ジャパンフィッシングショー2016

最新カタログやフィッシングショーの様子が先を争ってブログにアップされた時期がありましたが、最近はめっきり鳴りを潜めてしまった印象です。かつて頻繁に記事がアップされていたブログも放置状態のものが多くなり、人気ブロガーのコメント欄もメンバーが完全に固定化してしまった印象です。

スマホからアップしやすいSNSに乗り換えた人もいるのでしょうが、鮎釣りの人口構成は高齢者が多いので、スマホ画面で細かい文字を打ったり読むのは大変でしょう。そこら辺を勘案すると、鮎釣り人口の大半を占めている団塊世代が、ネットやサンデー毎日の生活に飽きてしまったか、釣欲が減退しているのかもしれません。

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私の周りにはもはやフィッシングショーに行く人はいませんが、竿を比較する上で最新の竿を確認しておかないと「井の中の蛙大海を知らず」となってしまいます。そこで今年も義務みたいな感じで行ってきました。滞在時間はいつものように2時間弱くらい。混雑している場所は釣りに限らず苦手です。

事前にカタログを見て確認する竿を絞り込みましたが、鮎竿に限定すると新製品が多いシマノが一番賑わっていました。ダイワは新シリーズの「グランドクロス」はあるものの、あまり元気がない感じ。がまかつについては例年通り、本番は大阪という感じで鮎関連は閑散としていました。

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<ダイワ>
カタログで絞り込んだ竿は「グランドクロス」、「グランドスリム」、「銀影競技スペシャルMT」の3本。いつものようにあまり変わり映えしていないので、期待していませんでした。しかしいずれのモデルも穂先はSMTが採用されていますが、今までのような極端な先重り感がありません。

これが「7本継&チャージリング」によるものなのか、「SMTチューブラー」によるものか会場ではわかりませんでした。しかしチューブラーでもSMTは相応の重さがあるので7本継によるところが大きいのでしょう。調子については「グランドスリム」は村田氏が使い続けている竿なので、良くも悪くも大きな変化はなし。

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「グランドクロス」は伊藤氏がメーンの監修ですが、思った以上にハリのある竿です。「2本の穂先+2本の穂持ち」の組み合わせで、ソフト(A調子)、フィネス(SMTチューン調子)、オールラウンド(T調子)、パワー(MT調子)の4種類の使い分けができるようになっています。

竿の全長が組み合わせにより、上に書かれた順番で8.99㍍、8.85㍍、8.95㍍、8.80㍍と変化してしまいますが、穂先と穂持ちでバリエーションを作ろうとすると致し方ないでしょう。同じ長さでパワータイプの穂持ちを作ろうとすれば、3番以降のテーパーも見直さないとキレがなくなります。

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最後に「銀影競技スペシャルMT」は振り調子にキレがなくモッチリしていますが、その分だけパワーがあって安心感があります。今までの「スペシャルMT」のように解禁から使えるという竿ではありませんが、球磨川で尺鮎を獲ったとカタログに掲載するくらいですから、折損リスクに対してはかなり自信があるものと思われます。

鮎関連の小物では、昨年ベルトを購入しないと入手できなかった「速攻オモリポーチDA-4606」が単体で販売されます。従来の「ダイワオモリポーチ(A) 」のように中仕切りがありませんが、マグネット開閉なので閉め忘れることがありません。締め忘れてそのまま渡渉し、頻繁に川の鉛濃度を上げている人にはお勧めでしょう。

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希望本体価格が2,480円と高いですが、昨年購入した「友舟ストッパーエッグ」も4,800円と泣けるほど高いです。鮎用品は竿に限らず何でも高いので、これが新規参入の障害になっているのは間違いないでしょう。

他には昨年半額処分されていた商品で、カタログ落ちしていないものが散見されます。これはおそらく、卸店や小売店に対する配慮なのでしょう。個人的には買い占める都合もあるので、新規に注文して取り寄せできない商品は、速やかにカタログ落ちさせて頂けると助かります。

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<シマノ>
カタログで絞り込んだ竿は「LIMITED PRO FW Very BEST 90NP & 93NP」、「RASSURANT 88NP」、「Dragon Force 100NP」、「Dragon Force 110NP」、「Dragon Force 100-105NP」「激流 荒瀬LIGHT 85NP」、「激流 超硬 85NP」の8本。ブースに人は多かったですが、硬いところの竿はほとんど持つ人がいませんでした。

「Very BEST」が良いのは言わずもがなですが、小澤氏の釣りが少し変わってきたのかもしれません。これは昨年のジャパンカップのウイニング・ロッドとなった「スペシャル競 FW H2.6」が転機だったように感じます。昨年のフィッシングショーで話したときは、この竿が従来のFW調子と異なることをネガティブにとらえていました。

しかし今回の「Very BEST」を見ると、この調子に近づいているように感じます。昨年の小澤氏の釣りは拝見していませんが、以前よりもオトリの管理度を緩くしているのかもしれません。もちろんそのレベルは常人では見て取れないわずかな違いですが、「Very BEST 93NP」を志向しているところからもそれが垣間見えるように思います。

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「引きやすい」はすなわちオトリが「泳ぎやすい」ということですから、ある程度先調子でありながら竿全体にしなやかさがあるのが理想です。設計がまったく異なる「RASSURANT 88NP」ですが、いずれも目指しているところは同じように感じます。本調子の中で先調子と胴調子のどちら寄りにあるかは、まさに小澤氏と小沢氏のバランスの要点に置く、わずかなウエイトの違いのような気がします。

次に「Dragon Force」ですが、この竿の売りであるパラボラチューンが私はどうしても好きになれません。これは掛けるまでの操作性に「ダヨンダヨン」としたブレを伴うからですが、大鮎を掛けてからの曲がりには安定感があるので使うフィールドでは大きなアドバンテージもあります。

その点で10㍍以上の竿ではダイワ「銀影競技メガトルク大鮎 100M」がもっとも使い勝手が良いですが、そこら辺のニーズを汲んでパラボラチューンなしの「Dragon Force 100-105NP」をラインアップしてきました。

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竿の強弱を無視すれば操作性は「100-105NP」ですが、パラボラチューンの「100NP」も操作性は前モデルより改善しています。「110NP」は私のような非力でも、何とかなるかな~というレベル。「110NP」は竿が長い分、この竿こそパラボラチューンなしでもよかったのではと思いますが、掛けてからを優先したのでしょう。

最後に「激龍」ですが、いずれも85なので使いやすいと思います。しかし私は「超硬」こそ長くあるべしと考えており、自重と操作性のせめぎあいからフナヤオリジナル「龍芯竿915EX」に落ち着いた経緯があります。もちろん素材や製法に技術革新があればより長いものを開発したいと思っているので、85でラインアップしてきたのを残念に感じました。

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<がまかつ>
新商品の「エクセルシオ ノブレス」のみ確認しました。新しく装備された「テクノチタンバランサー」ですが、バランサーとしては軽すぎるような気がします。バランサーに長さがあるので、この中にタングステンの錘を脱着できるようにすれば完璧でしょう。

説明ではバランサーとしての効果だけではなく感度が増福されるとのことでしたが、こちらについては振り調子では確認できません。85であればこれだけ金額を出す意味がないので、「引抜早瀬9.0」、「引抜急瀬9.0」が購入対象になるのでしょう。しかし普通の感覚で買える値段ではありません。

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個人的には「ダンシングスペシャル」が好きではないので、85を狙うなら「競技スペシャル V6」にラインアップするのが一番ではないかと思います。竿以外ではハリで初の「G-HARD+ナノスムースコート」の組み合わせとなる「頂(いただき)」が発売されます。

事前情報では「刻(とき)」の「G-HARD」版が出るとのことだったので、やはりハリ型は酷似しています。「ナノスムースコート」はさておき、同じハリ型で材質が異なる(硬い、柔らかい)ものは個人的にはウエルカム。「G-HARD」は老眼では見えないような先端が折れるのが辛いところですが、一度使ってみようと思います。

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メジャー3社の鮎用品はこんな感じでしたが、リールについては今回のフィッシングショーでダイワが盛り返しているかな~と感じました。ギヤの精度やベアリングの耐久性については、専門メーカーであるシマノがどうしても優位ですが、マグシールドで潮目が変わったような気がします。

「15イグジスト」はもちろんですが、昨年後半に販売された「15ルビアス」も人気が高い様子。そしてこのフィッシングショーに合わせて発表された「16セルテート」。シマノ「ステラ」のモデルチェンジは早くても2017年なので、今後の展開が楽しみでもあります。
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↑河津桜も日当たりのよい場所はもう3部咲き!

by scott1091 | 2016-01-31 22:39 | オフ・ネタ | Comments(2)

Commented by turishi6825 at 2016-02-02 08:44
TOMOさん、お早うございます❗完璧なレポート、有難う御座いました。凄く楽しみにしていたので昨晩は遅く迄、読み耽っていたら今朝は特に睡眠不足になってしまいました。
僕は毎年、大阪に出掛けているのですが、自分ではいくら竿をビョンビョン振っても調子の違いが分かりません。竿の味見の仕方を教えてください。
Commented by scott1091 at 2016-02-02 22:06
turishi6825さん、こんばんは!

開発に携わる人は振り調子と実釣を本数こなしているので、振ることである程度の判断はできます。しかしどんなエキスパートであっても、実釣しなければ最終的な竿の判断はできません。ですから会場で「ビョンビョン」したくらいでは、調子の違いがあまりわからないというのが実態だと思います。

かく言う私も竿を立てた状態で「ビョンビョン」したくらいでは、浅い曲りの調子やバランス、振幅減衰速度くらいしかわかりません。私が人のいないタイミングで振り調子を確認するのは、竿を横にして「ブルンブルン」、そしてさらに「グワングワン」曲げて全体のパワーや張り、負荷に応じた曲がりの入り方などをチェックするためです。会場でここまで曲げる人はほとんどいませんが(そもそも混雑していたらできませんがなぁ)、メーカーの開発担当が竿をチェックするときは必ずやります。

これでも実釣してみないとわからない部分も多いですが、フィッシングショーや展示会ではそれができませんので、監修したテスターの釣り方を踏まえてインプレを聞けば判断の一助にはなります。大阪、楽しんできてください!