続・ヤエンに向いたロッドってどんなの?
キーワード検索で訪問される人が多いこのテーマ。2008年 2月 16日の記事なので、すでに内容が古くなっているのが現状です。そこで続編として現在使っている竿を紹介しましょう。前回の「ヤエンリール考」と同じように個人的なこだわりなので、それを前提にお読み頂ければと思います。
さて過去の記事にも書かれていますが、ヤエンを始めた頃は鮎竿のように感度を重視していました。しかし友釣りのように繊細な仕掛けではありませんし、伝わってくるのは尾を振る振動の違いだけなので音の違いを聞き分ける必要がありません。
これであれば、慣れてくれば大抵の竿で感じ取ることができます。では何を優先して選ぶかですが、1番目は穂先のしなやかさ、2番目が竿全体のしなやかさとパワーだと思います。この2番目の竿全体のしなやかさとパワーは相反する条件なので、どのように折り合いをつけるかがポイントでしょう。
カーボン弾性が高ければ、必然的に細くてスローテーパーの竿。カーボン弾性が低ければ肉厚になるのでハードテーパーになります。この2本の竿の明らかな違いは、自重(=操作性)と感度。いずれもカーボン弾性の高い竿に軍配が上がるので、この手の竿で繊細な穂先を備えている竿を選ぶことになります。
アウトガイドの竿であれば、チヌ竿の1号クラスが選ばれるのはそんな理由からだと思います。シマノであれば「鱗海 ERANSA」や「鱗海SPECIAL RB」、ダイワであれば「銀狼王牙」や「銀狼エア/銀狼パワートルク」といったところでしょうか?
このようにアウトガイドであればこの2社以外にも選択肢がありますが、インナーガイドとなると選択肢が限られてきます。私がヤエンでインナーガイドを選ぶ理由は、夜間のトラブル軽減。そして節抜きして水洗いできるのも、干すスペースが限られている住宅環境では重要なポイントでしょう。
インナーガイドの竿は2社しか生産していませんが、いずれのメーカーも現在はあまり注力していません。その分モデルチェンジがないのでスペアーパーツの保管期間を考えるとありがたいのですが、モデルが極めて少ないのが現状です。
そんな中から現在愛用しているのが、ダイワの「メガドライ パワートルク競技」です。「パワートルク」ではなく「パワートルク競技」を選んだ理由は「穂先径」の違い。スタンダード・モデルは先内径が1.75㍉に対し、競技モデルは1.65㍉が採用されています。また長さが持ち重りの観点から53よりも短いのが魅力です。
そこで最初は50シリーズを入手したのですが、「競技1.2‐50」はアジを投げるのにややパワー不足。「競技1.5‐50」は小型のアオリのときは、ややオーバーパワーで竿が撥ねる感じがあります。そこで最終的に行き着いたのが「競技1.2‐52」です。好みにもよりますがこの3機種をランク付けすると、「1.2‐52>1.2‐50>1.5‐50」という順番になります。
先径の細さをさらに求めると、すでにカタログ落ちしていますが先内径1.55㍉の「トーナメント マスタードライ競技50」と「競技52」があります。この竿も実際に試してみましたが、ここまで穂先が細いとライン抵抗でアジの飛距離が伸びませんし、ライン詰まりのトラブルが怖い。しかもかなり高額なので破損のときのパーツ代が恐ろしいです。
これらのロッドを釣具店で購入したらかなりの金額ですが、2010年くらいにオークションで出品が続いた時期がありました。私はこのときに新品を格安で入手。しかし最近は出物が少なくなり、中古品でも落札価格が高止まりしています。この記事でさらに相場が上がってしまったらご容赦くださいませ!
2006年9月に発売されたモデルですが、この秋(2012年10月)にスタンダード・モデルがモデルチェンジされています。違いはブランクに「Xトルク」構造が採用されていることと、内面撥水加工が「ハイパードライ」よりも撥水性が高い「Zハイパードライ」に進化。「SVFカーボン」と「V‐ジョイント」は前モデルからの継続です。
目下のところ「競技モデル」はありませんが、近々モデルチェンジしてラインアップされるかもしれないので、その点は含み置きくださいませ!
ちなみにNew「メガドライ1.25-53」と「1.5-53」の商品説明には、「ヤエン釣法にも最適」と書かれているんですよ~。私が使い始めた頃はヤエンに「メガドライ」はないだろうと言われましたが、最近はホームグラウンドでも使っている人を見かけるようになりました。
しかし所属テスターは、「メガドライ」は反発が俊敏過ぎてヤエン釣法には不向きとしています。これはメーカーの商品説明と矛盾していますが、違う意見もあるということで補足しておきます。
by scott1091 | 2012-12-09 23:37 | Technique | Comments(2)