釣具業界の寡占化

  2000年の終わりにマミヤ・オーピー(以降マミヤOP)が釣具事業から撤退。リョービもほぼ時を同じくして、釣具事業を上州屋に営業譲渡してからは、総合釣具メーカーは「ダイワ精工」、「シマノ」、「がまかつ」の3社となってしまいました。それぞれのメーカーの好き嫌いはあったと思いますが、それなりに各社特徴があって消費者としてはそれだけ選択肢が多かったのは事実だと思います。

 鮎竿のみについて語れば、人によって意見は違うと思いますが、現在のメジャー3社のうち2社が競技志向ロッドが中心で、残る一社が根強い支持層に支えられて、比較的幅広いロッドを幅広い価格帯で生産しているように思います。しかしこのメーカーの志向は、2000年に2社が消えた以前と大差はありませんので、無くなってしまったメーカーを支持していた消費者を十分に取り込んだかというとやや疑問が残るところです。

  昨今はマミヤOPに在籍していた人達が立ち上げた「オリムピック」や、元マミヤOPのインストラクター達がアドバイザーを務める「リバースキャン」、「WIST」が極めてニッチながら参入。そして新規参入ではありませんが大橋漁具「下野オリジナル」のライン・アップの拡充などは消費者としては嬉しいところです。しかし悲しいかなどれも生産量はかなり小さく、一本売ってしまえば次の年にまた売れるというほどのお客がいるわけではありません。鮎竿は、マーケティング戦略の代表的な手法「心理的陳腐化」として、買換え需要を想起するため毎年塗装を変更することは良く知られておりますが、もともとブランド志向が少ないマイナー・ロッドのユーザーにはこの手法はほとんど通用しません。
  このような状況なので、当然ライン・アップの拡充にも限界があり、メジャーでいうところのフラッグシップ・モデルのみが生産されているのが現実です。
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  さて写真の鮎竿はマミヤOPの「初夏 硬調90VS」の2000年モデル。福井の友人の依頼でネット・オークションで入手したものです。友人は1999年モデルを一部改良(穂先&2番)して昨シーズンまで使用しておりました。職漁師の方ですので約5年間、シーズン中はほぼ毎日使用しておりましたので、クリアー塗装はほとんど全て剥げ落ち、元竿は何度か握り潰して補強による補強。さすがに今シーズンは使用できる状態にはなく、新たな竿を購入しました。しかし5年間ほぼ毎日使用していた竿の調子は、大げさに言えばすでに体の一部となっており、もしオークションで出品があれば入手して欲しいと頼まれておりました。
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  しかしこの竿、カタログでも確認できますとおり新品価格が29,500円(税抜き)。以前はこのクラスの竿は3割引以上が当たり前でしたので、実売価で20,000円弱。逆にこのクラスになると出品は皆無に近く、また出品があっても初心者が購入しているケースが多いため、程度の良いものがありません。今回の竿も使用頻度は少ないものの、川原にぶつけた傷があります。当然入札する人もいないと思っていましたが、いるんですねこれが。それも二人も!出品価格の絶対値が安いということもありますが、元値からすればかなり割高でした。
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  そんなこんなで九頭竜に行くようになってから、マミヤOPの過去のカタログをみると、結構使えそうな竿が手ごろな価格であります。テクスター「名将 鮎V」の硬調90(47,000円)や硬硬調90(52,000円)などは試してみても良いかな~という感じではないでしょうか?
  ダイワでは「アバンサーⅡ」がこのクラスを狙った竿。竿の感度などはダイワの方が数段上と思いますが、調子はもとより使用するカーボン弾性や巻きの厚さにより、竿の粘りや安定感が異なるので、硬調以上の竿ですと、どちらが好みかというと意見が分かれるところなのでしょう。

  いずれにしましても、消費者としては選択肢が多いにこしたことはありません。「カーボン素材の高騰」や「釣り人口の減少」など逆風は続くと思われますが、小さなメーカーやオリジナル・ロッドを作る釣具店にも、ニッチな世界でメジャーにはない独自性のある竿の開発を期待したいと思います。

  ちなみに「初夏 硬調90VS」の感想ですが、あの激流でよくこんな柔らかい竿で返しているなという感じです。豪快な荒瀬の釣りで、「柔(やわら)」の世界を見せる原点はこの竿にあったのでしょうか?謎です・・・。(笑)

by scott1091 | 2006-11-23 13:08 | オフ・ネタ | Comments(4)

Commented by 福井の友人 at 2006-12-20 17:37 x
はッ・・ はッ。。。 ハ~ックション!!(なんか噂されているようでブログ覗かせていただいたら・・・)

管理人さん、こんにちは。
お忙しいのに竿をゲットしていただきありがとうごさいましたm(__)m
御礼が遅くなり申し訳ありません。
今後ともよろしくお願いいたします。
Commented by scott1091 at 2006-12-21 20:22
暖冬とはいえ、かなり寒くなってきた今日この頃、いかがお過ごしですか?

せっかく手元にきた竿なので、ブログ・ネタに使用させて頂きました。来年お会いするまでしっかりと保管しておきますので、ご安心くださいね!(返しの練習で試用し過ぎて折っちゃったりして・・・(笑))

これで来年は爆釣ですね。私の竿は4月中旬には納品予定です。来シーズンもあの激瀬で、思う存分楽しんじゃいましょう。その折は、よろしくお願い致します。

by TOMO
Commented by 岐阜 at 2007-02-21 19:29 x
TOMOさん こんにちわ! 4月納品の竿ってやっぱり○ナヤさんのSLなんですか? わたしも激流竿欲しいのですが、つい15年ぶり位に渓流えさ竿を購入しまして、今は郡上長良川でアマゴと戯れています。
15年の月日がたつと、当時はナイロン03号だったのが、今はナイロン01で釣っています。細糸はスリルがあって楽しいです。
話は戻りまして、今、TOMOさんが気になるような激流竿はメジャーでは出ましたか?また教えてください。
Commented by scott1091 at 2007-02-21 23:22
岐阜アンさん、こんばんは!
貴地はすでに渓流解禁ですね。一度シラメ狙いで行ってみようと思っているのですが、寒い時期は年々腰が重くなってきております(笑)。餌釣りも楽しいですが、道具もあるのですから4月に入ったらフライの釣果報告を期待しております。

さて鮎竿の件ですが、今年は九頭竜のような激流を想定した新しいモデルは各メーカーともにありません。期待のがまかつ「競技スペシャルVⅣ」も、なんと「引抜荒瀬」がライン・アップされませんでした。したがってがまかつであれば継続モデルのパワースペシャルⅡ「引抜荒瀬」、ダイワであればやはり継続モデルのメガトルクⅡ「荒瀬抜」、硬派剛「強瀬」、硬派疾「荒瀬抜」といったところです(剛荒瀬抜SJは廃盤です)。ダイワは継続モデルは約5%の値上げとなりましたので、踏んだり蹴ったりです。

4月納品の竿については、九頭竜解禁の際のお楽しみということで・・・。