今季最後( の予定?)の九頭竜遠征です

  父島通過時には「カトリーナ」級の勢力だった台風12号。上陸することなく太平洋を通過したため直接的な被害はなかったが、日本上空にもたらした多量の湿った空気により週中から大きく天候が悪化。九頭竜のある福井も水曜から木曜日にかけてかなりの雨となり、五松橋の水位計で最高1.37㍍の増水となりました。
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↑北陸道の杉津PAからの敦賀湾。規模は小さいが空いているので必ずここに立ち寄る

  9月15日から鳴鹿大堰カミもコロガシが解禁となるのと、この時期は太平洋高気圧の後退により天候の変化が読みずらいので、今週末を今季最後の九頭竜遠征と決めて準備を進めてきました。宿を予約し、地元釣具店「フナヤ」さんにお願いして、オリジナル・ロッドのプロト・モデルの貸出し手配も完了。金曜日に雨が降らないことを祈ります。しかし無情にも木曜夜における金曜日の予報は、午前中まで雨。この時点で遠征を断念し、宿にキャンセルの電話を入れました。そして金曜日。念のため昼にEgaoさんに電話を入れると、「本日は快晴なので日曜日は大丈夫だが、土曜日は厳しい」とのこと。この程度の増水であれば石垢は飛ばないので、夕方の状況で土曜日勝山で竿出し可能か確認をお願いします。

  そして夜、もうすっかりあきらめムードで、会社からEgaoさんに電話すると、「明日は80㌫の確立で釣れないと思うが、勝山なら竿出し可能」とのこと。80㌫の確立で釣れないのなら、450㌔を往復するのは・・・だが、電話から伝わってくるEgaoさんの妙に明るいムードが気になります。「で、明日はどうするのですか?」と尋ねると、「釣れないと思うが勝山に入る」と・・・。それって過去にこれと似た条件で、爆釣経験があるんでしょう!(笑)

  ということで金曜日18時半に遠征復活。宿に電話すると、キャンセルした部屋がまだ空いているとのことなのでこれまた予約復活。朝は遅めにスタートということで、朝3時に家を出発してEgaoさんと岐阜のアンちゃん(以下、岐阜アン)さんの待つ「吾田おとり店」に8時過ぎに到着です。しか~し、途中見えた北島にはすでに釣り人がおり、またここもすでに平水並みに水が落ちている状況です。「これはなぜ?」と川廻り中の監視員の方に尋ねると、また先週に引き続いて「さぎり」を張るためダムの放水を絞っている由。この水量では勝山の魅力がないので、おとりを購入して放水口に移動です。

○9月9日(土)/場所:放水口シモ、同行者:Egaoさん、岐阜アンさん、ヒデさん(午後のみ)
  放水口はまだ水が高いながら、十分釣りが可能な状況です。すでに釣り人もかなり入っているので、三人並んで同じスジに入りました。今日は快晴ながら、カミからシモに向かった強烈な南風が吹いています。Egaoさんがすぐに掛け、私もすぐに掛けますが、強風に竿を煽られて本当の九頭竜返し(放流)。先週の仕掛けを使用していたので、2尾目は付け糸部分のチチ輪が切れてダブル放流。3尾目はまたまた九頭竜返し(放流)。4尾目も同じく。そしてついに根掛かりでおとりゼロに。
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↑鮎の成熟度と今回の雨で、鮎の付場が変わった。釣れるスジが変わり、同じポイントでも新鮮さがある。前回はまったく釣れなかった場所で入れ掛りに!

 Egaoさんにお願いして、おとりを分けてもらい最初からスタート。今までの九頭竜で経験したことがないくらいの強風ですが、この状況でもEgaoさんはしっかり釣っているので言い訳なんかできません。他の場所に移動してそれなりに掛けますが、バレや空中分解多発で一向に舟に鮎が増えません。午前中終わった時点の釣果は3尾で、勝率2割といった状況です。Egaoさんは当然ながらすでにツ抜け。いつもより早めにお昼を切り上げて、集中力を高めて再度入川です。午後も変わらずの強風ですが、気迫の勝率7割で午後の釣果は19尾。合計22尾で終了。すでに腕が筋肉痛、下半身はもちろんですが、背筋の疲労感もかなりです。

 恒例となりましたEgaoさんをモデルに本日の釣果を撮影。明日の4人分のおとりを選別して残りは納品です。その間に私は着替えて、開発町の宿にチェック・イン。その後、皆様と待ち合わせの「フナヤ」さんまで歩いて行き、お願いしていた2本のプロト・モデルを貸して頂きます。(今季発売の「SUPER LIGHT超硬90」と、来季発売予定の「SUPER HARD超超硬925」)
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↑真ん中より少し上の鮎が本日の最大。前回よりもスリムな鮎が目立つ

  さてこれまた恒例になった本日の夕食。1台の車に同乗し、4人でバイキングに繰り出します。焼肉、寿司、ラーメン、サラダ、揚げ物、ソフトクリーム等なんでもありですが、ヒデさん以外はやっぱりビア、beer、BEERですね!(笑)いつものとおり鮎談義で時間が過ぎるのも忘れてしまいます。

○9月10日(日)/場所:北島橋カミ、同行者:ヒデさん、Egaoさん、岐阜アンさん
  宿で6時から入れる天然温泉で、腕の筋肉痛を癒します。7時から食べられる和食バイキングでしっかり食べて、待ち合わせの放水口に8時に到着。おとりをピックアップして、本日は北島橋カミの瀬に入ります。午後から雨との天気予報どおり、すでに雨がぱらついています。ヒデさんがこのメンバーが集まるのは今季最後なので、鮎焼き器で鮎を焼いてくれるとのこと。釣りをしないでいつも我々をサポートして頂き、本当にありがとうございます。

  さて私は過去ログにある8月 26日午後の場所に入川。ダイワの「硬派 剛強瀬」にかわるロッドとして目星をつけている「SUPER LIGHT超硬90」を試用します。本日はシモからカミに向かって吹く北風。風力は昨日よりもかなり弱いですが、雨が降りつけるときはかなり強く吹きます。腰まで入ると寒いですが、Egaoさんとともに川の真ん中に入ってそれぞれ右岸と左岸を釣ります。ほぼ同時に入れ掛かりモードに突入し、4尾まではほとんど同じ。しかし5尾目を私がバラしてペースが落ちます。それでも7尾目からは良いペースに突入し、竿の調子を見るには十分な釣果で18尾。

  昼のオルゴールで川から上がる頃にはかなりの雨脚に。すでにヒデさんが鮎を焼いていて、その炭の温もりが恋しいくらいです。九頭竜の主、「九頭竜川鮎釣りキチ」さんもミニ・パーティに合流し、今季の鮎の状況、ダイワの来年度モデルや今日試用した「フナヤ」さんのプロト・モデルなどの話で盛り上がって、すっかり時間が過ぎてしまいました。食べた鮎は白子、卵ともにかなり大きくなっています。ヒデさんが選別することなく焼いたそうですが、オス12尾に対してメス2尾でした。

  さらに雨脚が強くなって明らかに増水してきているので、もう一本の竿「SUPER HARD超超硬925」を試用するため急いで川に入ります。このロッドをテストする場所として選んだのは当然ながら岩盤の瀬。おとりも午前の釣果から25㌢クラスを選別して持っていきました。竿を継いでいる間にも、水が濁り始めているのがわかるような状況です。最初は少し手前から釣りますが、あまり時間がないようなので、「労多くしてあまり報われない」と言われている、岩盤の終わりから瀬尻の間の流れのきつい場所に突入です。最初の1尾目は思ったよりも小さく、返した際にカミに放流。このサイズではロッドのパワーがわからないので、それより左岸寄りの流芯におとりを入れます。この時点ですでにささ濁りとともに、水位も上がっています。これ以上水位が上がると、立っている右岸側は足場が崩れやすいので私には限界。竿に張りがあって胴が曲がらないので、9㍍25㌢の長さがフルに活きています。
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↑竿の試用に協力してもらった鮎達。この時点ですでにかなり濃い濁りが入ってる 

 おとりが弱り落ち着かないので、錘4号に2.5号を追加します。おとりが落ち着いたので徐々に引き上げていくと、大きな底石を錘が越えた感触の後、竿がスート軽くなって・・・。やっと掛かりました。流芯から対岸に向けて走る鮎に対して、調子を見るため思いっきり竿を絞ります。しかし穂先は大きく曲がっていますが、胴はほとんど曲がっていません。水が切れるまで徐々に竿を絞っていくと鮎が流芯に乗って一気に下がった瞬間、ロッドが返って痛恨の高切れ。

  時間がなかったので午後付け糸を交換していなかったので、中ハリスと結合するチチ輪が切れていました。早々に付け糸を交換して再度トライ。先ほどのやり取りで竿の調子は確認できましたが、返し調子を見るためには釣らなければなりません。もうすでに水は褐色系に濁り、ごみの流下も目立ちます。水位が上がってもう先ほどのスジまで入れないので、足場を探しながらシモに下がります。崩れやすい底石の中から足場を見つけて、おとりが安定した瞬間に掛かりました。

  しっかりとためて、しばらく竿の角度を維持していると掛かり鮎とともにおとりが抜けてきます。25㌢のおとりよりも一回り大きいサイズです。後は返し調子をもう少し見たいので、増水で立派になったシモの浅い瀬尻でおとりと同じサイズを3尾追加して終了です。午後1時間の釣果は4尾-1尾(高切れ)=3尾。本日は21尾で終了となりました。
  来週の三連休もまだまだいけそうな九頭竜。コロガシ解禁をあと2週間遅らせてくれたらと思います。
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↑釣り終わった北島橋カミの岩盤瀬。すでに20㌢近く増水している
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↑超超硬925で釣った鮎。最大は氷で締めて死後硬直した状態で26.5㌢弱だが、生きた状態では27㌢

by scott1091 | 2006-09-10 20:55 | 鮎釣り/九頭竜川、神通川他 | Comments(0)