The last typical summer day of this year!

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「真夏日」をどう英訳するかはおいておいて、10月11日(土)の最高気温は30.4℃を記録。これから「夏日」はあるかもしれませんが、フェーン現象がない太平洋側ではもう今年は「真夏日」はないでしょう。そんな絶好の条件に恵まれた三連休は、当然ながら狩野川は混雑。しかし今シーズン好調だった酒匂川が連休最終日の14日(月)まで解禁中なので、かなりそちらに分散された印象です。

連休前の天気予報では13日(日)から寒気が入って気温が低下するとのことでしたが、終わってみれば残りの二日も「夏日」を記録。この季節は風のあるなしで体感温度がかなり違いますが、総じて鮎釣りとしては快適な三日間でした。10日(土)の強風には閉口した人が多いと思いますが、九頭竜ではあの程度は序の口なので私はまったく気になりません。006.gif
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ではまずは初日から!あまりゆっくり出かけると行楽客で道路が渋滞するので、9時竿出しくらいを目安に家を出発します。この時間帯だとほとんどの釣り人が川に入っているので、空いている場所を見つければ自分の後から入川してくることは少ない。またこの時間帯に川見すると、ポイントの人気傾向が一目瞭然です。

この時期は修善寺橋よりシモに人が集中するのは毎年のことですが、「オトリハットサン天城」の人気でここ2年くらいは日向地区もシーズンを通して賑わっています。上流域は型が落ちるとのことなので入る場所に悩みますが、やっぱり混雑しているところには入りたくない。この時間帯に新たに入ってきたら、逆の立場なら嫌ですしね~。

選んだ場所は石色があまり良くありませんが、今年は天然がいるので中抜けの心配はありません。一般論として石がピカピカに磨かれているのは鮎が多い証拠ですが、ビリ鮎や群れ鮎が沢山いても友釣りはあまり楽しくない。全体的に石色が悪い場所でも、明らかに鮎が付いている石がいくつあるかの方が重要です。もちろんこれは天然遡上河川の話ですけどね!
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この日の竿は久々に使う「急龍竿Ⅱ」。「征龍竿EM」よりも穂持ち(2番)が弱めなので穂先は「標準チューブラ」を使いたいところ。しかし風が強いので「HPソリッド」を選択します。穂持ちの玉口径は「急龍竿Ⅱ」と「征龍竿EM」は共通なので、「征龍竿EM」に付属している3本のソリッド穂先が転用可能です。

鼻環を通したオトリを水中でそっと離し、鼻先を引かずに泳ぎだすまで待つ。037.gif

こんな展開を思い浮かべる人が多いと思いますが、養殖が泳ぎだすまでなんて待っていられませんよね~。最初に狙う石は決めているので、そこにピンポイントで入れるために風の強弱を計ります。「急龍竿Ⅱ」は「征龍竿EM」より操作性がファジーなので、慣れるまでは注意しなければなりません。
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そして狙った波の合間に滑りこませると同時に「ぎら・ギラ・gira~」。これでオトリを天然に交換。ここからはいつものテンション系の釣りで数を伸ばしていきます。時折突風が吹き抜けて葉っぱや枯草が飛んできますが、そんなことはお構いなし。竿を折らないように鮎を抜くときは「風の息」のタイミングを計りましょう!

快釣(調)に数を伸ばしながら釣り下っていると、釣り人がカミから下りてきます。何も言わずにシモに入ると思っていたら、珍しくシモに入っていいか聞いてきました。見た感じでは高校生くらいでしょうか?それなりの竿を使っているので、きっと父親と一緒に来ているのでしょう。その一言に感動して、もちろん私は快諾。本当は当たり前のことなんですけどね!
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しっかりと川面を見ながらポイント選ぶさまは、まさにビデオの中の名人そのもの。そして竿捌きを見ると、それなりに経験があるようです。しかしまったく釣れない。そして掛からないからポイントに目移りして移動を繰り返す。そんな場所を私はそれなりのペースで掛ける。そして彼は一折り竿を挿してから、私のところまで上がってきて一言。

「どうしてそんなに釣れるんですか?」。

私は聞かれない限り技術的なことや竿の薀蓄は口にしませんが、とても真剣だったので真摯に答えました。
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「釣りを見ていたけど、君は漠然と釣りをしていないか?」。

続いて①「ポイントを選んだ理由は?」、②「狙った石や石組にどのようにオトリを通そうと思った?」、③「持っているオトリでできることとできないことを判断している?」、以下省略で~す。

①までは答えられても、②からは「チンプンカンプン」という反応です。でもわからないことを有耶無耶にしない姿勢に、これからの伸び代を感じました。いつもはどこの河川で釣りをしているか聞き忘れましたが、ぜひ頑張ってほしいと思います。
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掛かり鮎を弱らせないように獲り込み、元気な状態でオトリ交換ができれば誰でも釣れるのが友釣り。エビにならないよう注意していれば入れ掛かりになることもある。でもそれだけのこと。狩野川のような川相だと、どんな元気なオトリでも泳ぐコースが限られてきます。

底石が同じ大きさのフラットな川なら、立ち位置を変えるだけで泳ぐコースは変えることはできるでしょう。しかし問題はバリバリのオトリでも、釣り人が操作しないと「通すことができないコース」や「入れられないスポット」がある。
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これを意識して釣るようになると、フラットな川でも「面」から「スジ」を意識するようになります。そしてさらに「スジ」が「スポット」になり、その「スポット」が段々小さくなって「底石」が感じられるようになる…。ハズです?

「偉そうなことを言っているお前はどうなのよ~」という声が聞こえてきそうなので、技術論はこの辺でおしまい。釣りは楽しいのが一番ですから、あまり難しいことは考えないでスカッと行きましょう、スカッと!003.gif
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決めていた16時に竿を畳み、オトリ缶に移していた鮎とあわせて写真を撮ります。この日の釣果は47尾。先週よりも平均サイズ、最大ともに大きくなりました。もちろんこの時期ですから鮎が成長したのではなく、天気に恵まれたので型の良い鮎が追ったということなのでしょう。

夜間も晴れていたことから、翌朝は放射冷却により気温は14.7℃まで低下。川の水は驚くほど冷たく感じ、釣り人の活性も下がります。前日使った「急龍竿Ⅱ」の感度が今一つなので、この日は「征龍竿(全クリアー塗装)」に「HPソリッド」に交換。最初はあまりの感度の違いに、掛かったときに心臓が止まりそうになりました。005.gif
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この日はさらに混雑しているので、釣り人の間隔が広い場所に入川。釣れると徐々に上から釣り人が下がってきますが、十分に引きつけたところでその場所を譲って上に移動します。この日はこれの繰り返し。気持ちよく掛かってくるのはオスが多いですが、盛期のような当たりが連発します。

鮎道楽さんが言うところの「脳汁出まくり」で、前日ほど数は伸びないものの型に恵まれて最高の時間。これぞ鮎釣り、これぞ狩野川であります。風がないこともあって前日よりも暑いくらいで、去りゆく「2013年夏」を満喫できたことに感謝、感謝の一日。この日も16時に竿を畳み、釣果は39尾でした。
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さぁ~て楽しい連休はあっという間に過ぎ、いよいよ最終日。flymotoさんからその日入る場所について連絡が入ります。行きがけに立ち寄ると、この三日間で一番水が冷たく感じるとのこと。この日も放射冷却により、早朝の気温は13.2℃まで低下。気温は前日よりさらに2℃近く下がっているので、「moto体感水温計」は正確です。001.gif

いつも釣り人がいないので私も狙っていた場所ですが、なぜかこの日は続々と釣り人が現れて、あっという間に釣り場は満杯。motoさんがメスの天然を使っても掛からない場所で、この人数が入って釣れるのでしょうか?「釣り人が釣り人を呼ぶ」という典型的な例でしょう。激混みポイントに入れない釣り人が流れてきたものと思われます。
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↑この時期の激混みポイントの一つ

この日は比較的人が少ないので、いよいよメジャーポイントに突入。そんなつもりでしたが、どこもそれなりに人がいるので午前中はマイナーポイントへ。午後からメジャーポイントに移動することにします。水温低下による鮎の活性が気になりますが、強い日差しに背中を押されるように瀬に突入します。

オトリが変わるとそれなりのペースで掛かる。午後からメジャーポイントに移動するつもりでしたが、この日は緩い流れでも思った以上に掛かるので移動を中止。午後は釣り人がほとんどいなくなって、どこでも釣り放題の贅沢な時間。しかしこんな天気の良い日でも、ハリ先がしっかり見えなくなったのが辛いところですわぁ。008.gif
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↑連休中日なのに皆さん上がりが早い

「オーナー」のハリは針先が曲がるのでわかるのですが、「がまかつ」は本当に先端だけが折れるので見落としがち。秋の鮎釣りはハリの消耗が多いものですが、この三日間でかなり使いました。3種類を使い分けましたが、決定打というハリがないのも秋の特徴でしょう。

追って掛かる鮎。メスに近づいてきて掛かる鮎。盛期とはまったく違う警戒心。そして雌雄の魚体の違い。これらが秋の釣りをより難しく、またエキサイティングにしていると感じるのは私だけでしょうか?だからこそ秋の鮎釣りは面白いんですよね!017.gif
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連休最終日も16時に竿を畳み、釣果は三日間で最高の49尾。なぜもう1尾釣って50尾にしなかったと思う人もいると思いますが、それは16時をリミットと決めたから。ここで時間を延長して1尾追加しても、決められた時間内に49尾であった事実は変わらないですものね!詰めが甘いぞ~、TOMO。037.gif

皆様も、きっと秋の鮎釣りを楽しめたことと思います。
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by scott1091 | 2013-10-14 18:20 | 鮎釣り/狩野川他 | Comments(14)

Commented by flymoto at 2013-10-15 21:19
三日間お疲れ様でした~
TOMOさんの遭遇した高校生、日曜日に私が遭遇した細身のシマノモードの若者と同一人物かな?神流川ホームだと行ってました。立ち振る舞い自信満々!でも礼儀もきちっとした気持ちいい若者でした。

>釣り人が操作しないと「通すことができないコース」や「入れられないスポット」がある。
TOMOさんが言うよな小さなスポットがほんとの竿抜けで、我々UがH~な一般釣り人がここは竿抜けかな?なんて思う場所はみんなが同じように思って入れているんでしょうね^^;
鮎は付いてるけど囮が入らない場所、入れられない場所ってのが分からず飛びつきの鮎だけ掛けてるのが今の自分で、それが釣果に現れてます~(泣)
Commented by oibosi at 2013-10-16 07:52
≫去りゆく「2014年夏」を満喫できたことに・・
そんなに置いてかないで~!一年早いっす!(笑)

「サラ場」と「竿抜け」との違いをキチンと意識しないとですねぇ!
さほど流程の長くない狩野川の場合、竿抜けなんて場所は極めて少ないのですからサラ場の飛びつき鮎ばかりを狙っていても数を伸ばすことは困難・・先のコメントにも書いてあるように鮎の習性も理解した上で狙うポイントの底石の状態を判断して本当の意味での竿抜けに自らオトリ操作で通していくことが大事なのですよねぇ・・

いままで何度も繰り返しTOMOさんの記事を穴があくほど読んで意識して釣りをしているつもりですが、あくまで「つもり」でしかない事を実感しています・・(泣)

Commented by kaz at 2013-10-16 13:13 x
どうしてそんなに釣れるんですか?(笑)
連日50匹。
すごいです。
Commented by scott1091 at 2013-10-16 19:56
flymotoさんもお疲れ様でした~。

私がお会いした人はダ〇ワ系で、お父さんの車が違ったので別人です。でも川に若人がいるのは嬉しいですよね~。年代別格差を是正する意味でも、年金受給開始年齢から69歳までは釣りの頻度も多いので年券を1.5倍に値上げ。高校生までは入漁料を無料にしたらと思うのですがいかがでしょう?

私の持論の一つに「鮎は波で掛ける」というのがあります。また「Technique」でいずれ書きますが、「通すことができないコース」や「入れられないスポット」では、野鮎もオトリを追う余裕はないと思っています。ではなぜ高い確率で掛かるかですが、それは非常に狭い範囲で必然的に鮎が交差することになるからというのが私の結論。

私もmotoさんと似たようなものでしょう。たまたま釣れるときもあるというだけで、飛びつきの鮎ばかり掛けているのかもしれません。お互いもっと上手くなりたいですよね。今季もお世話になりました!

Commented by scott1091 at 2013-10-16 19:58
タッキー、こんばんは!
誤植は修正しました。ご指摘ありがとうございます。

どんな解説書やビデオを見ても、それを実践して本質を見極めないと自分の釣りには活かせません。たとえば小○さんの竿の持ち方ですが、私は同じように持っても自分の持ち方より感度や操作性が上がることはありませんでした。しかしなぜあの持ち方になったのかは理解できました。

以前にも書いていますが、仕掛けや釣り方を真似してもその人を超えることはできません。しかし真似することでその人がやっていることの本質を理解できれば、自分なりの方法で超えることができるかもしれない。だから学生時代の部活動と一緒で、人より練習するしかないのですよ~。週末しか釣りに行けない我々には厳しい環境ですけどぉー!

私もオフに出張を作りますので、いつか新橋の反省会に参加させてください。

Commented by scott1091 at 2013-10-16 19:59
kazさん、こんばんは!
真剣に聞いてないので教えてあげない。( -゛-)

なぁーんて冗談はさておき、天気に恵まれてたまたま釣れただけのこと。
しかも連日50匹は、完全にオーバーでっせ。
きっとkazさんも同じくらい釣れたでしょう。
話変わって〇川がすっかり有名になってしまいましたね…。
Commented by ariari at 2013-10-16 20:24 x
こんばんは~。写真で見る限り、あまり良い石色ではないように見受けますが、連日の爆釣、さすがですね~。私も高校の時、クラブサボって電車の定期券購入し夏休みにアユ釣り三昧してた時に、凄い人に会いました、その方は口で10からカウントダウンしながら最期のゼロの時にほぼアユを掛けて居られました!砂利の平瀬に頭ほどの石がポツポツ有る場所でその石の横を通す時に誘いを入れて掛けるのだとか。。。当時泳がせ(泳がれ?)釣りを始めたばかりの自分には異次元の腕前でした。TOMOさんの合われた高校生も同じ感じだったのかな?きっと何かを掴み取った事でしょう!次回会うときが楽しみですね。さて私は日曜に久しぶりに海行きましたが、爆風で船定まらず、タイは一枚のみ(泣)その他オオアジ、イサキ、ソマカツオ、ウスバハギなどなどと万屋さん、家族は喜んでましたが、私は『う~ん。。。』な一日でした。まだまだですわ。
Commented by kaz at 2013-10-16 23:53 x
狩野川のマイナーポイントを知らないのですよ。
そんなに人が入っていないポイントに入ってみたいです。
是非、今度ご一緒ください。
その前にもう狩野川も終わりですかね?
Commented at 2013-10-17 00:08 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by scott1091 at 2013-10-17 22:10
ariariさん、こんばんは!

夏休み中ずっと川に入っている高校生なんて、今はもう天然記念物でしょう。私が最後に見かけた学生も、今は三十台半ばくらいになっていると思います。父親の車で釣りに来るとなると週末限定なので、練習量は社会人と変わりません。かつては夏休み中はオトリ屋に住み込みという手もありましたが、現代っ子はそこまでストイックに鮎釣りをしないでしょう。だから表彰台に上るのは、中年オヤジばかりなんですよね~。

台風26号(WIPHA)でまた沿岸は大荒れだったでしょう。今年はまだ台風の発生が予想されるので、もうしばらく我慢が続きそうです。魚を買ったことがないariariさんの家族は、食生活には本当に恵まれていると思います。きっと自立してスーパーの魚を買うようになって、初めてその有難みがわかるのでしょうけどね!

Commented by scott1091 at 2013-10-17 22:11
kazさん、こんばんは!

私が言うメジャーポイントは、この時期は第一銀座(嵯峨沢)、第二銀座(松ヶ瀬)、第三銀座(松下)、日向、神島の5カ所。これ以外をマイナーポイントとしています。しかし混雑を我慢すれば、やっぱりメジャーポイントで粘る方が釣れる確率は高いです。それがメジャーたる所以ですものね!

ちなみに三連休の一日は、kazさんが曳舟を追いかけたポイントです。今回の出水で上~中流域は型が小さくなると思いますが、垢が残っていればツ抜けくらいはできるのではないでしょうか?落ちてきた鮎を狙って新堤~松下、狩野川公園、神島橋が混雑するのは間違いないと思います。

Commented by scott1091 at 2013-10-18 06:12
鍵コメさん、情報提供ありがとうございます。
そして心中をお察し致します。

Commented at 2013-10-18 11:18 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by scott1091 at 2013-10-18 19:48
鍵コメさん了解でっせ!