これぞ狩野川の天然鮎!

いよいよ連休最終日。いつも三連休の最終日は空いているので、いつもより遅く家を出発します。どこもガラガラかな~、などとのん気にドライブ気分で車を進めると、これまたどこも、人、人、人・・・。私の考えは甘かったようです。008.gif

おまけにクラブの例会なども入っているようで、入る予定だった「松ヶ瀬」は早々に没。鮎の活性を考えて行動していたので、オトリ店に到着したのはすでに9時近く。この連休二日間で確実に垢付きは進んでいるので、まずは上流域を目指します。
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↑やっと完成した「翔龍竿」。2012年リリースされます

しかしこの時間でも、川に日が射している場所は少ない。目星をつけていた場所に入りますが、垢付き具合を見て竿を出さずに撤収。そこから中流域→下流域→大見川と見て行きますが、大見川の目的の場所はなぜか大混雑・・・。団体さんでしょうか?

このまま家に帰ることも考えましたが、この三連休でもっとも気温が高くなる貴重な一日。気を取り直して、再度上流域から下流域まで、頭の中でポイントを絞り込みます。そして決めた場所で竿を出したのは11時過ぎ。軽く食べてから川に入ったので、16時まで昼食抜きで釣ります。
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この場所の垢付きは3割程度。しかし流れに日が射し込んで、いかにも釣れそうな感じです。オトリ缶で長旅した養殖を、まずは膝下くらいの流れで馴染ませます。少し馴染んでから本命ポイントに入れる予定でしたが、すぐに掛かりました。ここから5尾までは入れ掛かり。しかしその後はポツリポツリ。

この日は風もなく、黒いシャツが熱いくらいの日差し。川底は薄っすらと新垢が付き始めており、釣った鮎から出る糞もいつもの茶色ではなく黄色。たまたま良い場所に入ったようで、近くに釣り人が見えません。逆に言えばそれだけ魅力のない場所ですが、台風15号により完全にリセットされたので、今までの実績や経験はあまり意味がありません。
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↑わずかに紅葉が…

その場所を一通り釣ってから、気になっているチャラ瀬に移動します。この場所はいつも掛からないのですが、垢付きは一番良い感じ。しかし要所要所にあった大石がなくなって、本当に変化のない流れになったので、攻めどころがありません。このような場所はオバセが効かないので、ゼロオバセ気味で鮎を泳がせます。

しかしまったく反応がありません。いつもなら早々に見切るのですが、この日はどうしてもこの場所が気になって離れられません。ここで粘っているうちに、今まで釣っていた場所に人が入ってしまったので、いよいよここしかなくなってしまいました。なるべく水深のある場所を選んで引いていましたが、一番浅い場所をトレースしたときに水中で閃光が走りました。001.gif
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↑上流域の垢付きは月曜でもこの程度

盛期を思わせる気持ちよい当たりは、雌雄の見分けがつかないようなピカピカの鮎ばかり。ここから入れ掛かりが始まります。痛恨のバラシが3尾ありましたが、現在の狩野川でもっともベストと思えるハリの在庫がなくなったので、致し方ありません。

この日使った竿は「翔龍竿(プロト)」。前当たりも水中糸の水切れ具合も、手元にしっかり伝わってきます。これがまさに「プロト3」と「プロト4」の違い。また瞬時にハリの掛かり具合がわかるので、「プロト3」よりもバラシが少なくなりました。予想通り台風15号以降は鮎の平均サイズが小さくなったので、特別な場所を除けば「翔龍竿(プロト)」で十分対応できるようになっています。
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「翔龍竿」はともかく軽いので、竿の握りが軽くなる分、音の違いも判別しやすくなるのでしょう。具体的にはラインへの落ち葉の接触や前当たりの違い、根掛かった瞬間の感触などで、これは音の強弱だけではなく、周波数の違いが感じやすいためだと思われます。

この場所を一通り釣り終わる頃に、先ほどの場所に入っていた釣り人がいなくなりました。水深のある場所はまだ垢付きが悪いですが、夕方なら掛かると思って残している場所があるので、そこへ移動します。水深があるのでよくわかりませんが、少なくとも一抱え以上ある石には垢が付いていそうです。
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↑浅い場所は均一に薄らと新垢が…

このような場所は鮎の遊泳層が立体的なので、野鮎とオトリの接触機会が少ないので、掛かるのに時間が掛かります。残りの時間はこの場所で粘ることにします。そしてまずは白泡の切れ目に見える石から攻めます。ポイントのスケールからして、掛かれば間違いなく大きそう。根掛かりしたら回収できないので、最新の注意を払ってオトリをコントロールします。

そして15分後に最高の当たり。水深があるので、掛かり鮎がなかなか浮いてきません。自信のあるハリではないので、身切れに注意しながらゆっくりと浮かせて抜きます。これがこの三日間最高の24㌢♀。最高のオトリが獲れました。これをオトリに、一番シモ側にある落ち込みの前にある石を狙います。
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そしてオトリがその石を横切った瞬間、強烈な当たり。石に巻かれないないよう瞬時に対応した後は、徐々にシモの弛みに誘導してそこで抜きます。これが23.5㌢♀。これ以上の鮎が釣れる石が見当たらないので、これを上がり鮎として気持ちよく竿を畳みます。この日の釣果は28尾。いずれも鮎が若く、オスでも色が変わるものはいませんでした。

これぞ10月の狩野川。
それを可能にするのが、脈々と血をつないできた天然なのです!


しかし前々から書いていますが、今年の鮎の成熟は早いです。いつもよりオスが降りるのが早い感じなので、ひょっとするとこの満月で、最初の群れが産卵するかもしれません。今年は早めに産卵場に紐を張らないと、カワウの餌食になってしまいそうで心配です。008.gif
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↑手前に積み上げているのがメスで、奥に並んでいるのがオス

by scott1091 | 2011-10-10 20:10 | 鮎釣り/狩野川他 | Comments(12)

Commented by マルパパ at 2011-10-11 21:21 x
TOMOさん お世話になりました。先日教えていただいた事、この12・13日で試してみます。すぐに出来ないのはわかっていますが、楽しみが増えました。残り少なくなりましたが、時間あればまだ行きます。よろしくお願いします。
Commented by scott1091 at 2011-10-11 21:58
マルパパさん、こんばんは~。

膝の状態、かなり悪いようなので心配しております。10月中は私は鮎釣りをしますので、いつでもご一緒できますから、12~13日は無理をなさらないようにしてください。

せっかくの飲み放題、食べ放題ですが、いつものカラスの行水ではなく温泉にしっかり浸かって、膝を治癒してくださいね~。やはり健康が一番ですから!
Commented by ariairi at 2011-10-13 21:34 x
お疲れ様です、終盤の鮎釣り楽しんでおられるようですね、私は飽きもせず鯛釣り三昧ですが、今年は外道のカツオが釣れてくれないので寂しい限りです。後少しの鮎釣り、気をつけて楽しんでください。
Commented by scott1091 at 2011-10-14 20:55
ariariさん、こんばんは!

昨年も、この時期は鯛釣りをされていましたね。海は台風の影響もあまりなかったようで、漁師さん(ariariさん含む)もまずは一安心でしょう。北陸方面はあまりアオリがよくないようですが、貴地はまずまずとのお話。当地は目下のところタチウオが多くて、この群れが離れないと本当のところがわかりません。

私も例年通り、11月第一週までは鮎釣りを頑張りますね~!
Commented by inakanoturisi at 2011-10-14 22:09 x
初めまして、今晩は。
宮城県にすんでますinakanoturisiと申します。
フナヤさんのHPで拝見し、楽しみに読ませて頂いてます。
10年ほど前、伊豆半島で春から夏の3ヶ月を過ごしたことがありましたが、当時はアユ釣りは全く興味がなく、今にして思えばもったいなかったなぁと・・・
今は狩野川は是非行ってみたい川の一つとなっています。
11月まで鮎釣りをされるとのこと、更新楽しみにしております。
今後ともよろしくお願いします。
Commented by scott1091 at 2011-10-15 07:50
inakanoturisiさん、はじめまして。

お住まいが宮城県沿岸部とのことなので、震災による被害も甚大でしょう。まずはお見舞い申し上げます。ブログを拝見させて頂きましたが、鮎釣りを始めて4年とのこと。これからまだまだ新しい発見や上達する楽しみがありますので、長く続けてほしいと思います。

さて私のホームグランドである狩野川は、11月の前半であればかなりの釣り人がいます。東北だとこの時期には産卵が終わっているところも多いので、どんな鮎を釣っているのだろうと疑問に思うかもしれません。

もちろん下流域に行けばヒネた鮎も掛りますが、上流域では小型ながらピカピカの鮎が掛りますし、天気に恵まれれば盛期のような当たりも楽しめます。これが可能であるのは、黒潮流域に囲まれた伊豆半島独特の地形と、その環境に順応した天然鮎が存在するからです。

80過ぎの方から、昔はクリスマスに正月用の鮎を釣ったなどの話を聞きますが、食料に恵まれた現代では、そこまでの猛者を見かけることはありません。当時は今のようなネオプレーンなどの素材がなかったので、すごいガッツですよね~。

狩野川への釣行、いつか実現するとよいですね!
Commented by ヘルニア at 2011-10-15 09:49 x
TOMOさん こんにちは 伊豆の雨はいかがでしょうか
三河は土砂降りから、小雨に変わりました。

恒例の、狩野川・ラストツアーも不可となり、
今シーズンは最後まで、モヤモヤの不完全燃焼でした・・・

震災・輪番休日・妻の体調不良(現在は、前よりも元気です)等
色々重なりまして、思う様に釣行出来なかったのですが
その分、楽しく・真剣に釣りが出来た・・・様な気がしてます・・・ハハハ

来年は、解禁直後からお邪魔するつもりでおりますので
自称・不肖の弟子ですが、ご指導 宜しくお願いします。

終盤戦 お元気で(元気過ぎる方に、お元気でと言うのもなんですが)
翔龍竿のテストと狩野川釣行、大活躍・大暴れ 楽しみにしてま~す!

明日は弊社の大運動会・・・今年は大縄跳びのコーチです!
新年会の余興も考えなくては→→→ ノー天気ですよね~ 笑
Commented by inakanoturisi at 2011-10-15 18:32 x
TOMOさん今晩は。
ありがとうございます。ブログはお恥ずかしい限りです;;
津波で、職場は大きく被害を受けました。幸い家はすんでの所で津波が逸れたため津波の被災は免れました。まあ、職も家も失わなかったし、幸いなことです。
正月にアユを食べるというのはほんとにすごいですね!
伊豆半島は気候も温暖で、海水温も高いでしょうから、アユにとっては非常にいい所なんでしょうし、おそらく産卵期が長期間に渡っているでしょうから、ちょっとやそっと天災では大きく遡上に影響もしないような気がします。
今年はもう納竿しましたので、来年時間を見つけて是非遠征したいなと思います。
あと、勝手なお願いですが、私のブログに貴ブログのリンクを貼らせてもらってもよろしいでしょうか?
Commented by scott1091 at 2011-10-17 20:28
ヘルニアさん、シーズン終了お疲れ様でした!

後半になってからあまり釣行されていなかったので、仕事が忙しいだけではないと思っていました。私も毎週欠かさず釣りに行きますが、これは連れ合いが元気だからこそできること。家族にトラブルがあると、釣りに行く気力も萎えてきます。奥様の体調が完全に復活されることを祈念しております。

それとお嬢様の就職内定、おめでとうございます!今は我々世代には想像できないような就職氷河期。訪問した会社を覚えていられないほど、しかも書類選考で落ちてしまうこともあるので「お祈りメール」はさらに膨大。まずはご夫婦ともども安堵していることでしょう。ご自宅から通えるのも、ヘルニアさんには嬉しいところですね!(笑)

大運動会、コーチ自らハッスルし過ぎてアキレス腱が・・・。こんなことがないように、お互い注意しましょうね~。来年の狩野川釣行、了解しました。弟子である以上、なるべく難しいポイントにご案内しますよー。これからの「磯釣り探求」、事故のないように頑張ってくださいね!
Commented by scott1091 at 2011-10-17 20:30
inakanoturisiさん、こんばんは。

職も家も残った由、まずは安堵しております。震災以降、身の回りのことが一変してしまったと思いますが、健康には十分に留意してくださいませ。

鮎の成熟は日照時間にもっとも影響を受けますが、水温の変化も要因の一つです。その意味で狩野川は、ダムがないのも大きい。ダムの上水(うわみず)を放水すれば、水温は外気温に大きく影響されますし、下水(したみず)であれば比重の関係で自然より低水温となります。いずれも鮎にとっては、遺伝子が固定された生活環境が変化してしまうことに違いはありません。

これらに加えて狩野川は流程が短いので、上流域と下流域、季節による水温差があまり大きくありません。この環境に順応した天然鮎は産卵期に幅があるため、遡上もかなり長い期間続きます。しかし今では遡上量も安定してきましたが、一時は激減して、20年くらい前に簗漁が禁止された経緯があります。人間以外の生物にとっては河川環境は悪化するばかりなので、同じ漁獲負荷では資源は減少する一途なのでしょう。

ブログのリンクの件、了解しました。
単なる備忘録ですが、気分転換になれば幸甚です。
Commented by inakanoturisi at 2011-10-17 21:33 x
梁が禁止されたのはいいことですね!
あるところで区切ってしまうと、どうしても遺伝的な偏りが生じてしまい、突発的な自然現象に対応できなくなってしまいますしね。
幸いアユの場合は他の魚と違って世代交代が早いので、原因が除かれれば回復も早いのかもしれないですが。

ブログの件ありがとうございます。早速リンクを貼らせて頂きました。
Commented by scott1091 at 2011-10-20 20:32
狩野川は簗場が一箇所であったこと。そして利害関係者が、天然鮎の資源回復を第一に考えたから成しえたのでしょう。確かに鮎は年魚ですが、単年度の遡上量の増減に一喜一憂しても資源管理はできません。水産資源の管理は、やはり「孫の代」を想定するのが一番なのでしょう。