久々の渓流です!

台風15号の直撃により、狩野川は4㍍弱まで増水。ここまで増水したのはこの2年ありませんでしたので、伸び放題に伸びた河川敷の草木が、きれいに一掃されました。今回の増水は、さすがに残り垢を期待するようなレベルではありません。ここまできれいに垢が飛んでしまうと、この時期の太陽光では新垢が付くのに時間が掛かります。

台風前の三連休で釣った鮎は、大きいものは例年より卵が成長しており、イメージ的には1カ月くらい早い感じです。9月に水が出る年は鮎の成熟が早いと言われていますが、それを裏付けるような結果です。おそらく大型はこの出水で下ったと予想されるので、これからは平均サイズが落ちることが予想されます。
f0103126_20511650.jpg

例年狩野川では、10月に入っても上~中流域ではピカピカの鮎が掛かりますが、サイズは全体的に小さくなります。これは遡上が遅れた鮎が成熟を迎えるのに時間差があるためですが、この手の鮎はあまり大きくなることがありません。

以前も書きましたが、これが狩野川で10月まで釣りをすれば、その残りの仕掛けで翌年の解禁日を迎えられる所以です。もちろん鮎が動いたことにより、淵などの竿抜けにいた、飛びぬけて大きな鮎が掛かることもあります。私の話はあくまで平均サイズの話ですので、この点をご留意くださいませ!
f0103126_20555757.jpg

台風15号による雨は21日が一番酷かったため、一週間も経っていないこの三連休はまだ笹濁りの状態です。垢もないので石裏で待っていると、偶然掛かるというような感じなので、竿を出しても楽しい釣りはできません。

そこで私は、川見がてら渓流に行ってきました。23日はいくつかの沢を見て歩きましたが、まだ濁りが残っていて激流状態。ゴアテックスのウエーダーでは、釣り上がるのに苦労しました。一投目でいきなり9寸クラスを掛けますが、水量が多いため、取り込む場所に誘導しているときにフックオフ。尾鰭や体色の朱色がすごくきれいで秋らしい魚だったので、写真が撮れなくてとても残念!
f0103126_20513137.jpg

この日はこの魚が最大で、残りは8寸止まり。それでも久々のフライは、やっぱり楽しい。この時期は葉が茂って渓谷が暗いこともありますが、春よりもかなり老眼が進んでいました。いよいよ暗いところでは、度付きのタレックス「TRUE VIEW SPORTS」をずらさないと手元が怪しい・・・。これから渓流では、「EASE GREEN」の出番が増えそうです。

翌日は久々に釣りを休んで、秋の爽やかな一日を家で過ごします。部屋に所狭しと鮎竿が干してあるので、今シーズン使わない竿を手入れしてクローゼットに仕舞います。この日はベランダにいると半袖半ズボンでは寒いくらいで、富士山の初冠雪が観測されたというのも納得。初冠雪は昨年よりも1日早く、例年より6日早いとの報道ですが、私はこれを鮎釣が終盤に入った目安にしております。
f0103126_20514567.jpg

翌日は立て続けに降った雨により、かなりのダメージを受けている沢に状況確認に行きます。崩落や落石が起こっているので、万が一の事故に備えて友人と一緒に行きます。いくつかの困難を乗り越えて沢には辿りつきましたが、見慣れた場所はすっかり変貌しておりました。

何十年も動かなかったと思われる苔むした石は、ほとんど見られず、削り取られた谷は場所によっては目を見張る高さ・・・。かつて大きな魚を釣ったポイントはことごとく消滅し、自分がどこにいるのかもわからないような状況です。この沢を訪れるようになってから、過去このようなことは一度もありませんでした。
f0103126_2052466.jpg

それくらい安定した沢だったのですが、人的被害と同じように、ここ数年のゲリラ豪雨や台風は想定外の規模なのでしょう。過去の事例による判断では身を守ることができないように、生物に対するインパクトもあまりにも大きい。

まったく生命反応がないまま、友人とともに遡行しますが、増水で流れが直線的に抜けていたエリアで、やっと見覚えのある渓相が出現します。やはりこの場所では、魚達も生き残っていました。そんな場所がいくつか残っていたのが救いです。確認できた魚は非常に少なかったですが、奇跡と思えるサイズにも出会うことができました。
f0103126_20521513.jpg

残念ながらこれらの魚には相方が見られませんでしたが、そこに残れた理由が必ずあるので同じ場所にリリースしました。これから産卵まで安定した天候が続き、ペアリングできることを願って止みません。

今後大きな被害が無くても、元の渓相を取り戻すのは何十年もかかるでしょう。私の年齢では復活した状態を見に行くことはできないと思いますが、体力が続く限り見守っていきたいと思います。
f0103126_2052264.jpg
f0103126_20523464.jpg

by scott1091 | 2011-09-25 20:52 | フライフィッシング / 渓流・湖 | Comments(2)

Commented by ariari at 2011-09-28 14:38 x
お疲れ様です、写真で見る限り(6枚目)、川床がかなり上がっているようにお見受けできますが?私も以前良く行った宮川を見てきましたが、悲惨なものでした、川は砂利で埋まり、淵も無く魚が溜まる場所がありません。。。川には生命感もなく無機質な感じで以前の面影は全くでした。それと崩れている山はほぼ植林された杉やヒノキでしたねぇ。やはり下草の生えない山は保水力がとぼしのでしょうか?なんだか寂しい気持ちになりましたが、復活する事を願って止みません。
Commented by scott1091 at 2011-09-28 21:52
ariariさん、こんばんは~。

過去にないくらいの集中的な降水量。おまけに手入れされていない植林となれば・・・。当地では防災のために植林を伐採している地区がありますが、切り出した木材は手入れされていないので建材にはならないそうです。

まさに高度経済成長時代の産物ですが、切り出せない場所に植林されていることも多く、いずれここも崩落するのかと心配になります。自然林に戻すにも植林を伐採しなければなりませんが、そんな労働力はもはや日本にはありません。鹿の食害問題でも、駆除に自衛隊が出動するくらいですから・・・。

山奥のかつての飯場で古い一升瓶やドンブリ、茶碗の残骸を見ると、貧しかったけれど活力があった日本が偲ばれます。