「AIRFLO Ridge Japan Special」インプレッション!<実釣編>

鮎竿のテストが押せ押せになって、なかなかラインの実釣テストにいけません。そうこうしている内に、渓流の禁漁が目前に・・・。管理釣場でのテストは気が向かないので、何としてもシーズン中にテストを終わらせるべく時間を捻出します。テストに選んだ場所は山岳渓流で、対象魚はヤマメ。

前述の加工編と同様、内容は私個人の主観によるところが大きいので、まったく違う感想を持たれる方も多いと思います。これらのことを前提に、お読み頂ければ幸甚です。
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では最初に現場でのラインの感触から。気温がすでに12℃くらいですが、ポリウレタンっぽい感触はなく、むしろさらさらした感じ。使用回数が増えるとどうなるかは分かりませんが、新品ではスリップしそうな感触。ラインに巻き癖がつかないのも良いですね!

ラインの使用感は、ともかく「しなやか」の一言。ドラッグ回避にはすごく効果がありそうですが、反面でコアの存在がラインに感じられません。実釣してみて最初に気になったのがティップへのラインの絡み。通常ですと竿をフリフリすると外れますが、このラインはいつものように外せません。ま~これは慣れで解決できる問題でしょう。
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次にキャスティング性能ですが、テーパーデザインそのものが繊細さを狙っているので、ラインが竿2本分くらいまでは、スカスカ感とコントロールに不安定感を感じます。しかしある程度ラインを出すと、竿にしっかり乗ってくる感触が得られます。この感触が得られる距離までラインが出ると、ラインの直進性には不満は感じませんし、しなやかな分トルクを感じます。

浮力については新品なので当然今回は問題なし。しかしリッジ構造によるものか、細かい砂の上に濡れたラインを置くと、3Mのラインよりもライン表面に砂が付きます。リッジ構造とあいまってザラザラ感を強く感じるので、今回は釣っている最中に2回ほどラインを洗いました。これは今まであまり経験がないことです。
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それと加工編でも感じたとおり、ライン表面のポリウレタンが柔らかいので、地面に置いたラインの処理は注意が必要です。3Mはコアがブレイデッドラインなので、表面のPVCコーティングが部分的に剥がれてもキャスティングは可能です。しかしこのラインは、表面のポリウレタン・コーティングでラインに張りを出しているので、コアだけではおそらくパワー伝達が途切れてしまうと思います。

余談ですが、3MもASTが採用されてから石に引っ掛けて表皮を傷つけてしまうケースが増えたような気がします。年齢とともに、自分が横着になっただけかもしれませんが・・・。
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今回のテストは、ラインの伸びの違いを感じるほどラインを出すフィールドではありませが、飛距離が出ているときのアワセにはパワーコアは効果が期待できそうです。止水の浮き釣りやドライには威力を発揮しそうですね!

ということで今回の実釣テストをまとめますと、このラインは中距離を投げる釣りに向いているように思います。私のフィールドで言えば、狩野川水系みたいな里川。山岳渓流では、重めの3M「JストリームDTT」の方が使いやすい印象でした。

経年変化が少ないことで定評のあるポリウレタン・コーティングなので、引き続き来シーズンも使ってみる予定です。

by scott1091 | 2009-10-14 23:05 | fly関連・インプレッション | Comments(2)

「AIRFLO Ridge Japan Special」インプレッション!<加工編>

リニューアルされたエアフロの「リッジ・ジャパンスペシャル」。この前のモデルを使ったことはありませんが、縁あってラインのテストをすることになりました。

今回の加工編は、ラインをそのまま使う人にはまったく意味がないので読み流してくださいませ!また内容は私個人の主観によるところが大きいので、まったく違う感想を持たれる方も多いと思います。これらのことを前提に、お読み頂ければ幸甚です。

まずインプレに入る前に、私のライン遍歴を書いておきましょう。現在使用しているリールに巻かれているラインは、3M「ULTRA4 JストリームDTT」、「MASTERY XPS」、「MASTERY トラウト」の三種類。そのうち山岳渓流でもっとも使うのが、「JストリームDTT」の「DT4F」です。
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私がフライを始めたころは、3M「AIRCEL」かCORTLAND「333」くらいしかありませんでした。その後長く使ったのが3M「SUPLEME」。当初の「URTRA」は浮力はあるもののライン径が太かったので、「うどんライン」などと揶揄されて使う人が少なかったように思います。

私は「URTRA3」になるまで「SUPLEME2」と「444」を使っていましたが、それ以降は「MASTERY」を含めて3M一本となりました。今回のテストは一番出番が多い3M「ULTRA4 JストリームDTT」との比較になります。

サンプルで頂いたのは「DT4F」で、色はファーングリーン。まずは商品を手にした印象から。リッジラインはライン表面に凹凸(リッジ・テクノロジー)があり、その構造から通称「なると・ライン」などと呼ばれております。この凹凸構造による効果なのか、ポリウレタン素材のべた付き感がありません。
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気温の影響もあると思いますが、ラインはかなり柔らかめ。今回のリニューアルの売りである「パワーコア」による効果なのか、ラインにまったく伸びがありません。ラインを長く出しているときは伸びによるアワセそこないが軽減しそうです。

ファーングリーンはあまり聞きなれない色ですが、3M「JストリームDTT」のウィローを少し濃くした感じです。ナチュラル系で、私の好みには合致しております。

さて次は、使うためにいつもの要領でラインを加工します。

①両端のループをカット
 (水量のない山岳渓流では、このループが着水したと同時にGoneでしょう)

②DTを有効に使うために半分でカット
 (片方1~2シーズン使用して、一本分で2~4シーズンが目安です)

③カットしたラインにシューティングライン(17lb)15㍍をつなぐ

ところがここで作業が中断。シューティングラインのコーティングをアセトンで剥がし、コアのブレイデッドラインを解すまでは、いつもの手順。しかし解したラインに接着剤を付けてラインのコアにスプライスすると、フライラインの「パワーコア」が全部抜け出てしまいます。
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2回やっても駄目なので方法を変更し、ライン同士を重ねてスレッドで巻き上げてアクアシールでコーティング。これで使用できる状態になったのですが、仕上がりが今ひとつ。その理由はラインのコーティング柔らかく、スレッドで巻き上げるとハムみたいに表面が凸凹になります。凸部分を均そうとスレッドを巻いても、絞られたコーティングが逃げてしまいイタチゴッコです。

思案して次にトライしたのは、逆にラインのコーティングを剥がして、「パワーコア」をシューティングラインにスレッドで巻き上げで接着剤を塗付。このままではコーティングの切れ目にハリがなく見た目も悪いので、熱収縮チューブでつなぎ目を固定します。

しかしここでまた問題発生です。温度が低い炎の中心でチューブを熱収縮させるのですが、シューティングラインはまったく問題ないのに、ラインのコーティングはともかく熱に弱いのです。ライン側に熱が伝達しないよう工夫して、何とか満足できる状態になったのが下の写真です。
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↑右が「JストリームDTT」で、左が「リッジ・ジャパンスペシャル」のジョイント部分

この一連の加工で分かったことは、ポリウレタン素材は非常に柔らかく熱に弱い。また「パワーコア」はブレイデットラインではなく、「GSPウルトラスレッド」と同じように細い糸を束ねてできているため、コーティングがコアから剥(む)けやすい感じです。
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この結果からもわかるとおり、リーダーのネイルノットはどこかで妥協しないとズルズル抜けてしまいます。私の釣る魚は大きくても尺クラスなので、これでも強度的に問題はありませんが、北海道や海外で大型のニジマスを釣られる方は、ループを残すかさらに工夫が必要かもしれません。
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by scott1091 | 2009-10-13 23:08 | fly関連・インプレッション | Comments(0)