カーコーティング専門店の「Strauβ シュトラウス」


Strauβ Strauss シュトラウス

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現在の車のコーティングは「ポリマー系」と「ガラス系」に大別されます。私が洗車で使っている「零三式コーティングポリマー11型」や「22型」は文字通り「ポリマー系」。この機会にプロ施工を前提に、素人なりにコーティングの特徴をまとめてみました。


まず明らかな違いは「ポリマー系」がロウ成分によって艶と光沢を作るのに対して、「ガラス系」は化学反応によってガラス同様の硬い皮膜を組成し、これによって艶や光沢を作ります。したがってコーティングの耐久性を考えるなら、一般的には「ガラス系」の方が優れています。

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しかし問題になるのが施工時間(=費用)を要するのと、後述するシリカ(*1)の問題。また「ガラス系」は科学反応により非常に硬い皮膜を形成するため、施工前に「ポリマー系」よりも厳密な下地処理が必要になります。

(*1)二酸化ケイ素(SiO2)もしくは二酸化ケイ素によって構成される物質の総称

一般的な手順は「シャンプーを使って洗車」→鉄粉や異物を除去するための「粘土掛け」→超微粒子のコンパウンドによる「磨き」→油分の「脱脂」となります。プロ施工の場合は洗車のときに特殊なケミカルを使ったり、脱脂が必要ないよう水性コンパウンドを使ったりそれぞれのプロショップでノウハウがあります。

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↑↓洗車では落ちない11年分の水垢
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先にも述べたとおり「ガラス系」の被膜はガラスと類似した分子構造となりますので、そのままでは親水性になります。これは風呂場の鏡を連想するのが一番わかりやすいと思います。では風呂場の鏡はどんな状態になっているでしょうか?おそらくウロコ状の水垢に悩まされているはずです。

水道水や雨水にはケイ素や塩素、マグネシウム、カルシウムなどの無機物イオンが含まれています。 そして水に溶け込んだケイ素は、水の蒸発にともなってマグネシウムやカルシウムなどの金属イオンと結びつき、シリケート(ケイ酸塩)を生成します。

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↑タイヤを寝かせるときは床に直置きしないのが基本。ディーラーも含めて守っている業者は少ないです

風呂場の鏡には石鹸カスもありますが、拭いても取れないものを「ウォータースポット(=イオンデポジット)」と言います。ガラスコーティングはメンテナンス・フリーと思っている人が多いですが、このように被膜が剥き出しの状態になると同じような現象が起こり、メンテナンス上逆効果となるわけです。

これが下手な「ガラス系コーティング」より「ポリマー系コーティング」の方が手入れが楽と言われる所以です。私の車が11年落ちでも比較的きれいに保たれているのは、まさにこれに順じてきた結果です。

先日最終モデルのレガシィツーリングワゴンがコーティングショップに入庫されていましたが、青空駐車で週末しか利用しないという条件のため、ボディも窓も「ウォータースポット」だらけでした。この車はディーラーでガラスコーティングが施工されていましたが、おそらくメンテナンスがまったくなされていなかったのでしょう。

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↑窓ガラスのシリカスケール

「ウォータースポット」がもっともできやすい環境は、炎天下で水が急激に蒸発したり、水滴が長期間にわたって放置されるケースです。これはまさに青空駐車、そして乗る頻度が少ない車に当てはまることになります。また一度クレーター状になると、そこを起点にしだいに蓄積していきます。

ガラスの主成分は二酸化ケイ素(SiO2)。先に述べたように水道水に含まれるケイ素(Si)が、水分の蒸発でシリケートを生成。これらは同質のものなので、互いの電子を共有しあう強い化学結合となります。言い換えれば、窓ガラスとシリカが融合して区別できない状態になります。こうなる下地を傷めずに除去するには、コンパウンドによる研磨しか手段がありません。

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そのため最新の「ガラス系コーティング」は分子構造内に撥水基の化合物を組み込み、撥水性を実現しています。また撥水性についても水滴が転がり落ちるようなタイプや、水が幕を引くように切れていく「疎水性」と呼ばれるものもあります。

特に「疎水性」タイプはボディに付着した埃などの汚れを雨と一緒に流れ落とすため、良好なコンディションが継続。また水滴ができずらいため、「ウォータースポット」にも効果があるので最近は人気があるようです。

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「ソフト99」が展開する「G'ZOX」では、撥水性で代表されるのが「ニューリアルガラスコート」、疎水性は「ハイドロフィニッシュ」が該当します。ガラス系コーティングを検討するきっかけは「T.Nガッツ」のブログでしたが、そこから「G'ZOX」のホームページから近隣の施工店を探しました。思った以上に店がありましたが、もっともマニアックそうな店だったのが表題の「Strauβ シュトラウス」です。

デントリペア専門店の「EGG BASE」のときと同様に、まずは訪ねて話を伺います。私の希望はガラス系コーティングで塗装の劣化が進むのを止めたい。またメンテナンス・フリーとは考えていないので、定期的な洗車でシリカスケールを防ぎたい。ホイールもコーティングすることで、ブレーキダストが今よりも落とし易くしたい、等々です。

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私の素人考えでは、「ガラス系コーティング」の上にDIYで定期的に「零三式コーティングポリマー11型」に準ずるようなものを塗れば、ボディの光沢も保てるし、シリカがガラス系コーティングと一体化するのを防げるのではというもの。その発想に一番近いのはこの店のオリジナルであるハイブリッド・コーティング「Kleinod glas」とのことでした。

しかし屋根があって太陽光があまり当たらないなら、定期的にメンテナンスに来てくれれば「ハイドロフィニッシュ」でもシリカスケールの問題は発生しないとのこと。施工には最低4日を要するとのことなのでかなり高額です。しかしホイールやキャリパーは汚れる前にコーティングしておきたいので、「清水の舞台から飛び降りる」気持ちでお願いすることにしました。

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そして車を預ける前日の最終打ち合わせで、「4月のキャンペーン」としてオリジナルの「Kleinod glas」を3割引きで施工するとの話に!新世代技術の「2+1層低分子ガラスコーティング」で、撥水性の「Ver. R」と弱撥水性の「Ver. H」がラインアップされています。今回は「Ver. R」でお願いしました。

ところで「Kleinod glas」の読み方ですが、これはドイツ語なので「クライノート・グラース」。おそらく「宝石のような輝きのガラスコート」を意図しているものと思われます。店名の「Strauβ」もドイツ語で「花束」を意味します。なかなか粋なネーミングですよね!

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今回はより完璧な「ガラスコート3層+トップコート1層(*2)」で仕上げてもらい、メンテナンス用にトップコート剤を洗車のときに、素人でも施工できるくらい濃度に薄めて提供してくれることに!金額は高くなりますが、せっかくやるなら完璧な仕事が最優先です。

(*2)おそらくシリコーンレジンを使った有機物コート

今回もカメラをお預けして、施工中の写真を撮影してもらいました。すでに11年落ちの車ではありますが、ドアモールや外から見えないドアのヒンジ部分、リアハッチの溝部分なども、全て下地処理してコーティングされています。

洗車に2日、磨きに1日、ボディのコーティングに3日。この間にホイールやキャリパー、窓全面をコーティングしていますが、ほぼ1週間を費やしたことになります。「Strauβ」は同時に2台を施工しないというこだわりなので、これくらいの金額になっても必然かもしれません。保証期間は1年で、1カ月、6カ月、12カ月の無料メンテナンスが付いています。

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↑私のリクエストに応じて調合してもらったメンテナンス・キット


車両サイズ:Lクラス
下地処理:ライトポリッシュ
コーティング:Kleinod glasR3+1層コート
参考価格:109,600円(税抜価格)

ウインドー撥水フッ素コートECHELON「Clareed」全面施工
ウロコ除去下地処理込み
参考価格:22,500円(税抜価格)

ホイールコーティング:「Kleinod glas」
脱着クリーニング、全面施工
参考価格:4本で32,000円(税抜価格)


施工中継①
施工中継②
施工中継③
施工中継④

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↑コーティングによりブレーキダストが落ちやすくなります


by scott1091 | 2016-04-16 21:33 | | Comments(8)

Commented by でんた at 2016-04-19 12:23 x
お久しぶりです。ずっとファン縛りでしたので見れませんでしたが毎日覗いてはいました。scott1091さんの博識に感心ばかりしています。ところで車関連ですがスバルフォレスターに乗り換える予定なのですがOBD2R2なるものをレーダー探知機に追加でつけようかと思っていますが如何でしょうか?価値ありでしょうか無しでしょうか?
Commented by はっし at 2016-04-19 17:29 x
ご無沙汰しています。
久しぶりにのぞいたら もっ凄い記事で何度も読み返しています。レガシーがここまで輝くともはや別の車に乗っているような感覚ですかね(;^ω^)
デーラーのコーティングを考えていましたがやっぱり行きつくところはここですかね!?
Commented by くるま大好き at 2016-04-19 20:24 x
とても11年経過した車に見えません。
どのような保管で、手入れはどうしていたのでしょうか?
私もガラスコーティングを検討していますが、
その他アドバイスがあれば教えて下さい。
Commented by scott1091 at 2016-04-19 21:04
でんたさん、お久しぶりです。

詳しくないのですが、「OBD2R2」とはコムテックの「OBDⅡ」アダプターのことでしょうか?もしそうであれば、何をモニターしたいかです。最新のフォレスターもタコメーターはありますし、ターボ車の「2.0XT」はディスプレイでブースト圧も表示できるはず。

購入されるのがNA車であれば、インテークマニホールド圧と水温をモニターするくらいでしょうか?しかし各種警報ランプがありますので、普通に乗るだけなら画面が小さいレーダー探知機を見る必要はないでしょう。

しかし電源を車両診断コネクターからとると考えれば、アダプターはコードみたいなものです。したがって付けておいて邪魔になるものではありません。最近の販売店は、この手のオプションも用意しているのですね!
Commented by scott1091 at 2016-04-19 21:05
はっしさんは、「BR9」乗りでしたね!

メーカー保証に絡む修理やパーツ取付はディラーでやる方が揉め事が少ないですが、板金や手の込んだコーティングは外注です。したがって信頼できる店を探した方がクオリティが高いですし、結果的に同じ店に依頼することになってもサヤ抜きがないので安いです。

仕事の丁寧さは施工に掛かる日数で見当がつきます。作業に当たる人数にもよりますが、ガラスコーティングの相場はだいたい二日間くらいのようです。ボディの状態にもよりますが、このようなショップでは今回のような仕上がりは期待できないかもしれません。
Commented by scott1091 at 2016-04-19 21:06
くるま大好きさん、初めまして。

11年間の前半は青空駐車で、陽が当たるのは午前中のみ。後半は屋根はあるものの風が強いと雨が吹き込みますが、陽はほとんど当たりません。駐車場で水道を自由に使える環境ではないので、洗車は手洗いで年に3~4回くらい。スタンドの洗車機は利用したことがありません。

洗車のときは埃を塗装面に擦り込まないよう水で流し、そのあと水を掛けながらマイクロファーバークロスで洗車。11年間でシャンプーを使ったのは3回くらいで、もっぱら水洗いです。最後は「零三式コーティングポリマー11型」を濡れた状態で均等に塗布し、残った水滴を拭き上げて終了です。

車内はマットが汚れたらまめに叩いたり、埃が目立つときは車に積んであるクイックルワイパーで拭く程度。窓を開けて走ることはほとんどありません。掃除機も洗車と同じ回数ですが、コーティングを施工した方がこの走行距離で、内装もこれだけきれいな車は見たことがないと驚いていました。以上ご参考まで。
Commented by でんた at 2016-04-20 16:00 x
早速のご教示ありがとうございました。いつもながらの博識に感心するばかりです。
Commented by scott1091 at 2016-04-20 21:02
でんたさん、こんばんは!
博識という言葉は私とはまったく無縁です。
雑学ばかりで若い頃にしっかり勉強しておくべきでした…。