このときクリックが効いているのでバックラッシュせず、一定のテンションでラインを放出できるのがポイント。また待ちの釣りなので、音が出るのも当たりがあったことに気がつく点で重要な要素です。
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「MILLIONAIRE GS-1000C & ST-1000」
↑クリック機能があるミリオネア。1750Aと同じように芦ノ湖のムーチングで使用


そして掛かってからは、細いハリスで巨大なレインボーやブラウンを相手にするわけです。ドラグは「糸巻き量」や出ている「ライン抵抗」で滑り出しの負荷が変化してしまうため、自分の意思で思い通りにラインをリリースできる、ダイレクト・ドライブ方式が最適となるわけです。

では話をLBリールに戻しましょう。ダイレクト・ドライブ方式と逆転時のクリック。これを併せ持つスピニングが、まさに「'02BB-X EV3000アオリイカ」です。ヤエンでLBリールが一般的に使われるようになったきっかけは、このモデルであることは疑いようもありません。

LBリールによるテンション調整は、「強く握る」、「瞬間的に緩める」という操作は得意とするところですが、緩いテンションを一定してかけることは、人間工学的に難しい構造になっています。自転車のブレーキではそれが可能なのに、リールではなぜ難しいのでしょう。その答えは二つ。

まず一つ目はレバーブレーキを握っているのが人差し指1本に対して、自転車のブレーキは親指を除く指4本であること。そして二つ目は自転車のハンドルは竿のように、ブレーキ操作をする方向に引き込まれたりすることがないからです。
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「Ambassadeur 5500DA」
↑1750Aと違ってダイレクト・ドライブでありながらハンドル基部のドラグ・ノブで逆転時の負荷を調整可能。5000Dまではクリック機能があったが5500DAにはない


これをもう少し具体的に書けば、竿が伸されれば嫌でも人差し指以外の指に力が入る。当然ながらブレーキを握る人差し指にも力が入ります。この状態でレバーブレーキを握る人差し指を緩めるわけですから、ドラグのように一定のテンションでラインをリリースするのは非常に難しい。というよりもできません。

磯釣りのどんな名手でもラインを出すときに、断続的に竿がお辞儀する理由はこれです。竿が伸される→レバーを緩めて竿のタメを作る→レバーを握るのでまた伸される→レバーを緩めて竿のタメを作る。言い換えれば、レバーブレーキはラインを出さないことを前提にしており、竿が伸されたときタメを作るためにレバーを操作しているのです。

次にヤエンで求められるリールの操作に目を向けてみましょう。ヤエンと他の釣りで決定的に違うことは、餌にハリが付いていないこと。したがってヤエンが到達する前にアジを離されてしまったら、その時点で終わりです。そこでもっとも優先することは、アオリにアジを離されることなくヤエンを到達させることになります。

ヤエンが近づくと、大抵はアオリは逆噴射して抵抗します。これはヤエンの重さに違和感を感じたり、視覚的に近寄ってくるヤエンから逃げるためであったりしますが、このときの対処方法はラインをスムーズに放出するしかありません。ハリが付いていないのですから、過度にテンションを掛ければ必ずアジを離します。
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「Ambassadeur 1500C」
↑アンバサダーの最小モデル


ヤエンを入れていなければ、アジを離されても大抵は再び食ってきます。しかしヤエンを入れてしまうと、アジを離されるとテンションを失って沈みます。ここでヤエンの根掛かりを恐れず、そのまま待つ人もいるでしょう。しかしヤエンを入れる前のような確率では再び食ってはきませんし、着低したヤエンを引きずることになるので、高い確率で根掛かりします。

ヤエンを送っている間は、アオリが抵抗しない限り寄せることになります。これはラインに一定のテンションを掛けないと、ヤエンの重さでラインがたわんで進まなくなるからです。そして竿を曲げてラインをしっかり張れば、抵抗しないアオリはいくら大型でも少しづつ寄ってきます。表現を変えれば、ヤエンがスムーズに進むようにラインをハリハリにすれば、否応でも寄せてくることになるわけです。

したがってヤエンを送る間は「巻く行為」と「ラインを放出する行為」、すなわち「握る行為」と「離す行為」を瞬時に切り替えなければなりません。これを自分の意思で選択できるのがダイレクト・ドライブ方式、すなわちLBリールとなるわけです。

ではメーカーのヤエン専用リールでは、同じシチュエーションでどのような操作になるのでしょうか?どの機種も後部にあるクラッチの切り替えで、ドラグをフリーにできるようになっています。しかし私の経験では、ヤエンを送っているときに瞬時にクラッチを切り替えるのでは間に合わないことが多い。
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「Ambassadeur 7000」
↑クリック機能が付いているのがレイクトローリングに使われる理由


そこで私はクラッチを入れた状態にしておいて、寄せるときは緩めたドラグのスプールを押さえてポンピングしながらラインを巻いていました。これであれば急にアオリが逆噴射したときは、スプールを押さえている手を離せばよいわけです。この操作方法で離されることは、かなり少なくなりました。しかし最後まで残るのが、リールの操作性とラインの滑り出しの問題です。

操作性は竿を持つ反対の手が、スプールを押さえたりリールを巻いたり。掛かってからはクラッチを入れたり、ドラッグを調整したりと違う作業が多いことでイメージできるでしょう。滑り出しの問題については、ドラグの方がクリックよりも接触面積が大きいことから、最大摩擦力と動摩擦力の「差」が大きいことに起因します。これにより必要以上にドラグをユルユルに設定することになるわけです。

スピニングはスプールからラインが出る方向と、実際にラインが出る方向は、ベールのアームローラーを介して約90℃の角度にあります。アームローラーにベアリングが使われていない機種は論外ですが、ベアリングが使われていてもアームローラーを介してスプールが逆転するので、ここでも摩擦抵抗による力の伝達ロスがあります。

LBリールは力の作用点であるベールそのものが逆転するので、この点では力の伝達ロスは少ない。しかし忘れてならないのは、LBリールはベールもハンドルも連れ回りします。当然ベールとハンドルには重さがあるので、より小さい力でラインが出るという点では、アームローラーの摩擦抵抗は微々たるものなので、専用リールの方に分があります。
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「BB-X XT3000」
↑レバー、ハンドル、スプールを交換して音だし加工


しかしラインの滑り出しが安定しているという点では、ドラグよりもクリックの方が優れているのは前述のとおり。回転を安定させるために、ダブルハンドルにするのもまさにこれが理由です。スピニングの宿命である糸ヨレも、ベール自体が逆転する方がスプールが逆転するよりも軽微であることも大きなポイントでしょう。

よくLBリールでクリック機能なしでヤエンに使おうとする人がいますが、これはかなり難しいと思います。その理由は前述のとおり、レバーブレーキの操作は「握る」か「離す」かの二者択一に近いからです。したがってアオリが逆噴射するときは、レバーを離すのが一番確実な対処方法です。このときクリックがなければどうなるでしょうか?

当然バックラッシュします。バックラッシュしないように、レバーで一定のテンションを掛けようと考えるかもしれません。しかし前述したように、それだけ繊細な操作を繰り返し行うことは難しい。少しでも強く握り過ぎれば、アオリはテンションの変化を感じて、大抵の場合はアジを離してしまいます。こうなるとシマノであればゼロフケテンションを使うしかありません。

ダイワがヤエン専用に開発した「バトルゲーム2000LBQD」の説明を読むと、この肝心のクリックがありません。その代わり置き竿で待つときのために、ドラッグを瞬時に開放できるクイックドラグを装備しています。これは私がLBリールを使う最大の理由、すなわちヤエンを送っているときのライン放出対応は、不安定なレバー操作やドラグ操作に頼るということになります。
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「BB-X EV3000アオリイカ & EV3000」
↑レバー、ハンドル、スプールを交換し、上位機種の「XT」と同じベアリング数にチューンアップ


ヤエンが掛かってしまえば、アオリはグレと違って根に潜ったりすることありません。したがってこの段階になれば、ドラグによるやりとりでまったく問題ありません。「バトルゲーム2000LBQD」がシングルハンドルであるのも不思議ですが、おそらくこのリールの開発コンセプトは、私とは違うものなのでしょう。「ヤエン考!」で書いたように、釣法が違えば最良の道具仕立ても異なるという典型的な例だと思います。

長くなったのでまとめましょう。

ヤエンでLBリールが本領を発揮するのは、ヤエンを送るときです。竿を大きく曲げてラインを張り、アオリが寄ってくればラインを回収する。また竿を大きく曲げるを繰り返します。そしてヤエンが近づいてアオリが逆噴射したら、瞬時にレバーを離してクリックのテンションでラインを放出。走りをしのいだら、またレバーを握って竿を大きく曲げる。この一連の動作を、「スムーズ」かつ「一定のテンション」で行えるのがLBリールを使う最大のメリットです。

さて長々とLBリールをヤエンで使うメリットを書いてきましたが、もちろん欠点もあります。それはクリックという非常にシンプルなものでテンションをコントロールするため、押さえているバネ圧調整が全てであり、調整幅が非常に狭いということです。しかも軽過ぎればバックラッシュするし、重過ぎればアオリが離します。したがってバックラッシュしない程度で、軽めに仕上げるのがベストですが、この基準はかなり曖昧なものになります。
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「BB-X HYPER FORCE Mg3000DHG & Mg3000D」
↑ハンドル、スプールを交換して音だし加工


しかしバックラッシュは手持ちであれば防げることが多いので、置き竿のときだけゼロフケテンションを併用するのも一考です。当たりがあったら手持ちにして、ゼロフケテンションを切ればよいわけです。もしテンションが強すぎて置き竿で離されても、ヤエンを入れてなければ、高い確率で再び食ってくることは前述のとおりです。

また裏技ではありますが、ラインに巻き癖があるとバックラッシュは起こりにくいもの。そこで先糸だけフロロにして、メーンラインに巻き癖が付きやすいナイロンや、張りのないPEラインを使うのも有効です。クリックのバネ圧だけでバックラッシュを調整しきれない人は、試してみる価値があります。

最後にこの釣りでもっとも重要なことを書きましょう。それはヤエンの掛け率は、ヤエンを入れる前のアオリの状態でほぼ決まるということ。言い換えれば、このベストな状態を作るのが、掛け率を揚げるもっとも重要なテクニックです。私は「アオリの調教」と表現しますが、これを自在にできるのもLBリールならでは。そして優れているヤエンは、そのベストな範囲を広げてくれるものなのです。

現在のヤエンリールついての考えはこんな感じです。なおリール改造についての質問にはお答えしませんので、事前にお断りしておきます。

by scott1091 | 2012-11-20 20:41 | Technique | Comments(5)

今週は「紅葉狩り」だっちゃ!

天気図を見ると土曜に雨が降るのは歴然。問題は釣りの時間帯にどの程度の雨脚となり、前線通過にともなう風がいつ吹き始めるのか?前線通過による影響が思ったよりも遅れそうなので、荷物を積んで出発します。少し時間が早いので、ヤエン・シーズンに利用している海釣り専門の釣具店に立ち寄ります。

この釣具店は個人経営でチェーン店とはまったく別物。四国価格には及びませんが、この辺りでは一番安い。電池なども量販店やホームセンターより安いくらいなので、釣具についてはチェーン店ではまったく太刀打ちできません。メーカーにこだわらなければ置いていない小物はないくらいの品揃え。もちろん取り寄せも可能で、価格も同じメーカーの割引率が適用されます。

今季使うであろう「リチウム電池」や先糸に使う「トヨフロン」を大人買いして店を出ると、いつの間にか土砂降りの雨。防水加工を施したばかりの防寒着ではありますが、リアハッチの下で着替えるだけでも濡れ鼠になりそうな勢いです。
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アオリの地合いを考えると、前線にともなう風が吹き始める方が早そう。久々に空いている海を堪能しようと目論んでいましたが、ここで潔く撤退を決断します。店の軒先に箱に入ったシマノの「2012-2013磯カタログ」が置いてあったので一冊頂きます。この店は「総合カタログ」や「カレンダー」も同じような扱い。いちいちカタログを見るよりも、店主に相談した方が早いという客層が多いのでしょう。

そして翌日は「紅葉狩り」へGO!妻が入手した情報にしたがって車を進めますが、お勧めの場所は残念ながらすでに落葉。しかし前日の雨と寒気の流入で空気の透明度が高く、富士山の山肌に手が届きそうなくらいはっきり見えます。しかも富士山を一周しながら標高を下げて行けば、どこかで紅葉(こうよう)前線にぶつかるのでまったく問題なし。

富士五湖や南アルプスの山々を眺めながら、まさに「紅葉(もみじ)燃ゆ」という言葉に相応しい巨木を発見。しかも太陽光の角度も抜群。アマチュア・カメラマンや観光客がいないのが不思議でしたが、その分落ち葉も踏まれていないのでまさに紅葉(もみじ)の絨毯でした。
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こんな場所を2箇所巡って、最後はかつて忍野に釣りで通っていたときに利用していた「おしの製麺所」へ。すぐ近くに有名な観光地「忍野八海」があります。「忍野八海」を知らない人もいると思うので少し解説すると、富士山からの伏流水が八つの湧水池を形成。この池を「忍野八海」と呼び、国の天然記念物にも指定されています。

こんな観光スポットですから、周辺には有料駐車場や飲食店があります。山梨は「ほうとう」や「吉田のうどん」が有名ですが、「忍野八海」も全国名水百選にも選ばれるくらいなので「そば」や「うどん」の店が多い。初めて訪れる人は「Pウチワ」を持った人に有料駐車場に呼び込まれ、「忍野八海」を見た後はお決まりの飲食店やお土産屋を利用して駐車無料券をもらうパターンとなります。

しかし「おしの製麺所」は、そんな喧騒とは離れたところにあります。目印は県道717号線にある「そばうどん試食無料」の立て看板のみ。初めて入るときはかなり度胸がいります。ここで試食するときの注意は、通常の蕎麦屋の「もりそば」大盛りくらいが出るので、お腹が空いていないと食べられません。

まずは茹で上がったばかりの「そば」を釜上げで少し。次に山盛りの「もりそば」。これに次いでタイミングによって、「もりそば」の三分に一くらいの「もりうどん」か「釜上げうどん」。女性と男性、食べそうな人を見極めて、人によって多少量を調整してくれます。この試食が終わったら購入する手順です。
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試食しないで購入する場合は、試食分だけ「そば」を袋に入れてくれます。販売単位は箱売りで「そば」、「うどん」いづれも1箱1㌔入りで500円。この値段をずっと貫いているのが嬉しいところ。しかも夫婦で行くと試食が二人分となるので、遅い時間に行って試食しないで2箱以上買うと、「そば」を1箱付けてくれることが多いです。

この値段にもかかわらず、試食して買わない人もいるというから驚き!これを見て行かれる人は、試食したら必ず購入してくださいよ~。それともう一つ注意点を。店はあくまで試食コーナーなのでかなりしょぼい。また値段も安いですが、製品にはプライドを持っています。

これは「吉田のうどん」ですかなどと聞くと、「一緒にされたらかわいそう。それくらい手間と時間を掛けて熟成させているの。吉田からわざわざ買いに来るお客さんも多いのよ」と切り返されます。たまたま同席した人がかなりの頻度で同じことを聞くので、それくらい「吉田のうどん」は観光客には有名なのでしょう。

私は「そば」の茹で加減にうるさいので、試食はムラがあるのでサービスしてもらう方を選択します。また薬味で出される自家製の「唐辛子練り」も売っています。少ない方が300円で、多い方が500円。ごま油が入っているので好き嫌いがありますが、中華料理などにも使えるので試食されるときはぜひお試しくださいませ。
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そして最後に裏技を!

実はこの「おしの製麺所」から「忍野八海」までは、歩くとそんなに距離がありません。ここで品物を購入して、「忍野八海」に行きたいと言えば店の裏に車を止めさせてくれます。有料駐車場を利用するなら、少し歩いても絶対にこちらがお勧め。途中の水路には探してみるとニジマスやイワナがいるので、釣り人ならサイトフィッシングの練習にもなります。

これなら駐車料金見合いで「そば」か「うどん」が1㌔買えまっせ!emoticon-0105-wink.gif
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↑今回のケーキは「キース・マンハッタン」の「フレッシュ・ストロベリー・ケーキ」。前回の「アンテノール」の「苺のデコレーション」と同じように甘さ控えめのあっさりタイプ。高さがあるのはスポンジの間に生クリームが厚くサンドイッチされているから。生クリームが好きな人にはお勧めのショートケーキです

by scott1091 | 2012-11-18 17:04 | オフ・ネタ | Comments(4)

いきなりキロあっぷ、でっか?

この時期は紅葉(こうよう)も見たいしヤエンにも行きたい。しかしこの週末も土曜は所用があって、一日フルに使えないのが辛いところ。おまけに日曜の天気予報は雨。降り始めるまでの貴重な時間を使って、紅葉(もみじ)狩りとヤエンを両立しなければなりません。

まずは本題に入る前に、この週末の料理から。金曜、ariariさんから伊佐幾(いさき)と鯛が到着。大好きな伊佐幾は山盛りで、台風以降は釣れなくなったという鯛もしっかり食べごろサイズ。いつもきれいに下処理までして頂き、ありがとうございます!emoticon-0139-bow.gif
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金曜は時間がないので、まずは伊佐幾の塩焼き。焼ける間に小型を開いて、干物用に塩水に漬けておきます。2時間ほどしてからトレイに上げて冷蔵庫で保管。翌日は天気が良いので、天日干しにして干物は完成です。この日は大き目の伊佐幾を刺身で頂きます。この時期の伊佐幾も脂が乗っていて美味い。

そして日曜はいよいよ鯛。オーブンのトレイにギリギリ納まるサイズなので「塩釜焼き」。大量の塩と焼くのに1時間ほど掛かりますが、塩焼きよりも身がしまっていながらふっくらした食感が最高!蒸し焼きに近いので旨味も凝縮されています。このサイズの鯛が手に入ったら、ぜひお試しくださいませ!
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↑塩の表面に魚らしきものを描いたのは遊び心。卵白を使うので余った黄身を使ってemoticon-0136-giggle.gif
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さて本題に入りましょう。この週末は月齢25.6~26.6の中潮。あまりよい潮回りではありませんが、潮位のことを考えなくてよいので釣り場の選択肢が広がります。まだ海水温が高いので、釣り場の体感温度はとても温かい。しかしどこも釣り人が多く、入れる場所を探すのに苦労しました。

今年はアオリが多いとのことなので、多少ハズレても当たりくらいは楽しめるはず。そんなことを思いながらピトンを打っていると、少し沖で大きなナブラが立ちます。逃げ惑う小魚はわかりませんが、追っている魚は間違いなくイナダ~ワラサでしょう。

青物が回っているときはアオリの当たりが出ないので一抹の不安を感じます。そしてその不安が的中して青物の当たりが連発。アジを飲みきれないので、イナダ・サイズなのでしょう。ワラサ・サイズになると1回離されても、2回目のバイトでだいたいフッキングしますからね!
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そして暗くなってきてナブラが落ち着くと、次はラインがふける当たり。コロッケの猛襲どころか、タチウオでアジを消費。これでは手元に死にアジも残りません。ラインが切れないように、ケブラーをチューブで補強したハリに交換します。

これでタチウオをゲットと目論んでいると、不思議なもので本命の当たりです。まずまずの重量感でやる気満々のアオリなので、早々にヤエンを投入。ラインをハリハリでどんどんヤエンを送ると、到達したくらいで強烈に走り始めます。すでにヤエンが掛かっていると思いますが、確信が持てないので無理はしません。

そしてやっとヤエンの灯りが見えたところで、がっちりレバーブレーキを握って寄せます。これが写真の1,035㌘。幸先の良いスタートですが、この後はコロッケサイズが少々。そして半死のアジを使うとお決まりのウツボ。最後のアジで500㌘サイズを追加して、「2012秋~2013春シーズン」の開幕戦は2杯で終了です。
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アオリが多いという実感はありませんでしたが、きっとこの場所がハズレだったのでしょう。今回入った場所は漁師が船でアオリを釣りに来ていたので、飛びつきが早いのはかなり抜かれている感じです。

そして短い時間を利用して、紅葉(こうよう)も見に行きました。しかしあいにくの雨で湖畔を散歩することはかなわず。紅葉(もみじ)は下の方の葉はまだ色付いていませんでしたが、他の広葉樹はかなり落葉していました。紅葉(こうよう)はもう一週くらい楽しめそうですが、来週も週末は雨マークなんですよね・・・。

まずは無事、シーズン開幕です!emoticon-0105-wink.gif
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by scott1091 | 2012-11-11 19:47 | アオリスト(Aorist) | Comments(7)

やっと実現したベニズワイガニ食べ放題!

いつも某納会で登場するベニズワイガニ。私が子供の頃は季節になると日本海から軽トラで売りに来ているのをよく見かけました。ズワイガニとして売られていましたが、母からあれは偽物と教わったのを記憶しております。

それくらいベニズワイガニの存在はマイナーでしたが、今や地元漁協の努力によりすっかりブランド化されました。ズワイガニと同じように上級品にはブランド・タグが付されたりして、ネット通販を見ると小型のB級品でも1枚500円くらい。高級品になると4,000円くらいします。emoticon-0107-sweating.gif
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市場では数は少ないものの10,000円を超える値が付くこともあるそうで、庶民にはもはや高嶺の花。しかしながら蟹は我が家の大好物。鮎シーズン中は富山に入り浸っていながら、家族へのお土産はほとんどなし。これではイカンということで、いつもお世話になっているツアコンさんに身の振り方を相談しますと・・・。

「奥方に見捨てられそうとは、まっことお気の毒な・・・」と、早々にツナギを付けて頂きました。その後、極秘ルートへの連絡手段は電話かファクスのみ。もちろん日にち指定はなしで、市場のセリ値が安いときに送るという段取りです。
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地元のお祭りや海が時化でなかなか値が下がらなかったようですが、昨日連絡を受けて本日ついにブツが到着。某納会のように「一山」買いといきたかったのですが、お裾分けしてもとても捌けないので20枚。それでも立派な大人買いでっせ!emoticon-0136-giggle.gif

こんなに買って「いったい、いくらだったのよ~」となるわけですが、ネット通販であれば10,000円は下るまいという感じでしょう。しかもボイルではなく生なので、「茹で蟹」だけでなく「焼き蟹」、「蟹刺」、「蟹しゃぶ」も食べ放題でんがなぁ!
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それにしても、まっこと財布に優しいお値段…。
ツアコン様~、ありがとうございました!emoticon-0139-bow.gif

by scott1091 | 2012-11-07 22:32 | オフ・ネタ | Comments(10)

完全オフの週末はひょっとしたら今年初めてカモP?

ヤエンで釣るにはまだアオリは小さい。近隣の紅葉も見ごろは来週くらい。天気がよいのにこのような週末はめったにありません。逆に貴重な週末なので、溜まっている仕事をまとめて片付けてしまいましょう。

まずは今季使った鮎竿を片付けます。すでに水洗いして部屋の中にところ狭しと干してあるので、玉口のクリアー塗装部分にボナンザを施してロッドケースに収納。今季使った竿は「翔龍竿」、「征龍竿EM」、「龍星☆竿」、「Super Light Ⅲ」、「龍芯竿」の5本。ソリッド穂先やパーツ類もすぐに識別できるように収納します。
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↑今年出番が多かった3本

これが終わると仕掛け類の片付け。釣りから帰るとすぐにポケットの中身を干せるように、床に3枚のタオルが敷かれています。1枚目が狩野川仕様、2枚目が神通仕様、3枚目が九頭竜仕様という感じで、行く場所によって2着のベストにこれらを装填します。

この作業をしながら、仕掛けやハリの在庫確認。狩野川用のものは釣りに行く前に作る時間がありますが、遠征用は出先で作る気がないので1シーズンに必要な量+αをこの週末に作ってしまいます。
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よく、

いつ仕掛けを作っているのですか?
いつハリを巻いているのですか?
いつブログを書くのですか?

と質問されますが、週末しか釣りに行けない身であれば、1シーズンに必要な仕掛けくらい1日あれば十分。完成仕掛けはもとより、中古の仕掛けを利用して交換用の付糸、鼻管まわりの予備も逆バリを付けるだけにして量産しておきましょう。ハリについては遠征用のものだけハリケース一杯に充填し、残りはシーズンに入ってから必要に応じて巻けば十分です。
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↑手前がこの週末で使い切った徳用スプール。flymotoさんから頂いたタグ・シールが大活躍。きれいに剥がれるのが嬉しいです

この作業をまとめてすることで、今季使った消耗品の量がはっきりします。そして買い置きしてある消耗品の在庫を確認し、来季分のオーダー書を作成。翌シーズンにカタログ落ちしてしまうことがあるので、重要なものは季節ハズレではありますがケース単位で注文します。そして部屋の模様替えをして終了。

この作業が終わったら、妻と買い物にGO!今年は遠征続きだったこともあり、シーズン中は近場を車で出歩くことは皆無。そこで話に聞いていた新しい店や、店舗が拡張された店を散策します。そしていつものとおり、釣具店とアウトドアー専門店に寄り道。
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↑幻の「龍星☆竿」用チューニングパーツ。穂先、穂持ちを交換することで「急瀬HIGH POWER」が「硬硬調」にパワーアップ!しかし張りが「超硬」並みになるので、錯覚して竿を折る人が続出するだろうということで企画は没emoticon-0141-whew.gif

撥水性能が落ちてきた山岳渓流用のカッパが欲しいのですが、今使っているメーカーのものは高くて手が出ません。いつもここでサイズを確認してからネットで最安値を探して購入するのですが、それでも高いのでもう少し着ることにしましょう。

そんな話を妻としながらふと目をやると、目立たないセール品のコーナーを発見。ダメ元で見ると、な~んと「Mountain Hard Wear」の「ジョビアン・ジャケット」がS、M、Lサイズと揃って棚落ちしているではないか・・・。
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あまりの作りの良さに値札をみると税込み55,650円。ま~高嶺の花と思いながらセールの値札をみると、これまた驚きの70%引き。目星を付けていた「Marmot」の「PreCip・ジャケット」と値段がほぼ同じなので迷う理由がありません。

色はブラックで、防水ジップはアクセントになる蛍光イエロー。もともとアルパイン用なので低山のスズメバチには不向きな色ではありますが、活動が活発になる季節は山に入らないので問題なし。これで雨の山岳渓流も、少しは快適に過ごせそう。

来週からいよいよ「アオリスト(Aorist)」の登場です!emoticon-0105-wink.gif

by scott1091 | 2012-11-04 19:25 | オフ・ネタ | Comments(2)

2012年鮎シーズンの総括です! 前篇

今年も早いもので、鮎シーズンを総括する季節になりました。毎年書いていますが、比較できるようにフォームや文体を統一しているので代わり映えしません。あくまで当ブログは備忘用の釣り日記が主たる目的なので、その点はご容赦くださいませ!()書きが昨年の結果となります。

今季は久々に狩野川の解禁日をパスしました。これは例年曜日に関係なく5月20日解禁となる興津川が解禁を見送ったため、非常に混雑することが予想されたからです。したがって狩野川の解禁2週目となる5月25日(金)からシーズン・イン。竿納めとなった10月28日(日)までの釣行日数は延べ50日。この日数は実釣時間に関係なく、釣りに行った日は全て1日とカウントしております。


総釣果         1,269尾(1,771尾)
釣行日数         50日(52日)
実釣時間        317時間00分(Ave.6時間20分/日)
             (357時間00分(Ave.6時間52分/日))
平均尾数         25.4尾/日(34.1尾/日)
時速釣果         4.0尾/時(5.0尾/時)
最高釣果        8月3日(金)神通川/73尾
             (8月5・6日(金・土)神通川/121尾)
最低釣果        8月26日(日)九頭竜川/ 2尾
             (8月13日(土)狩野川/ 5尾)
  

<河川別内訳>                   2012年          2011年
狩野川      263尾 (20.7%)    19日 (Ave.13.8尾)    (Ave.28.6尾)
九頭竜川     341尾 (26.9%)    15日 (Ave.22.7尾)    (Ave.21.6尾)
神通川      531尾 (41.8%)     9日 (Ave.59.0尾)    (Ave.121.0尾)
庄川        43尾 (3.4%)      1日 (Ave.43.0尾)     (Ave.95.0尾)
興津川       60尾 (4.7%)      4日 (Ave.15.0尾)     釣行なし
藁科川       16尾 (1.3%)      1日 (Ave.16.0尾)     釣行なし
相模川       15尾 (1.2%)      1日 (Ave.15.0尾)     釣行なし


河川によって変動はあるものの、全国的に年々鮎が釣れなくなっているように思うのは私だけでしょうか?ホームグラウンドである狩野川も昨年までは比較的好調を維持するも、今季については御多分に洩れず。昨年の台風15号で山が崩落した藁科川、興津川、そして長期間にわたり濁りがとれなかった富士川もまったく奮いませんでした。

そして駿河湾の稚鮎が不調であったことから伊豆の小河川も良いはずはなく。まさに「釣れない王国 静岡」という感じです。そして近隣では、酒匂川は2010年の台風14号の災害普及工事が続いていて2年連続の不振。唯一天然遡上が好調だった相模川(含む中津川)に人が集中する結果となりました。

もう少し範囲を広げると、北関東の雄である那珂川が過去にない超不漁。中部の代表河川である長良川もまったく奮わず。紀伊半島については古座川以外はほぼ全滅。ダム上の放流河川が概ね歩留まりがよかったことが、唯一の救いだったのではないでしょうか?

こんな状況の中で、ぶっちぎりの好調を維持したのが福井を除く北陸河川。小河川はもとより神通川、庄川、手取川の天然遡上エリアに人気が集中。まさに本州全土から鮎師が集結しているといっても大袈裟ではなく、8~9月は平日でも週末と変わらない混雑ぶりとなりました。

私も狩野川が不調であったことから、シーズン初期は放流魚を目当てに興津川や藁科川を釣り歩きましたが、8月に入るとお盆時期を除いて毎週のように北陸通い。遠征回数は過去最高を記録し、鮎シーズンの走行距離も最長です。

したがって訪れた川は例年よりも多く全部で7河川。しかし河川別内訳を見るとわかるとおり、平均20尾をクリアーしたのは北陸3河川のみ。ホームグラウンドの狩野川にいたっては平均釣果13.8尾の最下位。神通川と庄川がなければ、平均釣果17.4尾という最悪の年となってしまいました。

しかし今年のような遠征を、毎年続けられるわけもありません。もし来年も同じような状況、もしくはさらに悪化するようなことがあれば、釣れない近隣河川でシーズンを過ごすしかないでしょう。今年の狩野川のように終盤大鮎フィーバーに湧いたとしても、盛期の7~8月にオトリの回転が成り立たないレベルでは、鮎釣り人口の減少に拍車が掛かるのは必至。

滋賀県水産試験場による琵琶湖の鮎産卵調査では、第5次調査(10月22・23.25日)に至っても有効産卵数は平均値の6.3%。過去10年で一番少なかった2004年と比較しても16.7%という状態です。高温少雨により産卵が遅れている可能性もあると淡い期待をしていましたが、第4次調査(10月9~11日)がピークであったことを考えると、もはや第6次調査で劇的に増えるということはありません。

湖産鮎は多くの河川に放流されているので、来年は放流鮎が確保できないという事態も想定されます。養殖はまさに斜陽産業。新型インフルエンザが流行したとき、ワクチンを増産する余力が国内メーカーになかったのとまったく同じで、湖産鮎の不漁を補うほどの養殖設備は日本全国どこにもありません。

だからこそ再生産が可能な河川は放流に頼らず、天然鮎が増える施策を講じなければならない。種苗生産用に在来種の親魚確保はもちろんのこと、産卵床の整備、漁期の見直し、漁法の見直し、禁漁区の設定など、方法は思った以上に多い。来年はこんな地道な努力を続けている河川がクローズアップされる年になるのではと思っています。

話が来季までおよんでしまいましたが、ここからは釣行した河川別に今シーズンを振り返ってみたいと思います。


<狩野川>

かつては5月第三週の日曜が解禁日であった狩野川。徐々に週休二日が当たり前となり、せっかく遠方から行くなら二日間釣りたいというニーズが強まって、最近は5月第三週の土曜が解禁日となっています。したがって昨年は5月21日が解禁でしたが、今年はカレンダーの関係で第三週の土曜は5月19日。

しかし県条例で5月20日よりも早い解禁はできないため、日曜の5月20日が解禁日となりました。これを受けて例年曜日に関係なく5月20日解禁を貫いてきた興津川が、狩野川に譲るかたちで5月26日(土)に延期。

今年も「静岡2系」の稚魚放流は万全。後は解禁を待つだけという状態の5月2日。24時間降水量でみると、伊豆市で3日4時10分までに観測史上最大の649.0㍉を記録。これだけの増水となると、この時期の放流鮎が流されてしまうのは当然。また水害防止のために「狩野川放水路」が2日夕方から約1日間にわたり開門されたことから、こちらから海に流された鮎も多かったと思われます。
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「狩野川放水路」は平常時は閉門されており、魚道に準ずるような水路はありません。したがって閉門後に潮の干満で差し返した鮎は行き場がない。こんな状況の中、漁協は予定通り5月10日に試し釣りを実施。その結果が惨憺たるものであったことは、すでに書いているとおりです。

この結果を受けて5月20日の解禁に向けて漁協は追加放流を行いますが、狩野川はもともと天然遡上河川。解禁当初は大きく成長した放流鮎、7月後半から成長した天然鮎に置き換わるのが前提となっているため、予定放流量の大半は解禁前に実施済み。こうなるとより多くの放流資金を確保するため、日釣り券ではなく年券を売らなければなりません。

その意味では昨年の好調。そして興津川に先駆けた解禁は功を奏した感があります。天然遡上は昨年並みとこだわり続けたのも、おそらく見切られる前にできるだけ多くの年券を売って、放流資金を調達したいという思惑があったのでしょう。
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年券を買った人からかなりのクレームがあったやに聞いていますが、そういう人ほど釣れれば文句を言わなくなるもの。漁協からすれば、終盤の大鮎フィーバーで帳消しといったところでしょう。

こんな状態なので、私の5~8月の釣行回数はたったの8日。この回数が物語るように、狩野川をホームグラウンドにするようになってから最悪の年。6月後半には実態が明らかになり、解禁になっている川とは思えない釣り人の少なさ。修善寺橋よりシモにいたっては釣り人の姿が見えないこともありました。

しかしこの間も漁協は放流を続けており、鮎がいなかったわけではありません。釣れる場所は限られていましたが、釣り人が少ない分だけ魚も残る。そしてフィーバーが続いた北陸河川が9月末で禁漁となり、10月が一番賑わう狩野川に人が戻ってきました。私もまさにその中の一人であります。
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竿数が増えれば、当然ながら毎日のように大鮎が上がる。これを聞きつけた腕に憶えのある人が加われば、さらに釣果に拍車が掛かるのは当然のこと。尺鮎が人を呼び、竿数が尺鮎を呼ぶという状態です。まさに漁協としてはしてやったり。クレームに耐え忍んで、起死回生の一発を狙った戦略は成功ということになりましょう。

そして私が読み違えた点を、備忘のために書いておきます。8月12日に以下のような記述をしております。

---過去記述から---
シーズン後半は尺鮎の噂もありますが、鮎が少ないだけでは尺まで成長しません。今年の狩野川で尺まで成長するとすれば、早い時期に遡上した天然か、試し釣りの前に入れた静岡2系のみ。しかしこの時期に最大で25㌢であれば、成熟の関係があるので尺には達しないでしょう。これは九頭竜も同じで、尺が出る年は8月中旬には27~28㌢クラスが掛かるものです。
---終わり---
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しかしながらご存知のとおり、今シーズンは尺鮎が連発。この読みのどこが違っていたか検証すると、この時期すでに27~28㌢が釣れていたという事実を知りえなかったこと。これに尽きると思います。やはり竿数が少ないときは、得られる情報だけでは判断できません。

そしてもう一つ予想外だったのが、11月まで放流鮎が友釣りの対象になったこと。高温少雨の影響はあるものの、実はこれが一番の謎でした。しかし先日の情報どおり、今年の放流鮎の大半が海産蓄養ということであれば納得できる点も多い。

終盤の狩野川は消化試合のような感じではありましたが、9月30日短時間の大鮎連発と、10月13日狙い通りに釣った30.5㌢が記憶に残りそうです。最後になりますが、狩野川は天然遡上あっての銘川。他県産の大鮎は他の川に任せて、来季は天然遡上が回復することを期待したいと思います。

<容量の関係で後篇に続く↓>

by scott1091 | 2012-11-02 20:25 | 鮎釣り/年度総括 | Comments(0)

2012年鮎シーズンの総括です! 後篇

<九頭竜川>

狩野川が前述のような状況なので、今年は6月30日から釣行を開始。6月に釣行したのは解禁日に行った2006年以来となります。今年から「九頭竜川中部漁業協同組合」のHPが開設されましたが、この時期の釣果情報は下川のものばかり。上川の状態は行ってみないとわかりません。

上川といえども時期が早いので竿は「龍星☆竿」。この一日半の釣りで感じたことは、昨年ほど鮎は薄くはないが決して多くはない。これは次の釣行で確信に変わりました。鮎が薄い分だけ成長も早く、7月後半には25㌢が釣れるようになります。

尺鮎が連発した2007年の再来と言う人も多かったですが、私の見方は少し違いました。一言で言うと「大型が掛かり出したのが早過ぎた」。2007年はお盆明けから突然大型が掛かりだしましたが、今年は大きい鮎から順番に掛かっているという感じです。これでは尺鮎になる前に釣られてしまうでしょう。
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そして水難事故の影響でお盆過ぎから発電放水が抑えられるようになり、渇水状況になっていよいよ竿抜けが消失。尺鮎予備軍がどんどん抜かれ、仕舞いには瀬ではあまり掛からない状況となり、釣り人が淵に並ぶようになります。

この頃になると、九頭竜は今年も釣れないという不満をよく耳にするようになりました。平日でも発電放水による水位変化が少ない上に、週末はまったく変化なし。しかも週末は混雑するので、釣果が落ち込むのは当然のこと。また掛かる時間帯が夕方に限定されるので、週末の遠征組は土曜の夕方しかチャンスがありません。

もちろん私の場合は「うー」が「へ~」ということもありますが、8月に入ると午前中しか竿を出せない最終日は5尾以下という惨憺たる釣果でした。こんな状況ではありましたが、思い出に残る釣りはEgaoさんと竿を出した8月19日。落雷による中断はありました、この時期としては最大級(24~25㌢)の鮎が揃いました。
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2003年から九頭竜に通うようになりましたが年々川が平坦になり、瀬の中の弛みや水深の変化がなくなりつつあります。これにより距離が長い荒瀬ほど鮎が中抜けとなり、坂東島(大野島)の激流神話が失われてしまいました。日本全国を探してもこのような貴重なフィールドは数えるほどしかありません。かつてのような魅力ある流れが復活することを願って止みません。

最後になりますが、サギリ漁(威縄漁)について2012年9月25日の福井新聞に掲載された記事と、2012年10月2日の福井テレビで報道された記事の一部を転載しておきます。
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☆福井新聞☆
---引用---
しかし同漁協が2010、11年に民間の研究機関に依頼した同川の調査で、1平方メートル当たりのアユの数が一般的な川の倍であることを確認した。えさの不足でアユが成長できなくなるため「今年は放流量を削減したほど」(同漁協)。「アユは(威縄漁3 件の)堰(せき)があっても慣れれば跳び越える。根こそぎ捕獲するわけではない」(同)と影響の少なさを力説する。
---引用終わり---

☆福井テレビ☆
---引用---
今年(2012)は猛暑の影響もあってか、水温が下がらず、本格的な漁は例年より10日ほど遅れていたようですが、先日の台風17号の影響で水かさが増し、1日からアユが捕れ出したということです。ピーク時には、一度に70匹以上かかることも。まさしく“一網打尽”です。この時期のアユは、産卵のために川を下ってくる「落ちアユ」と呼ばれます。威縄漁は、11月中旬までです。
---引用終わり---

突っ込みどころが満載ですが、釣り人と漁協の認識が大きく乖離しているということなのでしょう。


<神通川>

今シーズンは東北が不調だったこともあり、日本で一番好調であった神通川。この川に釣行する人は誰しもが束釣りを意識し、半束は当たり前みたいな論調です。私がこの川に始めて釣行したのは2009年。すでに神通フィーバーが始まっていましたが、この3年間でさらに拍車が掛かっています。

この川に行くようになって今年で4シーズンが終わりましたが、回数を重ねるにつれて釣果よりも、川を取り巻く環境や漁協の取り組み、地域性などに興味を持つようになりました。遠征組である私が得られる情報は限られていますが、神通川の第三ダム下を管理する「富山漁業協同組合」のHPは、シーズンオフになっても毎日更新を楽しみにしております。

おそらく日本全国を探しても、漁期が終わっても情報発信を続けているのは「富山漁協」だけではないでしょうか?普通は漁協が開設するHPは遊魚者に釣果や河川情報を伝えるツールとして導入されるため、漁期が終わると更新されなくなります。
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しかし「富山漁協」の場合は漁期が終わっても河川状況を伝えると同時に、漁協の活動や地元の人しか目に触れないような地域情報を発信しています。もちろんHPを管理している方の人柄によるところが大きいですが、活動状況を積極的に発信できるのは「富山漁協」のオープンな姿勢があってこそでしょう。

そして神通を語る上で外せないのが、毎年「富山県農林水産総合技術センター(旧富山県水産試験場)」から解禁に先駆けて発信される天然遡上の見通し。公的機関が遡上の多い少ないを発表するのは、意外に難しいことなのです。これは「漁協しらべ」として公表する遡上状況を、真っ向から否定することになるケースもあるからです。

これは遡上量が利害に直結する漁協と、科学的なデーターから判断する研究機関の違い。どちらが客観的であるかは言うまでもありませんが、そんなしがらみもあって各自治体は漁協任せというのが実態なのでしょう。北陸河川は電力会社から支払われるダム補償があるので、極論をいえば遊魚者がいなくても資金面では漁協運営が可能です。それがバイアスが掛からない理由であると言えばそれまでではあります。
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しかし富山県がアユやサケ、サクラマスの資源保護に熱心であることは間違いありません。これがどのような風土で醸成されたものか知る由もありませんが、歴史を紐解いても神通川の川漁は盛んに行われており、また過去に経験した大きな公害問題も少なからず影響しているのかもしれません。

われわれの世代では、社会科のテストで必ず出た「日本四大公害病」。その一つが神通川流域で発生した「イタイイタイ病」であることを知らない人はいないでしょう。岐阜県の三井金属工業「神岡鉱山」の廃水に含まれていたカドミウムが神通川流域一帯の土壌を汚染し、そこで栽培された米を通じて体内に取り込まれたことにより発病。現在も病気に苦しんでいる方々がいらっしゃいます。

すでに遠い昔の公害と思っている人も多いですが、1979年から始まった汚染農地の復元作業が、今年の春まで続いていたことを知っている人は少ないでしょう。私も神通に釣行するまで復元作業が続いていることを知りませんでしたし、知った後もあまり身近には感じていませんでした。
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しかし今年釣り場でお会いした地元の方から、「あそこ(左岸河川敷)は、つい最近まで作業をしていたんだよ」と教えて頂きました。そしてこの一言で、いまだ公害問題は過去のことではないということを実感したしだいです。

現在、「福島第一原子力発電所」の放射性物質汚染で釣りができない河川があるように、神通川もそのような長い時間を経て現在に至っています。そう考えると地元の人が神通で竿を出せる喜びは、我々には理解できないくらい感慨深いものなのであろうと思います。このことを頭の片隅、地元の年配者には配慮をお願いしたいと思います。

最後になりますが今年の釣りの感想を少々。まだ4シーズンしか経験していない神通ではありますが、今年ほど放流鮎が混じった年はありませんでした。これは梅雨時期に例年降る大雨に見舞われなかったため、歩留まりが良かったことが要因と思われます。
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「富山漁協」管区の放流量は支流を含めて20㌧。これは間違いなく日本一でありますが、もしこの種苗が他県から持ち込まれているのなら賛成はできません。しかし漁協のHPに親魚の受け入れについての記述があるので、おそらく神通川の親魚から漁協が管理する2箇所のアユ増殖場で生産されているのでしょう。

シーズンを通して石垢が飛ぶような増水がなかったこともサイズに寄与していますが、やはり平均サイズが大きかったのは昨年よりも天然遡上が少なかったからだと思います。もちろん今年のレベルでも日本一鮎の密度が濃い河川であることは間違いありませんし、放流鮎20㌧だけでも第三ダムまでの流程を考えるとインパクトがあります。


<庄川>

今年は1回しか釣行できませんでしたが、まさに「癒しの庄川」という表現がピッタリ。神通川に続いて人気河川になってしまいましたが、女性的な川相、香り高い柔肌の鮎。何の抵抗もなく逆バリが刺さる鮎は、もう遠い記憶にしか残っておりません。

アユはサケやマスのように回帰性はないので、遡上するアユは同じ富山湾なので神通川と共有していますが、香りと美肌を育むのはやはり水質の違いなのでしょう。初めてこの川を訪れた人は、この鮎の虜となり、食すると口を揃えて美味いと言います。そして私の感想も、まったく同じであります。
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今年は昨年よりも遡上が少ないように感じましたが、その分神通川と同じように平均サイズが大きい。しかも同じサイズなら神通川よりも庄川の鮎の方が当たりが大きいので、この川にずっぽりはまってしまう人も多いです。マルパパさんもそんなお一人でしょう。

しかし釣り人が増えるにつれてゴミ捨てや、釣りのマナー低下が目立つようになってきました。昨年も書いたように、庄川は神通川のように多くの釣り人を受け入れるインフラがありません。また組合員の多くはシーズンを通してテンカラ網を打ち、少し前までは友釣りをする人は数えるほどしかいなかった河川です。オトリ店の少なさや、販売がセルフ形式であることがそれを物語っています。

「庄川沿岸漁業協同組合連合会」となっているように、ダム下は短い流程でありながら7つの単協から構成されています。したがって意見の集約や機動性は「富山漁協」のようにはいきません。ゴミを放置されると回収する人手も少ないので、釣り場環境がどんどん悪化してしまいます。
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この河川も電力会社から支払われるダム補償で、資金的には漁協運営が可能です。すでにこれ以上モラルが悪化するようなら、県外の釣り人を締め出したいという意見もあるようです。法律的にそれが可能かどうかは別にして、地元の方々からよく思われないのは気持ちのよいことではありません。ましてやこちらに非があるわけですからね。

来年はさらに人が増えると思いますが、ゴミは絶対に捨てないこと!もし落ちているゴミがあったら、一つでよいので持ち帰るようにご協力をお願いします。そして遊魚券は必ず購入してください。当たり前のことばかりですが、それができない鮎師が多いのも悲しい現実であります。


<興津川>

狩野川の状況が悪く、また新東名が開通して近くなったことから解禁二日目から釣行。初めて竿を出す河川なので、川見と川の癖を探求する楽しみがありました。同じ駿河湾なので興津川も天然遡上は不調でしたが、5月2~3日の雨による放流魚のダメージは、海に流されても差し返せる環境なので狩野川よりも少なかったように感じます。

今年が初めてなので正確ではありませんが、解禁日に「梨の木堰堤」から下流でも放流鮎が多く上がったのは、この増水による影響が大きいのでしょう。私は解禁二日目に「梨の木堰堤」のシモに入りましたが釣果は激シブ。前日に入ったのマルパパさんも午後には当たりが止まったとのことなので、放流鮎は多くはない印象でした。
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釣行回数は延べ4日でしたが、午前と午後は釣り場を変えて西里から承元寺までの区間を釣り歩きました。流程はありますが、河川規模は伊豆の小河川である河津川くらいでしょうか?とても混雑する川で、釣り人同士の距離がとても近いのに驚きました。かつては5月20日解禁はまさに一番早い川開きであり、規模のわりに関東圏にファンが多いのが理由でしょう。

昨年の台風15号で土砂が流入し、底石が埋まってしまったと思われるエリアも多い。そんな場所しか混雑して入れないということもあり、流れのヨレや点在する大きめの石を狙って釣りました。こんな場所は水深が踝くらいしかない場所も多く、曳舟を放置しても流れない。こんな釣りをするのは、本当に久しぶりです。
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新東名開通により時間的には狩野川に行くのと大差ないので、来季も状況しだいでは通ってみようと思います。狩野川と同じようにダムのない天然河川なので、少しでも多くの産卵、孵化、仔魚流下があることを願って止みません。富士川の復活は、興津川の天然鮎に掛かっているといっても過言ではありません。


<藁科川>

現在の場所に住むようになってから、一度は行ってみたいと思っていた藁科川。残念ながら昨年の台風15号により、かつて釣り雑誌で見たような素晴らしい川相は完全に消滅。大井川水系も天然遡上はほぼ皆無ということで、この川も他の川と同じように放流魚狙いでした。

長期間濁りがとれなかったのは上流部で山が崩落したためとのことですが、それを物語るように川は砂だらけ。案内してくれたマルパパさんの話では、まったく別の川という印象です。いくつか有名なポイントを見て回りましたが、当然ながら石色も冴えません。砂の色は黒いのに、水色は薄っすらと白く濁っているように見えました。
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しかしこれが藁科川と思わなければ、それなりに良いポイントもあります。そんな場所を午前と午後で2箇所釣りました。午前の場所はまさに放流ポイントで、解禁直前に急遽追加放流したオトリサイズが入れ掛かり。しかしバケツで入れるくらいの放流規模なので、すぐに当たりが遠のきます。

放流場所に入った私しか釣れないので、午後は石色がよい新東名のシモにある瀬に移動。まさに涎ものの瀬を4人で独占でした。石色のわりに釣果は少なかったですが、川相が変わるような出水がなければ、今後期待できそうな手ごたえはありました。
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しかしその後の出水で、この瀬も半分くらいになってしまった由。川に大量の土砂が堆積しているため、ちょっとした出水でも川相が変化してしまいます。この川も新東名の開通により、身近な存在になりました。

かつてのような清流に戻るには長い年月が必要ですが、藁科川もダムのない天然河川。自然の治癒力と、並々ならぬ苦労をしている「藁科川漁業協同組合」の尽力に期待したいと思います。


<相模川>

相模湾、駿河湾の中で、唯一天然遡上が好調であった相模川。子供の頃のホームグラウンドで30年ぶりくらいの釣行になります。「相模川漁業協同組合連合会」の発表によれば天然遡上鮎は1,000万尾を超え、これは観測史上3番目の多さとのこと。

この数字が正確かどうかは別にしても、遡上が平年以上であることは間違いありません。これに引き換え関東エリアはどこも絶不調。放流がうまくいった早川も釣り人の収容力が小さいので、必然的に相模川と支流の中津川に釣り人が集中します。

相模川は河川敷も広く大河と呼ぶに相応しい川ですが、城山ダムができてから47年も経っているので川全体が平坦になり、瀬が思った以上に少ない。また点在する瀬の間には鮎釣りの対象とならないトロ場も多いため、どうしても瀬の前後に人が集中。大きい川は昔は氾濫を繰り返したことから地名に「島」が付くのは九頭竜川と同じで、「大島」や「葉山島」がそれに該当します。
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そして相模川の下流域に位置する厚木市の歴史を紐解くと、「厚木花柳界」の存在は外せません。最盛期には130人近くの芸妓を擁し、県内最大の花街であったことを知っている人は少ないかもしれません。この花街を支えていたのがまさに相模川の鮎漁です。

旦那衆の舟遊びはもちろん、海がない厚木の料亭となれば川魚。相模川の川の幸があってこその花街であったことは間違いありません。そして城山ダムが建設されてからは清流が失われ、それとときを同じくして「厚木花柳界」は衰退していったとされています。

厚木最大の祭りが、「あつぎ鮎まつり」となっているのはその名残。いまでこそ花火大会は珍しくありませんが、私が子供の頃は厚木の花火大会に匹敵する規模のものは数えるほど。花火職人(or会社名)とスポンサー名が書かれたプログラムが事前に配られて、一発一発が心を込めて打ち上げられていました。これぞまさに「たまや~」であります。
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相模湾における鮎の資源量を支えているのは相模川です。「相模川漁業協同組合連合会」は10月26日に、初めて専門家を招いて鮎の産卵床の造成を実施しております。造成した産卵床の面積はサッカーコート約1面分。他にも適地と思われる場所で造成するとのことなので、頼もしい限りです。

このような取り組みが相模川の天然鮎を支え、災害復旧工事を終えた後の酒匂川復活にもつながる。その意味では同じ河川内の連合会に止まらず、「相模湾河川漁協連合会」とか、「駿河湾河川漁協連合会」みたいな枠組みにすると、海産鮎の融通もできるようになるのでしょう。

一日しか釣りをしていないので感想を書くほどではありませんが、天然遡上が史上3番目に多いというほどではなかったような気がします。週末は非常に混雑して動くことができませんが、人知れず楽しめるポイントが残っている可能性があるのが大河。上大島から厚木までカヌーで下ったら、そんな場所が発見できるのかもしれませんね!
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ということで例年と同じように、まとまりのない文章で釣行した7河川を振り返ってみました。あらためて読み返すと、釣況というよりも河川状況やその背景みたいなものばかりですが、あくまで備忘録なので読み流して頂けたら幸甚です。

最後になりましたが、今シーズンご一緒させて頂いた皆様、また川やオトリ店で声を掛けて頂いた皆様、シーズン中は大変お世話になりました。来季またお会いできるのを楽しみに、今シーズンの鮎釣りを締めくくりたいと思います。

ブログを初めて以来の超~ロングな総括。書くのが疲れるので、来年は4河川くらいに止めたいと思うのであります!
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by scott1091 | 2012-11-02 20:22 | 鮎釣り/年度総括 | Comments(2)